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生食用食肉(ユッケ、牛刺し、牛タタキなど)の規格基準等が設定されました
2011年(平成23年)4月に発生した飲食チェーン店での腸管出血性大腸菌O111による集団食中毒を受けて、9月12日に食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)の一部が改正され、生食用食肉の規格基準が設定(10月1日施行)されました。
この基準を満たさない生食用食肉の販売や提供等を行うことはできません。
改正の内容(概略)
1 規格基準
(1)成分規格として、腸内細菌科菌群が陰性であること
(2)加工・調理は、専用の設備を備えた衛生的な場所で、専用の器具を用いて行うこと
(3)牛肉の表面から1cm以上の深さのところを60℃で2分間以上加熱する方法または同等以上の方法で加熱殺菌すること
(4)生食用食肉取扱者が食品衛生に関する知見を習得すること
等が規定されています。
2 規格基準の対象となる生食用食肉(牛肉)とは
生食用食肉として販売される牛の食肉(内臓を除く。)で、ユッケ、タルタルステーキ、牛刺し及び牛タタキが含まれます。
3 規格基準の対象となる施設
枝肉から切り出した肉塊の加熱殺菌等を行う施設には、加工基準が適用されます。
加熱殺菌済みの肉塊を細切または調味する行為のみを行う施設には調理基準が適用されます。
両方を行う施設には、加工基準と調理基準が適用されます。
生食用食肉の規格基準(厚生労働省)
食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について(厚生労働省)
2011年(平成23年)9月22日に表示基準府令が改正され、生食用食肉表示基準が設定されました。
1.容器包装に入れて生食用食肉を販売する場合
食肉の表示に必要な名称、消費期限または賞味期限、製造所または加工所の所在地および製造者または加工者の氏名(法人にあってはその名称)(輸入品は輸入業者の営業所所在地および輸入業者名)、保存の方法、鳥獣の種類のほかに、以下のことを表示しなければなりません。
(1)生食用である旨
(2)と畜場:と畜場名+その所在地の都道府県名(輸入品は原産国名)
(3)加工施設:加工施設名+その都道府県名(輸入品は原産国名)
(4)一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがある旨
(5)子ども、高齢者、その他食中毒に対する抵抗力の弱い者は食肉の生食を控えるべき旨
【表示する箇所】
(容器包装)容器や包装の見やすい箇所
2.焼肉屋、レストラン、肉屋などの店舗において生食用食肉を販売する場合(容器包装されていないもの)
(1)一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがある旨
(2)子ども、高齢者、その他食中毒に対する抵抗力の弱い者は食肉の生食を控えるべき旨
【表示する場所】
(店舗)店舗の見やすい箇所等に表示(店頭表示、メニュー等)