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1歳未満の乳児に,はちみつを与えないでください!
印刷用ページを表示する 掲載日:2017年4月11日更新
東京都足立区において,はちみつの摂取が原因と推定される乳児ボツリヌス症による死亡事例がありました。
乳児ボツリヌス症の予防のため,1歳未満の乳児に,はちみつを与えるのは避けてください。
乳児ボツリヌス症とは
乳児ボツリヌス症は,1歳未満の乳児にみられるボツリヌス症です。
原因食品と共に体内に摂取されたボツリヌス菌の芽胞(植物に例えると種子の様な耐久型の菌の状態)は,乳児の腸管内で毒素を産生し,ボツリヌス症をひき起こします。乳児の腸内細菌叢が成人と異なるために起こる乳児特有の疾病です。
乳児ボツリヌス症での死亡はまれです。
主な原因食品
はちみつ (原因不明の事例も多い)
主な症状
便秘状態が数日間続き,全身の筋力が低下する脱水状態になり,哺乳力の低下,泣き声が小さくなるなど,筋肉が弛緩することによる麻痺状態が特徴です。
重症の場合には,呼吸困難が起こることもあります。
予防のポイント
はちみつは,1歳未満の乳児にリスクが高い食品です。
ボツリヌス菌は熱に強いので,通常の加熱や調理では死滅しません。
1歳未満の乳児には,ボツリヌス菌の芽胞に汚染される可能性のある食品(はちみつやはちみつ入りの飲料・お菓子など)は与えないようにしましょう。