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少子化対策に関する提言書の手交式を行いました!

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年2月26日更新

 少子化に関係する様々な分野で知見を有する専門家に、本市の地域特性を踏まえた今後の少子化対策の方向性や具体的施策等について議論いただくため、昨年10月に少子化対策専門家会議を立ち上げました。

 この間、計4回開催した会議での議論を踏まえてまとめていただいた提言書を2026年(令和8年)2月26日(木曜日)に当会議の座長の田中謙一様から市長に手交していただきました。

手交の様子 手交の様子

歓談の様子

提言内容

基本的な考え方

 地方の女性の声を可視化する「地方女子プロジェクト」(団体代表 山本連)では、これまでの人口減少対策は、地方における女性の流出の原因を追及して女性の意思や選択に向き合うことなく、結婚・出産を奨励してきたのではないかと指摘されている。 

 この指摘はもっともであり、これを踏まえると、「少子化対策専門家会議」と称される本会議にとっては、逆説的ながらも、出生数の増加や合計特殊出生率の上昇それ自体を直接の目的とすることは妥当ではなく、むしろ、自己決定に基づく自己実現を個人の責任に帰することなく社会で支援することこそ、「個人の尊重」(日本国憲法13条)によって規範的に基礎付けられる重要な価値を有する。したがって、多様な生き方を認め、その中で自ら望む生き方を真に選択することが可能となるよう、就職、定住、結婚、妊娠・出産、子育ち・子育て等に支障を生じる背景となる事情に対処することを目的として、総合的な施策を展開することにより、結果として少子化の反転に資する副次的な効果も期待される、という考え方に転換すべきである。 

 まず、プレコンセプションケアやライフデザインについては、少子化対策として位置付けると、「産めよ殖やせよ」と誤解されるなど、あたかもアクセルとブレーキとを同時に踏んだかのような逆効果を招きかねない。したがって、自己決定に基づく自己実現を阻害しないよう、SRHRをベースとして、当事者の選択の基礎となる情報の提供と位置付けた上で、健康を支援し、望まない妊娠を防ぐための知識及び望む時に妊娠をするための知識の両面を男女ともに普及する必要がある。 

 また、「地方創生2.0基本構想」(令和7年6月13日閣議決定)に掲げられた「若者や女性にも選ばれる地域づくり」を実現するためには、暮らし方・働き方の両面で、多様な家族を認めることも含めて固定的性別役割分担意識を克服し、賃金、職種、家事、子育て等に関するジェンダーギャップやその原因となるアンコンシャス・バイアスを解消する必要がある。これは、社会的公正に資するとともに、企業等にとっても、多様性の確保を通じて同質性のリスクの回避やイノベーションの実現に結び付く点で、重要である。 

 さらに、賃金の引上げや非正規雇用から正規雇用への移行といった若者・女性の収入・雇用の問題は、経済・労働市場の問題であるが、結婚、妊娠・出産、子育ち・子育て等にとって死活的に重要である。これを通じた少子化の反転は、企業等にとっても、労働力の確保や消費市場の維持という重要な受益となる。そして、誰しも、自らこどもを持つかどうかにかかわらず、高齢世代になると、公的年金、医療保険、介護保険等の社会保障を通じて現役世代による社会的扶養を受ける立場にある。したがって、次代の社会を担うこどもの健やかな成長を父母その他の保護者のみの責任に委ねることなく企業等を含む社会全体で支援することこそ、公正である。 

 このような観点に立つと、施策の方向性としては、次に掲げる3点が挙げられる。
 (1) 暮らし方・働き方に関する自己決定に基づく自己実現に対する社会的支援
 (2) 多様な暮らし方・働き方を寛容に包摂する暮らす場・働く場の醸成
 (3) 若者・女性の経済的基盤の確保及び子育てに伴う経済的負担の社会的分かち合い

 なお、少子高齢・人口減少を避けて通れない変化として受け止めて、それに伴う課題の解決に取り組むことも重要である。すなわち、困り事を抱えても、住み慣れた環境でつながりをもって自分らしく暮らし続けることが可能となるよう、地域づくりに取り組まないと、人口が流出せざるを得ないため、地域としての存続が危うくなる。そして、困り事が様々であるため、支援の総合性が求められる。したがって、こども・子育てのほか、高齢、障がい、貧困、孤独・孤立等も含め、全世代型地域包括ケアの構築を通じた地域共生社会の実現に向けて、地域の実情に応じた市町村の取組を可能にする地域子ども・子育て支援事業(子ども・子育て支援法)、地域支援事業(介護保険法)、地域生活支援事業(障害者総合支援法)、生活困窮者自立支援制度(生活困窮者自立支援法)、重層的支援体制整備事業(社会福祉法)等の枠組みを十全に活用しながら、様々な困り事を支援する地域資源の見える化・ネットワーク化に取り組む必要がある。 

議論の経過

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