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はきもの玩具館 はきもの 第2展示室
庶民のはきものの主役であった「下駄」「草鞋」「草履」を展示。
「世界のはきもの(民族・歴史)」と「日本における靴の普及の歴史」も展示しています。
中国大陸や朝鮮半島から植物の葉っぱや茎でつくった「わらくつ」が伝わり、平安時代には、わが国独自の鼻緒がついたはきものとして「わらじ」が生まれました。
鼻緒を足の指ではさみ、足首をぐるりとヒモでしばりつける「わらじ」は、軽くて滑りにくいため労働や旅路で使いやすく、便利な庶民のはきものとして長い間主役となりました。
また、夏暑くて、湿気が多い日本の気候には足を包み込む靴より適していたのです。
わらじど同様に中国の「わらくつ」が変化したもので、ぞうりはもっとも開放的で簡単にしたはきものです。
鼻緒を足の親指ではさむだけの簡単なもので、人々が日常の生活で簡単に履けるはきものとして広く使われました。
松永にとって、塩と備後表と下駄は最も重要な産業でした。
その下駄の歴史は、とても古く古墳時代の遺跡からも発見されています。
しかし、本当に庶民のはきものとして使われだしたのは江戸時代に入ってからで、その中ごろに最盛期を迎えました。
松永では、明治時代のはじめごろから、塩田の塩作りに使う材木を利用して安くて使いやすい下駄がつくられ、やがて日本一の下駄の町となりました。
世界には、その気候や風土、民族により、素材や形のちがういろいろなはきものが見られます。
寒い北の地方の人々は、足を包み込んで足を保護するはきもの、逆に暖かい南の民族は、足がむき出しになる開放的なはきものを履いてきました。
世界各国の特徴のあるはきものを展示しています。
1969年、アメリカは人類初の月着陸船、アポロ11号を打ち上げ、月に人類の第一歩をしるしました。
松永はきもの資料館では、アメリカのアラバマ州にある宇宙ロケットセンターから実物を借り、材質や構造を再現した複製の月面靴を展示しています。
靴底は150度の温度差にも耐える丈夫なシリコンゴムでできています。