まちを彩るばらの新品種国際コンテスト
「まちを彩るばらの新品種国際コンテスト」開催と記念ばらの決定
福山市では、戦後復興と平和への願いを込めて市民の手により約1,000本のばらが植えられました。以来約70年にわたり「ばらのまちづくり」に市民総ぐるみで取り組んできました。こどもから大人までばらを育て、家庭の庭先から道沿いの花壇にまでばらが植えられ、今日では100万本のばらがまちを彩っています。
これまでの取組を、SDGsの考え方に立って、更に持続可能なばらのまちづくりへと発展させていくことを目的として、「ばらのまち福山 まちを彩るばらの新品種国際コンテスト」を開催しました。
このコンテストでは、農薬散布を前提とせず、誰にでも育てやすく、豊かな景観を創造することができるばら(タウンスケープローズ)を国内外から広く募集し、2年余りにわたって同一条件下で育成しました。
そして、開花期に行うばらの専門家による審査に加え、日常審査(ばらの愛好家などによる日常的な観察)と、第20回世界バラ会議福山大会2025の参加者による投票を経て、最高得点を獲得した品種を『世界バラ会議福山大会2025 記念ばら』として選びました。また、各特別賞及び基準点を上回った品種へ金・銀・銅賞を授与しました。
基本コンセプト
- 日本(福山市)の気候に適し、耐病性に優れ、丈夫で、農薬散布を前提としないで育てられるばら
- まちを彩り、豊かな景観を創造するばら
応募状況
- 受付期間 2022年5月~12月
- 応募数 5か国(イギリス、フランス、ドイツ、韓国、日本)38品種
コンテスト会場
- 福山市園芸センター
- ふくやま芸術文化ホール(リーデンローズ)植栽帯
賞名
| 賞名 | 基準 |
|---|---|
|
世界バラ会議福山大会2025記念ばら |
最高得点を獲得した品種 |
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農林水産大臣賞 |
日本人育種家が作出した品種で最高得点を獲得した品種 |
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経済産業大臣賞 |
「花の美しさ」「香り」「新奇性」の項目で最高得点を獲得した品種 |
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国土交通大臣賞 |
「全体の印象」の項目で最高得点を獲得した品種 |
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広島県知事賞 |
「病害虫耐性」の項目で、最高得点を獲得した品種 |
|
福山市長賞 |
大会参加者から最も人気が高かった品種 |
| 金賞 |
205点以上を獲得した品種 |
| 銀賞 | 192点以上を獲得した品種 |
| 銅賞 | 175点以上を獲得した品種 |
審査項目及び配点(300点満点)
審査員審査・日常審査|合計290点
<審査項目A|合計170点> ばらの機能に関する項目
- 病虫害耐性( 80点 ):病気と害虫に対する抵抗性を審査
- 樹 勢( 15点 ):枝の力強さ、株全体の勢いを審査
- セルフクリーニング( 15点 ):花弁や花が自然に落下するなど、セルフクリーニング力に優れるかを審査
- 耐 候 性( 20点 ):福山市の気候への適応力を審査
- 開花連続性( 40点 ):連続して開花するかを審査
審査項目Aで100点以下の応募苗(品種)は、金・銀・銅賞の授与の対象外とする。
<審査項目B|合計120点> ばらの美的・香りに関する項目
- 全体の印象( 60点 ):多花性で花付きがよく、樹姿が美しいなど、好印象を与えるかを総合的に審査。まちなかで与える印象を審査
- 花の美しさ( 30点 ):独自の花の形や色彩の美しさを審査
- 香 り( 15点 ):香りの広がりや心地よさ、強さを審査
- 新 奇 性( 15点 ):既存の品種にない特徴を審査
大会参加者による投票|最高10点
- 最も人気の高かった品種(10点)、2位(8点)、3位(6点)、4位(4点)、5位(2点)、6位以下(0点)
審査
審査員審査
次の7人が審査項目Aの3項目(病虫害耐性、樹勢、セルフクリーニング)及び審査項目B の項目について審査。
- 2024年(令和6年)5月/10月、2025年(令和7年)5月
| 審査員 | プロフィール |
|---|---|
|
ダイアン・ヴォム・バーグ |
ばら専門家、世界バラ会連合会長、南オーストラリア州ばら会会長 2024年(5月・10月)の審査は、上田善弘(世界バラ会議推進プロジェクトマネージャー)が代理で審査 |
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白砂 伸夫 |
造園専門家、神戸国際大学名誉教授、ランドスケープアーキテクト |
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御巫 由紀 |
ばら専門家、世界バラ会議福山大会実行委員会顧問、国際香りのばら新品種コンクール(国営越後丘陵公園)審査委員、千葉県立中央博物館展示課長 |
|
石井 稔 |
ばら愛好家、公益財団法人日本ばら会理事、福山ばら会会長 |
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平岡 誠 |
ばら専門家、ローズ・ガーデン・デザイナー、世羅高原花の森のばらを監修 |
|
大久保 直美 |
花の香りの研究者、国際香りのばら新品種コンクール(国営越後丘陵公園)審査委員、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 野菜花き研究部門研究推進部研究推進室長 |
|
望月 一彦 |
国土交通省 都市局公園緑地・景観課緑地環境室長 |
日常審査
世界バラ会議福山大会実行委員会ばらのまちづくり部会(ばらの栽培技術を有する有志で組織 )及び上田善弘(世界バラ会議推進プロジェクトマネージャー)が、審査項目Aの3項目(病害虫耐性、耐候性、開花連続性)について審査
- 2024年5月~11月までの計6回
コンテスト結果
| 賞名 | エントリーNo. | 作出者 |
|---|---|---|
|
世界バラ会議福山大会2025記念ばら |
Trial No.26
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Meiland International ( メイアン・インターナショナル社 ) |
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農林水産大臣賞 |
Trial No.14
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吉池 貞藏 ( Yoshiike Teizo ) |
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経済産業大臣賞 |
Trial No.32
|
Rosen-Tantau KG ( ローゼン・タンタウ社 ) |
|
国土交通大臣賞 |
Trial No.10
|
Roses André Eve ( アンドレ・エヴ社 ) |
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広島県知事賞 |
Trial No.35
|
忽滑谷 史記 ( Nukariya Fuminori ) |
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福山市長賞 |
Trial No.14
|
吉池 貞藏 ( Yoshiike Teizo ) |
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金賞 |
Trial No.7
|
木村 卓功 ( Kimura Takunori ) |
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Trial No.9
|
Roses André Eve ( アンドレ・エヴ社 ) |
|
|
Trial No.10
|
Roses André Eve ( アンドレ・エヴ社 ) |
|
|
Trial No.14
|
吉池 貞藏 ( Yoshiike Teizo ) |
|
|
Trial No.26 |
Meiland International ( メイアン・インターナショナル社 ) |
|
|
Trial No.32
|
Rosen-Tantau KG ( ローゼン・タンタウ社 ) |
|
|
Trial No.35
|
忽滑谷 史記 ( Nukariya Fuminori ) |
|
|
銀賞 |
Trial No.8
|
木村 卓功 ( Kimura Takunori ) |
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Trial No.18
|
Samsung C&T Corporation ( サムスンC&T株式会社 ) |
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Trial No.19 |
Samsung C&T Corporation ( サムスンC&T株式会社 ) |
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Trial No.23
|
村上 敏 ( Murakami Satoshi ) |
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Trial No.29
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W.Kordes' Söhne Rosenschulen GmbH & Co KG (W.コルデス・ゼーネ社) |
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Trial No.30
|
W.Kordes' Söhne Rosenschulen GmbH & Co KG (W.コルデス・ゼーネ社) |
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Trial No.34
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忽滑谷 史記 ( Nukariya Fuminori ) |
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銅賞 Bronze Award |
Trial No.3
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David Austin Roses (デビッド・オースチン・ロージズ株式会社) |
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Trial No.6
|
木村 卓功 ( Kimura Takunori ) |
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Trial No.13
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吉池 貞藏 ( Yoshiike Teizo ) |
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Trial No.17
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山川 弘富 (Yamakawa Hirotomi) |
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Trial No.20
|
Samsung C&T Corporation ( サムスンC&T株式会社 ) |
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Trial No.24
|
村上 敏 ( Murakami Satoshi ) |
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Trial No.31
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Rosen-Tantau KG ( ローゼン・タンタウ社 ) |
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Trial No.33
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忽滑谷 史記 ( Nukariya Fuminori ) |
審査講評
審査委員長 ダイアン・ヴォム・バーグ(Diane vom Berg)
(代理講評|上田善弘(世界バラ会議推進プロジェクトマネージャー)
本コンテストへの出品点数は38品種で、英国から3品種、フランスから5品種、ドイツから5品種、韓国から6品種、日本から19品種でした。系統別にみると、ハイブリッド・ティー(HT)系統が6品種、フロリバンダ(F)系統が17品種、シュラブ(S)系統が12品種、ミニフローラ(MinF)系統が2品種、クライミング(Cl)系統が1品種でした。
苗の育成期間の一昨年と審査1年目は、残暑が厳しく降雨量も少ない気候条件でした。昨年の残暑後には、オオタバコガが発生し、秋ばらの開花に影響がありました。そのような状況下で育ったばらについて、昨年春と秋、本年春の3回の審査員による審査、世界バラ会議福山大会実行委員会ばらのまちづくり部会による日常審査、本年春の一般来園者と世界バラ会議参加者による人気投票の結果、金賞7点、銀賞7点、銅賞8点を選びました。
最高得点を獲得した記念ばらには、(トライアル番号WRC-F25-026)メイアン・インターナショナル社のF系統品種 ‘FE22-003’が選ばれました。病害虫に強く、開花連続性が高いピンクがかる華やかなオレンジ色のばらで、開花枝が長く伸長せず、株全体がコンパクトにおさまる、まさに市街地植栽に向いた品種でした。
日本人育種家による品種で、最高得点を獲得した農林水産大臣賞には、(トライアル番号WRC-F25-014)吉池貞藏氏のF系統品種‘雨ニモマケズ・ノースアイボリー’が選ばれました。澄んだクリーム・イエローの花で、病害虫に強く、香りも高いばらで、花枝も長く伸びない品種でした。参加者による人気投票が最も多く、福山市長賞も同時受賞でした。
「花の美しさ」、「新奇性」で最高得点を獲得した経済産業大臣賞には、(トライアル番号WRC-F25-032)ローゼン・タンタウ社のS系統品種 ‘ DA22-002 ’ が選ばれました。一重咲きで深紅色の花が美しく、野生的な姿が真新しく感じられる品種でした。
「全体の印象」で最高得点を獲得した国土交通大臣賞には、(トライアル番号WRC-F25-010)アンドレ・エヴ社のS系統品種 ‘EVEjanisa’ が選ばれました。淡いピンク色のロゼット咲きの香りもあるばらで、華やかな花の姿が印象的な品種でした。
「病害虫耐性」で最高得点を獲得した広島県知事賞には、(トライアル番号WRC-F25-035)忽滑谷史記氏のS系統品種‘グローブマイスター’が選ばれました。照葉で樹勢が強くシュートがよく伸びる濃赤色抱え咲きの品種でした。
募集から決定まで
| 日程 | 概要 |
|---|---|
| 2022年4月 | 公募開始 |
| 2022年12月 | 応募締切 |
| 2023年2月 |
植付け 応募苗は、ばらのまちづくり部会が植付け |
| 2023年4月~ | 育成 |
| 2024年5月~11月 | 日常審査(予備審査) 事務局等が、毎月1日・15日を基準に、予備審査として開花している花・蕾の調査を実施 |
| 2024年5月・10月 2025年5月(大会前) |
審査員審査 |
| 2024年5月~11月 | 日常審査 ばらのまちづくり部会が、毎月1日を基準に耐病性、開花連続性を審査 |
| 2025年5月20日~23日 | 大会参加者審査 デイツアー参加者、会場来訪者が投票 |
| 2025年5月24日 | 福山大会閉会式で「記念ばら」の発表 |




























