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喫煙による健康への影響
【目次】
喫煙による健康への影響
たばこの煙には、依存症の原因となるニコチンのほか、タール、一酸化炭素など70種類以上の発がん物質が含まれています。そのため、喫煙していると、肺がんをはじめとする様々ながんや、脳卒中、心臓病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病、胃潰瘍、歯周疾患など、いろいろな病気にかかりやすくなります。
<たばこにより発症しやすくなる病気>
加熱式たばこや電子たばこも危険!
加熱式たばこや電子たばこが産生するエアロゾルには有害成分が含まれており、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、加熱式たばこや電子たばこ使用者の呼気にも有害成分が含まれており、呼気の受動吸引により、周りの人へも健康被害を及ぼす可能性があります。
受動喫煙の危険
受動喫煙とは、たばこを吸わない人が、喫煙者のたばこの煙を吸い込むことをいいます。
たばこの先から出る煙(副流煙)には,喫煙している本人が口から直接吸い込む煙(主流煙)よりも2~4倍高い濃度の有害物質が含まれているため、たばこを吸わない人も、他の人のたばこの煙を吸い込む(受動喫煙)と、たばこを吸っている人と同じようにがんなどの病気になりやすくなります。
また、喫煙した人が吐き出す呼気や衣服、カーテンに染み付いたたばこ臭を吸うことを「サードハンドスモーク(三次喫煙)」といい、これも受動喫煙の一つです。
<喫煙をする際の配慮義務等>
喫煙をする際、望まない受動喫煙を生じさせることがないよう周囲の状況に配慮する義務があります。
また、施設の管理者には、喫煙場所を定めようとするときは、望まない受動喫煙を生じさせることがない場所とするよう配慮する義務があります(健康増進法第27条)。
赤ちゃんや子どもへの影響も大!
妊娠中の喫煙や妊婦の受動喫煙は、胎児の発育を妨げ、流産や早産、低出生体重児などのリスクが高まります。また、乳幼児は突然死のリスクが高くなったり、子どもへは気管支喘息や中耳炎など、発育に影響を及ぼします。
<乳幼児・児童に起こりうる疾患>
- 呼吸器症状(せき,たん など)
- 肺の発達の遅れ
- 乳児突然死症候群(SIDS)
- 急性呼吸器感染症
- 耳疾患(中耳炎など)
- より頻回で重症度の高い喘息発作
(出典:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト「e-ヘルスネット」)
禁煙にチャレンジ
健康づくりのため、たばこを吸っている人は、思い立ったら気軽に禁煙を始めてみましょう。薬局等で買える禁煙補助薬を利用したり、病院の禁煙外来で専門家のサポートを受けることもできます。
◆思いたったら迷わず禁煙スタート
1.喫煙と結びつく生活パターンを変える
- 食後はすぐに席を立って歯磨きをする
- コーヒーや飲酒を控える
- 朝のトイレ喫煙を洗顔に変える
2.吸いやすい環境をつくらない 3原則は「捨てる・買わない・もらわない」
- 吸い残しや買い置きのたばこは、いさぎよく捨てる
- 灰皿やライターも片付ける
- たばこを売っている場所や喫煙コーナー には近づかない
3.吸いたくなったら代わりの行動
- 水やお茶をゆっくり飲む
- 深呼吸をする
- 体操や運動など体を動かしてみる
- 歯みがきをする
◆ストレスなく禁煙できる禁煙補助薬を利用しましょう。
◆病院の禁煙外来で専門家のサポートを受けましょう
◆禁煙のすすめ
[喫煙者が実感する主な禁煙の効果]
- せきやたんが止まった
- 呼吸が楽になった
- ちょっとくらい走っても息切れしなくなった
- カラオケで声がよく出るようになった
- 歯をみがく時、吐き気がするのがなくなった
- 口臭がしなくなった
- 食べ物の昧がよくわかり、おいしく感じる
- 胃の調子がよくなり、食欲が出できた
- 肌の調子がよくなった
- 肩こりがなくなった
- 目覚めがさわやかになった
- 他人に不快感を与える心配がなくなった
- 衣服や部屋がタバコ臭くなくなった
- こづかいが減らなくてもすむようになった
- やればできるという自信がついた
福山市のたばこ対策
ふくやま健康食育市民会議(フクイク21)
福山市では、「ふくやま健康プラン2024」に基づき、「たばこの害について周知・啓発し、禁煙支援に取り組む」、「受動喫煙防止対策を推進する」を軸に、施策を展開しています。
ライフステージ | 行動目標 | 指標 | 目標値 |
---|---|---|---|
乳幼児期から青年期 (19歳まで) |
たばこを吸わない(加熱式たばこを含む) | 最近1か月の喫煙経験がある人の割合 | 0% |
成人期 (20歳~39歳) |
禁煙に取り組む | 喫煙をする人の割合 | 男性20% 女性7% |
壮年期 (40歳~64歳) |
禁煙に取り組む | 喫煙をする人の割合 | 男性26% 女性5% |
高齢期 (65歳以上) |
禁煙に取り組む | 喫煙をする人の割合 | 男性8% 女性0% |
女性 | 妊娠中のたばこの危険性について正しく理解し、禁煙及び受動喫煙の防止に取り組む | 妊娠中に喫煙をする女性の割合 | 0% |
イエローグリーンリボン運動
福山市では、「ふくやま健康・食育市民会議(フクイク21)」のアイデアにより、イエローグリーンリボン運動に取り組んでいます。
イエローグリーンリボンは黄緑色のリボンで、「受動喫煙の防止と禁煙を推進しよう」という意味が込められています。妊娠届や学校での健康教育時などに配布している他、市内の各機関でも無料で配付しています。イエローグリーンリボンを付けて、一緒に受動喫煙の防止と禁煙を推進しましょう。