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6月定例市議会市長記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年6月25日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。

 会見日:2019年(令和元年)6月10日(月曜日)

報告事項

・防災重点ため池の新たな指定について

・園外活動における子どもの安全対策について

・ばらのまち福山国際音楽祭2019について

・令和元年6月議会案件・補正予算について

 

会議録

市長

 まず1点目でありますが,防災重点ため池の新たな選定についてお話をしたいと思います。
 今年3月,県において「ため池の整備・廃止・管理等に関する方針」が策定をされ,ため池の利用の有無や下流への影響などから類型化を行い,その区分ごとに県・市・ため池管理者それぞれの実施する対策が示されました。

 これを受け,本市では,新たな防災重点ため池の基準に合致する箇所の抽出を進めてまいりましたが,今般,1,110か所が選定されることになりました。この中には既に指定されている防災重点ため池175か所が含まれています。
 なお,市内のため池総数は2,198か所になっています。既に指定されている175か所については,浸水想定区域図を基にハザードマップを作成しましたが,今般新たに追加で指定されることになるため池についても,順次ハザードマップの作成・公表を行い,市民の皆様方の迅速かつ安全な避難につなげてまいりたいと考えています。

 また,農業に利用されなくなったため池については,新たに洪水調整機能を持たせたり,関係者の同意が得られれば廃止をしたりするなど,適切な管理に努めてまいります。

 2点目であります。先月8日,滋賀県大津市内の交差点において,信号待ちをしていた保育園児等が衝突事故に巻き込まれ,園児2人が死亡する痛ましい事件が発生いたしました。
 その20日後には,神奈川県川崎市内の路上で刃物を持った男に,通学中の小学生17人を含む19人が襲われ,小学生1人を含む2人が死亡しました。

 本市では大津市の事案直後の17日から市内の公私立の保育施設179施設,幼稚園26施設,合計205施設に対し,園外活動の際に通るルートの提出を求めてきました。
 現時点ではこの内,187施設からの提出を受け,園外活動時の安全について一定の確認を済ませております。

 ただ,園外活動のルートの中には,交通量の多い場所もあり,見えない危険も潜んでいる可能性があることから,更なる安全強化のための対策を講じる必要があるとの思いから,福山東警察署など,警察3署に対して交通指導をいただくことをお願いしています。警察からいただいた情報を基に,更なる安全対策につなげていきたいと考えております。

 なお,この一環として,6月11日9時30分から,市立三吉保育所において,福山東警察署と合同で,現地において交通指導をいただく予定にしています。
 警察,そして地域等と連携し,園外活動や登下校時における安全行動の指導や見守り活動等,児童の安全確保に努めてまいりたいと考えています。

 3点目は,ばらのまち福山国際音楽祭についてであります。
 今年は,秋のばらが咲く10月10日から13日にかけて「みんなで創る」,「次世代育成」そして,「国際交流・過去と未来の懸け橋」の3つをテーマとして開催します。池辺晋一郎さんを総合プロデューサーに迎えての初の開催となります。

 テーマのうち,「国際交流」としては,日本とハンガリーの国交樹立150年を記念して,メインオーケストラとして「ジュール・フィルハーモニー管弦楽団」,また,ソリストでは,チャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門で上位入賞をされた「セルゲイ・ドガディン」さんや,ショパン国際ピアノコンクールの審査員を務めるピアニストの「ピオトル・パレチニ」さんを迎えます。

 今回の音楽祭では新たに「ローズアカデミー」を企画し,パレチニさんによるピアノの公開レッスンをしていただくことにしています。受講者については今後募集をしてまいります。

 次のテーマ「みんなで創る」の取組として,新たに結成する「ふくやま祝祭合唱団」,「ふくやま祝祭管弦楽団」,そして「ふくやま祝祭邦楽団」によるコンサートを企画しています。

 そして3つ目のテーマ,「次世代育成」でありますが,次代を担う子どもたちの感性を育む機会として,「未来へつなぐ子どもたちへのコンサート」を昨年に引き続き開催し,市立小学校5年生全員を招待いたします。また,出産を控えた女性や未就学児を招待する「ママあのねコンサート」も実施します。

 会場については,メイン会場のリーデンローズに加え,今回新たに神辺文化会館と沼隈サンパルを会場とし,4日間で18のホールコンサートを開催することとしています。

 また,「ふくやま美術館」,「吉備津神社」など,市内7か所で「まちなかつながるコンサート」を開催し,より多くの皆様に音楽を楽しんでいただきたいと考えています。

 なお,チケットについては,来月の7月6日からリーデンローズチケットセンターや各種プレイガイドにおいて販売をする予定です。
 市内外から多くの方々にご来場いただき,昨年よりも更に充実した国際音楽祭をお楽しみいただきたいと考えています。

 それでは引き続いて,6月議会の案件につきましてご説明をいたします。
 6月議会につきましては,本日,招集告示を行い,6月17日から開会することといたしました。

 第1次分として提出する内容について,ご説明をいたします。
 まず,報告案件としては,「損害賠償の額を定めること及び和解の専決処分の報告について」を始め19件であります。

 次に予算案件でありますが,「令和元年度福山市財産区特別会計補正予算(第1号)」の1件となっております。
 今回補正する会計は,財産区特別会計で補正予算額は6,653万2千円の追加であります。今回の補正は,駅家町の向永谷大橋近田財産区で用地取得の実施,また向永谷財産区で昨年の7月豪雨により被災したグラウンド等の法面整地工事を実施するものとなっております。
 以上が,今回予定しております,補正予算の概要であります。

 また,条例案件といたしましては,「福山市手数料条例の一部改正について」を始め5件であります。
 また,単行議決案件といたしましては,「ごみ固形燃料工場プラント設備改修工事請負契約締結について」を始め5件であります。
 以上,6月議会へは1次分として30件を提出しております。
 私からの報告は,以上でございます。

記者

 ネウボラ相談窓口「あのね」について伺います。市長の肝いりの施策であるネウボラ相談窓口「あのね」が開設されて2年が経ちました。
 この福山ネウボラがスタートしてからこれまでの相談実績や成果,あるいは相談などから浮き彫りになった課題などがありましたらお聞かせください。

市長

 開設以降,3月末までの相談件数は延べで2万8千件を超えています。
 安心して出産を迎えていただくため,そして生まれてくる子どもへの祝福を込めて始めた,子育て応援プレゼント事業などの取組により,不安の高まりやすい妊娠後期における相談も増えてきています。

 相談者からは,評価の声をいただいております。私どもとしてはそうした声に応えて,育児のアドバイスだけでなく,しっかりと保護者の思いを聞き,そして育児を頑張っていることを認めてあげる,そのような保護者の気持ちに寄り添った支援の重要性を改めて感じています。

 課題でありますが,より一層「あのね」という相談場所が「当然のように来ていただける場所」「身近な場所」にしていくことであります。
 今年度からは,母子健康手帳の交付が全「あのね」でできるようになりました。

 また,今月からは,「あのね手帳」を活用した相談の充実を図る取組を始めています。
 あのね手帳は4つの部分に分かれていまして「あのねプラン」という「プランをみんなで共有しましょう」という項目。それから「妊娠時に気をつける項目」。「赤ちゃんが産まれたらこのような事に気をつけましょう,一緒に取り組みましょう」という項目。そして,「子育て支援やママ達の就労のお手伝い」という,こうしたものまで一貫して子育てに寄り添う内容になっています。

 こうした様々な取組を加えながら,妊娠から子育てを終えるまで,そしてさらには就労のお手伝いまで一貫して1人の相談員が保護者や家族と共に子育てに取り組む,そんな社会を築いていけたらと思っています。

記者

 防災重点ため池の新たな支援についてお尋ねします。
 去年の西日本豪雨で,福山市ではため池が決壊して女の子が亡くなり,あるいは決壊の恐れが相次ぎました。最終的に1,110ヵ所の選定が確定したこと,それから今後についての市長の見解を一言いただけますでしょうか。

市長

 発災直後から,このため池の在り方について県と共に課題意識を共有してきました。工程表をしっかり作りながら,その対策を講じてきました。計画通り,今回新しい基準に基づく防災重点ため池の選定が県との間で終えたことをほっとした気持ちで受け止めています。

 これまでの指定が175か所である事を考えれば,この1,110か所という数字の大きさは,地元住民の安心に必ずつながっていくという数だと考えています。
 最終的に国が県からの申請を認めるといいますか,受け止めるという手続きがまだ残されていますが,その後は,県によるため池マップや浸水想定区域図の着実な作成,そしてそれを受けた市のハザードマップの迅速な作成と地元住民への周知,これにしっかりと取り組んでいきたいと思っています。

記者

 昨年の豪雨災害から1年を迎えるにあたって,これまで様々な対策を国・県と一緒に福山市はされてきましたが,市長の1年間を振り返った感想と,今後残されている課題を述べてください。

市長

 今年の出水期を控えた時点での私の思いですが,できる限りの取組はしてきた。万全ではないかもしれませんが,考え得る全ての取組を行ってきたという思いを持っています。
 また,国・県もしっかりと被災地福山の思いに応えてくれたと感謝しています。

 特に大きかったのが,5年間で床上浸水被害を無くすという思いに,国がしっかり応えていただき,新たな「大規模特定河川事業」という河川改修事業を創設していただきました。
 これによって,河川改修が大幅に加速したことは,ハード対策面では大きな成果だったと思っています。

 また,平成30年度の二次補正から,早速国は芦田川の樹木の伐採や体積土砂の撤去を強力に推進していただきました。市民の皆さん方も目で見て分かるとおり,芦田川の姿は大きく変わろうとしています。これも安心材料の1つであろうかと思います。

 また同時に私たちはいかにして,災害時の情報を的確・迅速に市民の皆様にお伝えするか,そして市民の皆様,地域の皆様も自助共助をどう発揮していただくか,いわばソフト対策もあわせて進めてきました。
 5月の下旬には各地域とソフト対策についての意見交換をしました。また,6月にかけても続きますが,ハード面での対策についての地元説明も着実に進んでいます。
 こうした取組を地元と共に進めることで,これからの雨の時期に適切な対応ができるよう協力し合っていきたいと考えています。

記者

 昨年,保育所事故があって,幼児が重体となる事故がありましたが,その幼児の容体について変化はありましたか。
 また,その後,有識者会議が開かれていろいろ責任問題というような言葉も残っていますが,ご両親と市との間で賠償というような話し合いを持たれたのかどうか,もう決着はついているのかどうかを市長の方から教えてください。

市長

 私が聞いている限りでは,幼児の状況はその後大きな変化はないということを伺っています。また,保護者の方々とも折に触れて話し合いの場を持つといった接触を適切に進めております。

 この問題は今後,こうした事案が起こらないように施設関係者,あるいは保護者がしっかりとした子どもの状況についての意思疎通をしながら取り組んでいくことが重要だと考えています。そのために,有識者会議からの今後の取組についての提言を見たいと思います。しっかりと取組を進めていきたいと考えております。

保健福祉局長

 児童の容体は最初に運び込まれた以降,大きな改善には至っておりません。それと,ご両親やご家族とのコミュニケーションは行政としてもしっかり維持しております。

 補償等の具体的なお話でございますが,これは法律的にもいろいろな賠償の関係についての専門的な話になると思っておりますので,法律の専門家を通じてのやり取りの場というのを今後進めていくことになると思っております。

記者

 西日本豪雨の関係をお伺いしますが,福山市の災害復旧工事の進捗状況を教えてください。
 それに対する市長の受け止め,それから今後財源確保も重要になってくると思ますが,その財源確保に向けて,今後市長としての行動があれば教えてください。

市長

 応急復旧については,6月末までに全てを完了する予定になっています。
 また,本格復旧といいますか,災害復旧工事につきましては,5月末段階で完了している割合が約65%であります。また,それ以外の工事につきましては,今年度中にほぼ全てが完成するという見込みを持っています。

 ただ,橋やため池などの大型事業については,次年度に持ち越されるものが7件見込まれています。全事業個所は1,583か所であります。これをベースに先ほどお話を申し上げました。

 また,災害復旧事業を着実に進めるための財源確保のご質問がありましたが,今年1月末までに国の補助採択基準を満たす案件については,国の災害査定を受けて事業に取り組んでおりまして,必要な財源確保は計られております。

 土木工事に関しては全体の97%が契約済みです。また,農林債の関係の事業については,71%が契約済みです。これが現時点での進捗状況です。

 その他,国の補助事業に該当しない事業が沢山あるわけでありますが,そうした案件についても必要な財源をしっかりと確保しながら,着実な災害復旧に努めてまいります。

記者

 参議院選挙への対応についてお伺いします。
 現在5人が立候補を予定しておりますが,枝広市長として今回の選挙で支援する方はいらっしゃるでしょうか。その理由についてお答えください。
 また,支援する場合,具体的にどのような行動をとられる予定かお聞かせください。

市長

 私は現職の2人を支持・支援をしております。理由は信頼と実績であります。
 それぞれのお立場から幅広く備後地域,そして福山の地域の声を吸い上げ,それを国政の場に反映し,備後の発展,福山の発展にご貢献をしていただいたと思っています。これからもそうした働きを国会の場でしていただくことを期待したいと思っています。

 対応でありますが,求められれば私の思いを支援者の前でお話をするということもあろうかと思っています。

記者

 自民党が2本に分かれていますが,その中で自民党の現職を支援されるという所の見解を聞かせてください。
 新人の方についてはどういう対応をされるのかということと,特定の候補を支援するということで,今後の自治体の運営について影響はあるのかないのか,どのようにお考えなのかをお聞かせください。

市長

 支援する理由として信頼と実績だと申し上げました。現職を支援することは自然なことだと思います。
 特定の候補を応援するといっても私の立場ですから,その辺りははっきりするほうがよいと思います。自治体運営の影響は望ましい方向に選挙後も進んでいくことを望んでいます。

記者

 子どもの安全対策についてお尋ねします。
 先ほど市内の幼稚園・保育園205施設に対して一定の安全確認ができたものが187施設あったと言われましたが,一定の安全確認とはどういったことを指すのかという点と,安全ではない場所が出てきた場合,市管理の市道に関して,道路改良の支援は予定しているのかという点をお聞きしたいのと,もう1つ,川崎の事件で登校中の小学生が襲われましたが,小学生の登下校に関しても重大な課題だと思います。小学校に対してはどのような対応をしていくのか教えてください。

市長

 現時点でやっていることは,園外活動のルートを提出していただいて,図面上,安全な個所をルートとして選んでいるかどうか,付き添う施設の関係者から話を聞き,場合によっては保護者からも話を聞きながら,特に大きな問題がこれまでのところ認められないということで,一定の安全が確保されているのではなかろうかと申し上げました。

 ただ,それで万全だとは思っていません。見えない危険が潜んでいる個所があるかもしれません。それは警察や専門家の意見を重ねて聞きながら,さらに安全確認に努めるということであります。必要に応じて,ハード面での整備の可能性も今後出てくるかもしれません。
 ただ一方で,2年に1度,小学生の通学路の合同点検をやっています。警察関係者も含め,地元の人達も一緒に参加していただきながら,通学に危険な個所を抽出していただいて,優先順位に従ってハード面での整備を中心とした対策を講じているということで,一定程度対策は進んでおりますが,これについても,今後強い意見があれば,あるいは新たな気づきがあれば適切に対応していきたいと思っています。

 それから,児童の登校時の安全確保でありますが,これまでも大勢の方に見守りに参加をしていただいております。スクールサポートボランティアという方々でありますが,平成30年度は小学校では5,165人の方が登下校の安全確保にご協力をいただいています。中学校では337人の登録をいただいております。
 これを機にさらに積極的なボランティアへの参加をお願いしていきたいと考えています。

記者

 財産区のため池の件でお尋ねします。
 今回補正予算に上げられたということで,グラウンドとため池の整備を同時に秋に着工し,来年度中の完成をめざすというスケジュールが固まったということでしょうか。

市長

 はい,そういうことです。

記者

 最終的に議会のほうに補正予算を上げられて,これについて市長の見解をいただけますでしょうか。

市長

 これまで財産区の役員の皆様方と議論を重ねてきました。そして今後,ため池の下流の皆様方に不安を与えることのないような整備に落ち着こうとしていることに安堵しています。
 幼い尊い命が不幸にして失われてしまいましたので,しっかりと地域の安全は確保したいという思いでこれまで議論を進めてまいりました。

記者

 地元では被災者やご遺族の方を含め,まだ自宅に戻れないという状況が続いているわけですが,こういった状況についてどのように対応していきたいとお考えでしょうか。

市長

 ため池とその上流のグラウンド整備の在り方の方向性が決まりますので,それを受けて改めて地域の皆様方の思いを聞きながら,できるだけご希望に添うような対応に努めていきたいと考えています。

記者

 民間のノウハウの導入について3点伺いたいと思います。
 先日MICEの専門家として菅さんという方の委嘱式が行われましたが,民間ノウハウ導入についての市長の狙いを教えてください。
 また,昨年から始まりました戦略推進マネージャーのこれまでの活躍について,市長はどのように評価されているかを教えてください。
 次にこんな分野にも導入したいという部分があれば教えてください。

市長

 今回6月5日にMICE誘致ディレクターの委嘱式を行いました。こうした民間の人材を受け入れるということは,福山市職員のスキルアップに大いなる刺激になると考えています。
 我々の見えないところ,気がつかないところを気づかせてくれるという意味からも,大変意義のあることだと考えています。したがって基本的には,これからも必要に応じて民間人材の登用については積極的に取り組んでいきたいと思っております。

 今回のMICEディレクターの菅さんについては,特にMICE誘致,コンベンション誘致ということで当面この1年間,来年の3月末までご活動いただきます。
 そうした分野に関わりの深いキャリアを積んでこられましたので,新たなMICE誘致,あるいは既に誘致が決まっている国際会議等をいかに円滑に運営するか,そのための準備についてのアドバイスや,当日の企画構成についてのアドバイスなどをいただきたいと思います。

 それから戦略推進マネージャーは,今回のディレクターと整理・区別して考えておりますが,特定の分野に留まらず,幅広い分野において職員と一緒に市政運営の一端を担っていただきたい。もちろん我々にはない気づきを与えてもらうという意味ではとても大きな刺激になると考えています。
 例えば,子育て施策についても,これまで我々はターゲットを絞り込んで効果的な施策を考えていたつもりでしたが,ペルソナという考え方で整理するほうが,より現実的なターゲットの絞り込みにつながっていくだろうなと思いました。そういう意味では新たな気づきをいただいた,そんな印象を持っています。

 また,市外からの観光客の誘致にしても,リトリートという概念でターゲットを絞り込んで,そうした概念と福山市の資源がしっかり結びつくという,そういう観光戦略についても新たな視点を導入してもらいました。様々な活躍をしてもらっています。したがって2年目もこの5名の皆さん方にはご尽力をいただきたいと考えています。
 具体的に次をどうするかについては走りながら,あるいは歩きながら考えていきたいと思っていますが,基本的に積極的に受け入れていきたいという方針に変わりはありません。

記者

 参議院選挙に関して,市長は3年前の市長選挙で自民党,それから当時の民進党,公明党の推薦を得られたと思いますが,自民党は2人立てていますが,現職の信頼と実績を評価されているわけで,仮に自民党から「新人の方もお願いします。」と言われても現職を推すということでよろしいですか。

市長

 市政運営を行うにあたっては,幅広い立場の方からのご意見に耳を傾けていくということが必要だと思います。福山市の経済をしっかりとけん引していく,そういう施策を行うための声もしっかり受け止めないといけないと思います。
 働く人々が何を考え,何を望んでいるのかという多くの生活者の声にも耳を傾けていかないといけない。そういう思いで,今後も市政運営に取り組んでいきたいと思いますし,県政や国政を担っておられる方についても,そうした思いをしっかりと受け止めてほしいと考えております。

記者

 幼稚園・保育園や学校の通学路の安全に関連して,一概に原因と結びつけることは議論が分かれますが,川崎の事件,あるいは元農林水産事務次官の事件など,引きこもりとの関連が取りざたされています。
 引きこもりは大きな社会問題であることは間違いないと思います。市長として,福山にも引きこもりで悩んでらっしゃる方はいると思いますので,その支援に向けてお考えがあればお聞かせください。

市長

 福祉行政の新たな課題は,いわゆる引きこもりへのケアを行政としてどのようにするのかということであると思います。これまでも地域の自治会あるいは民生児童委員,そうしたさまざまな立場の方々と一緒になって市民生活,市民の一人ひとりを守っていく施策を進めてまいりました。
 今の質問に対して具体的にこういう施策をもって応えていく,と絞り込むことはなかなか難しいと思いますが,これまでの福祉行政の在り方について不断に見直しながらそうした社会課題についても対応をしていきたいと思っています。
 特に7040問題や8050問題など,そうした課題が高齢社会そして少子社会という時代においては更に顕在化していくという危惧を持っています。

記者

 駅前再生に絡んで,エフピコRiMの在り方が今,議論されていると思いますが,減築であったり,一部閉鎖型のリノベーションであったりと,様々な手法が検討されていますが,現時点で市長はRiMについてどうあるべきだという考えはございますか。

市長

 現時点ではまだ方向性をはっきり示してはおりません。去年1年間,国の支援も得ながらRiMの再生の在り方について調査を行ってきました。今年もう1年かけて,具体的な方向性の絞り込みを行っていきたいと思っています。
 これまでにも,一部報道でありましたが,現在4つの類型に分けて再生の方向を模索しているという段階にあります。

記者

 4つの類型の中で,全体的な改修や解体・売却という,昨年度の調査では基本的には現実性が低いという方向付けだったと思いますが,基本的にそれを除いた形で検討は進んでいくという理解でよろしいでしょうか。

市長

 まだはっきりと絞り込みをする段階ではないと思っています。その4つの類型について,去年の調査結果を踏まえながら,今年改めて数字面での検証をするなど,詰めの調査を行いながら,年度末にまでには方向性を出していきたいと考えております。

 以上。