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2025年3月定例市議会市長記者会見
記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ、掲載しています。
会見日:2025年(令和7年)2月13日(木曜日)
3月定例市議会市長記者会見
・3月議会・2025年度の重点政策・新年度予算について
・≪Road to 2025≫
・Rose Expo FUKUYAMA 2025 イベントスケジュール等について
3月定例市議会市長記者会見 [PDFファイル/4.77MB]
会議録
市長
それでは3月定例市議会の案件につきまして、まずご報告いたします。3月議会につきましては、本日招集告示を行い、2月20日から開会いたします。1次分として提出する内容についてご説明を申し上げます。
まず、報告案件でありますが、「損害賠償の額を定めること及び和解の専決処分の報告について」1件であります。次に、予算案件でありますが、「令和6年度福山市一般会計補正予算(第7号)」を始めとする16件であります。次に、条例案件でありますが、「福山市議会の個人情報の保護に関する条例及び福山市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用に関する条例の一部改正について」を始め、27件であります。次に、単行議決案件としては、「河川改修工事(谷地川・手城川流域・5-1)請負契約締結の変更について」を始め、16件となっています。
以上、3月議会へは1次分として60件を提出しております。
次に、令和7年度当初予算の重点政策及び予算のポイントについてご説明を申し上げます。
まず、新年度の予算編成は「安心と希望のための挑戦予算」です。これは一貫して、福山市の予算の名前として掲げているものであります。特に、新年度は「地方の創生に向けて」という副題をつけて、政策の重点を明らかにしていっております。
柱立ては3本で、「戦略的な地域の拠点づくり」。そして、2つ目の柱は「こども・若者・高齢者が笑顔で暮らせる社会づくり」。3つ目は「都市の発展を支える基盤づくり」であります。こうした政策を備後圏域と連携を強化しながら進めていき、あるいは、デジタル化の推進を伴って進めていくという予算になっております。そして思いとすれば、都市と人が輝く未来の地域創生を目指していきたいという思いであります。
まず、最初の柱からご説明いたします。(仮称)地域の拠点づくり戦略の策定に取り組みます。すでに神辺駅あるいは松永駅周辺のにぎわい創出に向けての地元の取組がスタートしております。また今、車座トークを開催しています。それぞれから出てきた意見を反映した戦略づくりに取り組みます。そして、今年度末には、この戦略の素案をお示ししたいと思っておりますが、その素案を決定し、新年度はそれぞれの地域で拠点づくりに取り組む動きが出てくることを期待しております。そうした地域からの意見も反映しながら、戦略を策定していきたいと考えております。
候補となる事例が様々、これまでにも上がっております。また、我々からも地域に対する提案をしております。南部地域は陸の道構想、海の道構想という線で繋がる南部エリアをイメージしております。また、地域にとどまらず、福山市全体の文化財登録制度を創設する、あるいは地域が主体となった公園づくりの議論も、全市的な拠点づくりの取組として、議論の俎上に上がってくる可能性があります。こうしたことを踏まえながら、戦略を策定していくことになります。
2つ目の柱でありますが、すべての世代が笑顔で暮らせる社会づくりに向けた取組であります。
ネウボラセンターを今年8月に駅周辺のエリアで開設いたします。相談・手続きなどの機能を、このネウボラセンターが担っていきます。そして、対象とする世代は、就学前・就学後、あるいは学校卒業後の若者も含めた生活を、すべてこのネウボラセンターが受け止めるということであります。ネウボラセンターをつくることで、土曜や日曜や祝日の対応も可能となってきます。そして、あわせて、こどもの遊び場が欲しいと、屋内遊戯施設を伴うこどもの遊び場を望む市民の声が多くありました。そういうことを受けまして、こうしたものも併設をしていきたいと思っています。
そして、再来年度には、いよいよ本格的なワンストップ化が進んでいくことになります。これまで、それぞれの課に分かれていた機能を、このネウボラセンターに集結することになります。そこで、本庁と連絡を改めて取り合うことなく、様々な組織の間でのワンストップの処理が可能となってくるのが、再来年ということになります。また、再来年度には若者に立ち寄ってもらえるスペースの確保をしていきたいと思っています。総合的に支援をしていく機能がネウボラセンターの機能ということであります。
子育て支援の充実でありますが、中でも、福山に児童館を望む声がこども未来づくり100人委員会などの場で出てきました。これまでも私も直接お話を聞いてきました。各学区にあります交流館が順次更新されて新しくなっていますが、新しくなった交流館あるいはまだ改築を待っている交流館が、それぞれ3カ所ずつ合計6カ所で、新年度は屋内キッズスペースを設置することで、児童館に対する要望を受けた形にしていきたいと思います。
それから、学校教育でありますが、これまでも議会で確かな学力を身につける教育についての意見がたくさん出されました。こうした声を受けまして学力向上プロジェクトを始動いたします。まずは現状をしっかりと把握するための調査を実施し、そしてそれを分析して、対策につなげていき、豊かな人間性を育む100NEN教育の中で、確かな学力についても取組を評価していく学校教育にしていきたいと思っております。
若者でありますが、福山市立大学やグリーンな企業プラットフォーム、そして企業とのマッチングを強化する中で、若者の流出を少しでも食い止めたいと思っています。地元にあるすばらしい中小企業に目を向けてもらうための話を進めていきます。いよいよ来年度末までには、福山市立大学の新学部の設置認可申請を文部科学省に行います。それに向けて、新年度から新学部のための新しい校舎の建設工事に着手をしていきます。
高齢者の社会参加を促進し、介護予防につなげるための取組をすでにスタートさせておりますが、新年度は新たにこうした「ふくやまSHINKAプロジェクト」に参加した人の中から、今度はプログラムに講師役として参加し、活躍していただく新たな流れを見い出していきたいと考えています。
それから、エフピコアリーナの道路を隔ててすぐ北側の旧体育館のエリアに、今、(仮称)まちづくり支援拠点施設の工事が始まりました。そして、やがてここには(仮称)こども未来館が整備され、そして今、協議をしておりますが、大阪・関西万博パビリオンの1つを誘致することで、こどもの育成のための機能も強めていきたいと思っております。そういう意味では、すでにありますエフピコアリーナやかわまち広場とあわせて、全世代交流型の新たなエリアがこの一帯に創造されることになります。この様々な機能が集積するエリアが誕生するということであろうと思います。このための取組を着実に進めていきます。
3つ目の柱は、都市の発展を支える基盤づくりであります。
いよいよRose Expo、世界バラ会議福山大会の準備の最終段階に入っていきます。これは後ほど詳しくはご説明いたします。
それから、都市の力の源泉となる産業振興でありますが、グリーンな企業プラットフォームもいよいよ本格的な取組2年目に入っていきます。グリーンな企業をどんどん増やすことによって、このグリーンな企業の成長促進に合わせて、魅力の高まりによる人材の確保にもつなげていきたいと思います。グリーンな企業のチャレンジ宣言をし、そしてグリーンな企業になり、こういう企業にはあらゆる支援を集中しながら、行政としても可能な限りのサポートを強化していきたいと考えております。
こうした企業活動・産業活動が、さらに促進されるための基盤整備も強めていきます。新たな産業団地の検討に向けた概略調査に新年度は入っていきます。また、本年度中に地域未来投資促進法による重点促進区域を、県の了解を取りながら設定し、国の承認を得まして、この重点促進区域内での産業用地あるいは産業の立地を確かなものにする新年度になると考えています。また、エフピコRiMの利用フロア拡大に向けた検討を本格化していきます。この夏ごろまでには、活用の方法を決定いたします。
それから、農林水産業の振興についても力を入れていきます。福山地方卸売市場が老朽化しておりますが、2028年度の整備完了に向けて、新年度、いよいよ工事に入っていきたいと思っています。国の支援あるいは金融団の支援、そうしたものも取り込みながら、これからの時代に求められるコールドチェーンを実現して、新鮮な市場からも選ばれる水産物あるいは青果物の供給基地を形成していきたいと思います。
それから3つ目は、福山駅周辺を中心とした備後圏域の玄関口にふさわしい都市空間の形成についての取組であります。いよいよ駅周辺のにぎわい再生に向けた広場の再整備が本格化していきます。我々が目指す理念は、駅前を単なる“通過点”から、今後は“交流や新たなアイデアが生まれる場”に、つまり、目的地に変えていくという思いで、そのための重要な意義を持つ駅前空間の整備、広場の整備に取り組んでいきたいと思います。将来は民間事業者が主となって、広場の運営を担っていただくということを想定しております。広場では、おそらくマルシェや屋外コンサートが日常的に開催され、あるいはナイトタイムエコノミーの1つの実践の場所になることをイメージしながら、これからしっかりとした議論をしながら、市民への説明を強化していきたいと考えています。あわせて、駅周辺の利便性の向上に向けて、天満屋の南側に116台の駐輪場を整理しようと考えており、2月下旬あるいは3月初めからうち62台は供用開始ができます。この残りは、新年度内には116台が確保されます。また、駅の南北それぞれ1カ所ずつおもいやり駐輪場を合計21台の供用開始を7月に目指していきたいと思っています。この思いやり駐輪場は、高齢者あるいは子育て世代に、無料で利用していただける駐輪場をイメージしています。
次は先ほど出てきましたが、改めて説明していきたいと思います。今、福山市周辺には、お城を中心とした風格ある景観と、商業や交通の機能が集積するエリアが形成されています。あるいは、これからさらに強化をされようとしています。そして、旧体育館跡地あるいはエフピコアリーナのエリアの一帯が新たに今後整備をされ、全世代交流型の新たなエリアがここに創出をされます。この2つのエリアを自動運転で結びます。27年度中にはレベル4の実装を目指して、実証実験が重ねられておりますが、この自動運転走行車両でこの2つの大きなエリアが結ばれるということになります。こうしたことを頭に描きながら、やがては、この新しいエリアビジョンを策定します。地域住民も含めた、市民も含めた協議会の場でエリアビジョンを策定しながら、新たな副都心の今後のあり方を議論していきたいと思っています。
道路や港湾の整備も引き続き行っていきます。特に福山道路の未事業化区間と、これは県道になりますが神辺水呑線それぞれの新規事業化の目標を、我々は2026年度というふうに定めています。そのためには、今年の夏の概算要求に盛り込んでもらうことが前提となってきます。そういう意味から言いますと、この2025年の1年間は新規事業化に向けてとても重要な時期になるという位置付けで、期成同盟会の活動を強化していきたいと思います。福山港の箕島地区でありますが、来年度中には暫定供用が開始されることになっています。
福山港内港地区の埋め立てでありますが、今年の夏ごろには、事業スキーム、国・県・市の役割分担が整理されていくことになります。そのあとは、福山市で土地利用計画を策定するための協議会を立ち上げて、地域住民と一緒になって議論をしていきたいと思います。土地利用のあり方を議論するという段階に入っていきます。
それから、これは駅周辺の整備、駅前広場の再整備とも絡んできますが、今、バス共創プラットフォームを通じた公共交通、特にバスの支援が強化されていっています。バスの乗務員確保が難しい時代にあって、就労支援金の支給、経営改善に向けた補助制度の創設を行います。これまでやってきました経常赤字を市が補填をするという、これまでの支援策に加えて、今後、経営が改善した場合であっても、通常であれば、その部分の市からの補助金はカットされていきますがカットしません。カットしない部分はさらなる経営改善に努めて欲しい、あるいは便数の増強を念頭に置いて欲しいという思いから、新しい補助制度を創設しました。そして、バスの運行の実証実験の延長としまして、新規路線についても、実証実験をしながら公共交通網の再構築に向けた議論を強化していきたいと思っています。バス事業者と一体となって、地域の公共交通網をどう考えていくかという取組をしていきたいと思います。
災害に強い都市づくりでは、学校体育館等の空調整備を加速化していきます。また、国の交付金を使った避難所の生活を快適にするためのもの、安心にするためのものの整理もやっていきます。また、能登の地震で新たに認識されることになりました孤立可能性集落の支援体制の構築にも取り組んでいきたいと思っています。
それから、豪雨と地震への備えとしては、雨水幹線の整備、蔵王ポンプ場の整備は様々障害がありますが、そうした障害を克服しながらも、雨水幹線については今年の出水期までに、雨水管を使った暫定貯留ができるように順調に進んでいます。雨水幹線が最終的に完成するのは今年末です。年内には完成するということになっています。それからポンプ場の整備については、いろいろこの間、国からの新たな要請に対応する必要が生じ、あるいは地盤の問題等もありまして、若干、当初予定していた整備完了時期を遅らせますが、着実に進めていきたいと考えています。その間はこの雨水幹線の暫定貯留機能で、この災害を防止していきたいと考えています。
こうした取組を支えるのが、備後圏域の連携あるいはデジタル化の推進です。備後圏域については、新年度から第3期のビジョンがスタートするための最終的な議論が行われています。また、デジタル戦略も2025年度からスタートするということになります。
以上が重点政策の説明であります。
ここからは、当初予算のポイントにつきまして改めてご説明したいと思います。当初予算の規模は過去最大となります1,998億円であります。これまでの最高は2022年度の1,968億円ということでありました。このときは箕沖のごみ焼却施設の建設費が大きかったための予算規模の拡大となりましたが、今回は、様々工夫いたしましたが、義務的経費の増大が、大きな要因となります。重点政策に政策経費全体の約47%を集中させ、2024年度が約41%ですから、集中をより強めていくということであります。「戦略的な地域の拠点づくり」には約25億円。そして、「こども・若者・高齢者が笑顔で暮らせる社会づくり」には約106億円。「都市の発展を支える基盤づくり」には約70億円であります。このこども・若者・高齢者が笑顔で暮らせる社会づくりの106億円の中でも、特に力を入れたのがネウボラ関連です。ネウボラセンター開設に伴うネウボラ関連の経費が75億円含まれています。
それから、改めて一般会計当初予算の推移を述べています。この横線から下に表記しているのが、投資的経費であります。これも含めて全体が予算の規模ということになりますが、今年度に比べて、来年度の投資的経費は19億円減少しています。これは様々な事業の見直しに加えて、竹ケ端運動公園の庭球場や緑町公園の屋内プールの整備が、この年度内に終了するということが主な要因になっています。一方では、福山市立大学の新学部の設立準備のための交付金は増えておりますが、全体として19億円減らしております。先ほども申し上げましたが、社会保障関係費を中心とする義務的経費がどうしても増えるという状況が、このプラス96億円の増要因のほとんどを占めるという状況になっています。こういう中にあって心配されるのが財政の硬直化であります。その時々の市民のニーズに応じた施策を弾力的に講じることができなくなることを指しますが、それを表す指標が経常収支比率でありますが、2023年度決算の中核市平均が93.2%となっている中で、福山市は若干このところ上昇気味ではありますけれども、88.5%に留めているということであります。引き続き、この経常収支比率の推移には注意を払っていきたいと思っています。
こうした状況の中で、できるだけ歳出の内容を見直しながら、不要不急の予算を削っていくと同時に、新たな財源を見い出し確保していくという歳出歳入両面における総合的な取組が必要となっており、2024年度まで進めてきた5カ年間の取組をさらに強化した取組を新年度以降5年間進めていきたい考えています。目標額を280億円と設定をしました。そして、5年間の視点には新たに2つが加わって、5つの視点による総合的な財源確保の取組を行った結果、新年度中の効果額が54億円となっております。
最後ですけども、持続可能な財源の確保に向けたもう1つの取組をご紹介したいと思います。将来負担を抑制するため、これは具体的に言いますと、将来の公債費の額をできるだけ抑える、あるいは平準化することを意味しておりますが、新たに当初予算で減債基金を20億円取り崩して、市債発行額を抑制いたしました。結果、市債発行額は100億円を切って、94億円になりました。これは2006年の神辺町合併後、最小の額になります。また100億円を切ったのは、23年ぶりということであります。こうした減債基金を積極的に活用しながら、維持可能な財政の将来を見通していっているわけですが、それでも本市には110億円の減債基金があります。中核市平均が36億円であります。また、財政調整基金も中核市平均113億円のところを、福山市では190億円程度を確保しています。いざというときの備えをしっかりと蓄えた状況で、毎年の予算が編成されていっているということであります。財政指標はこういう状況になっておりますし、プライマリーバランスも今年度に引き続き、来年度も黒字化が想定をされています。
こうした姿を改めてグラフで示しています。20億円の市債減の結果、将来の公債費が若干ではあるかもわかりませんが、これだけ減っているということであります。2040年度までの合計で、利子負担が2.6億円節減をされることになります。あわせて、1人当たりの市債残高は目標としてきた35万円を切るとこういう状況を維持するめどが立ったということであります。
以上で、予算のポイントについてのご説明を終わります。
次は報告事項の大きな2点目でありますが、Rose Expoそして世界バラ会議に向けたRoad to 2025であります。
今回はRose Expoのイベントスケジュールでこれまで灰色のところにつきましては、すでに中身についてご披露を申し上げています。手元にも補足の資料をお配りしておりますが、今回ご報告をするのは黄色の部分です。
まずこのファッションショーからであります。今回、国内最大級のファッションショーであります東京ガールズコレクション(TGC)がプロデュースするファッションショー Fukuyama Rose Runwayの開催が決定いたしました。5月17日(土曜日)の18時、まさにRose Expo初日の夜を、にぎやかに華やかに飾ってもらうにふさわしい企画が今回決定いたしました。ばらで彩られたランウェイを人気モデルが、ばらやデニムの生地を使った衣装を着てウォーキングしてくれるという華やか企画であります。Rose Expoの入場券を買って、Rose Expoをご覧いただいてる方は、もちろん追加の費用はかかりません。無料で中に入れます。ただ、屋内でありますので、最大2,000人の座席しか今のところ確保できません。混雑が予想されるようでしたら、何らかの対応を考えていきたいと思っておりますが、無料で見られますという楽しみな企画であります。そして、出演するモデルさんにつきましては、3月下旬から4月にかけて、TGCの方から発表してもらいますので、その都度、皆様方にご報告をしたいと思っております。なお、このTGCとのコラボイベントですが、これは地域経済の活性化や観光振興にも資するという位置付けをなされておりますので、国の新しい交付金が活用できるということでもあります。
それから次はトークショー、パフォーマンスの内容であります。サヘル・ローズさん、それから華道家、フラワーアーティスト達によるトークショー、またニコライ・バーグマンさんが、また先日に続き来てくれることになりました。フラワーアーティストとして、すばらしいデモンストレーションを見せてくれると思います。また、曽我部翔さんや松尾祐樹さんなど、とても著名な皆さん方が続々と、福山のRose Expoのトークショー、パフォーマンスを盛り上げてくれるという決定が今回発表できることをうれしく思っています。
次はローズマルシェでありますが、出店予定ブース77のうち、これまでに57が決定いたしました。今のところ、生花のばらの販売のブースを12予定しています。これは、国内外の有名なブランドが持つ福山ではまだお目にかかったことがないばらが、このブランドが出店することによって見ることができ、そして買うことができます。そういうばらの愛好家には堪らない企画がこの生花のばらの販売であります。そしてまた、ばらに関する様々な販売や展示もされます。食用ばらを利用したにしき堂福山さんが今回作り、福山ブランドに認定をされました福山限定のばらのソフトクリームが販売をされます。また、すでに福山だけで売っていますが、薔薇とピーチもみじも店頭には出てきます。そして、すてきなバラの香りが感じられる食香ばらを使ったジンジャーエールが、日本で初めてこのRose Expoで売り出されるということになります。ぜひ、5月は暑いですから、冷やしたジンジャーエールをばらの香りとともにお楽しみいただきたいと思います。今後も続々とステージの出演者やローズマルシェの紹介をさせていきたいと思っていますので、ご期待いただきたいと思います。
ここで、世界バラ会議福山大会の参加登録者にお配りするプレゼントグッズをご披露したいと思います。それがデニム生地を使ったコングレスバッグです。このデニム生地は、今までは廃棄されていたばらの剪定枝から作った繊維です。そして、ここには世界バラ会議のロゴマークが刺繍されています。デニムの愛好家には堪らないのが、このベルトループです。おそらく、とても人気を呼ぶと思います。この中に、世界バラ会議のプログラムや様々なプレゼントグッズも入れながら、参加登録者に受付の際にプレゼントするというものであります。先ほども申し上げました特徴でありますが、改めて言いますと、剪定枝からできていて新たな価値が生み出されているいうことです。ぜひ、楽しみにしていただきたいと思っております。
以上が私からの報告事項でありました。
記者
先ほどの重点政策の説明の中にもございましたが、エフピコRiMのさらなる活用検討についてお尋ねをいたします。現在、空きフロアとなっております2階・3階の活用可能性を探るため、昨年9月の補正予算で調査費を計上されました。iti SETOUCHIとして営業している1階部分の利用が好調で、企業からの引き合いもあるということで、2・3階の活用可能性を探るという趣旨でございました。予算のご説明では、民間企業への利用意向の確認や2・3階部分の設備改修、維持費、収益見込みなどを算出して、今年夏までに方向性を出すとのご説明でしたが、現在の進捗状況等を教えていただければと思います。
市長
まず、エフピコRiMの再生の方針を改めて確認したいと思いますが、5つの項目で再生に取り組んできました。特に、福山の未来を育てる場、新しい民間事業のチャレンジの場という機能を重視してきました。そして今回、1階の活用状況を踏まえ、フロアのさらなる活用を検討するという当時の考え方通り、さらなる活用策の検討に順調に移っているということであります。あわせて、駅周辺のデザイン計画の中で、三之丸町周辺のエリアビジョンが描かれておりますが、その中の位置付けは職住混在のスマートでクリエイティブなオフィス街、こういうものもイメージをしてるということであります。
これを受けて、この間、利用状況等を確認してきました。イベント数、そしてレンタルスペースの利用者数は、いずれもiti SETOUCHIがスタートしたのが2022年9月ですから、直後の半年間と1年後の半年間を比べると、順調に利用が進んでいるということであります。また23区画のオフィスはすべて入居済で、さらに新たな入居を望む声もあります。そうしたことから、先ほどもお話がありましたが、さらなる活用策の検討に入ったわけです。
サウンディング調査をいたしました。状況はお示ししたとおりで、駅周辺になかなか大きなフロアがないので、まとまったフロア面積は貴重だという声もあります。そういう中で、加えて新たなビジネスチャンスを期待する、人材の確保を期待するといった声に繋がっていっております。
今年度の取組でありますが、先ほどのサウンディング調査に加え、こういう改修費の算出や国の交付金制度の活用検討、さらにはこうしたものを受けて賃料の検討、こんなことを今やっております。目標あるいは我々の頭の中には、支出と収入が大きく乖離をしない過大な投資に繋がらない利活用策の検討に進んでいきたいと考えています。新年度の予算で何をするかというと、改めてこうしたサウンディング調査やコスト比較を踏まえまして、事業スキームの検討や利活用計画の検討、そして、いずれ今年中には運営事業者を決めまして、この2・3階、どちらにしても新たに利活用を行うフロアを一括管理してくれる事業者の選定を行うというのが、この新年度の取り組むべき事柄になります。改めて言いますと、新年度は8月までに活用の方向性を取りまとめます。そして、年度内中には運営事業者を選定するということを目指して、最終的なフロアの今後についての結論を出していきたいというふうに考えております。
記者
予算関係について伺います。今回の予算も、非常に細やかなところまで目配りをして、工夫をしており、いいと思うんですが、改めてどのような点に心を砕きながら、また予算の配分をどうメリハリをつけ、またどういった点に苦労したかについて伺いたいと思います。
市長
思いとすれば、地域の拠点づくり、地域が輝くという思い、それから福山ネウボラの強化ということに大きな重点を置いて整理いたしました。
戦略的な地域の拠点づくりについては、予算額は3本の柱の中では、比較して少ない額になっているように見えますが、これはまだまだ戦略づくり、あるいは地域での議論が、その活動の中心になっていきます。今後、どういう拠点づくりを地域が望むか、そして、それによって事業が起こるのか、そして、地元と福山市あるいは県や国も関わってくるかもしれませんが、そうした支援を取り込みながら、さらにこの地域の拠点づくりの予算額が増えていくということを念頭に置いています。
それから、全世代が笑顔で暮らせる社会づくりについては、特に力を入れました。中でも、こども、子育て、そうした福山ネウボラについてはネウボラセンターを作ることで、さらにワンストップの取り組みが出てくるということだったと思います。県内トップでスタートした福山ネウボラが、引き続き、ネウボラセンターによって県内の取組をリードしていくような取組に育っていきたいと思っています。
それから財政でありますが、こういう状況が今後も続いていきます。これは各市町とも同様の状況になっていくと思います。こういう中で、財政運営に大変な腐心をしていかないといけない、つまり、あれもできる、これもできるという状況でない中にあって、どういうものに特化してかという見極めをさらに強めていかないと、将来に大きな負担を残していくだろうなという思いを持っています。しっかりと財政の将来見通しを踏まえた各年度の予算編成に心掛けていきたいと思っています。その中でも、国の支援策をしっかりと取り込んでいくということについては、特に我々は工夫をしてきました。一例を挙げますと、岸田内閣でありました国の交付金です。デジ田交付金と呼んでおりましたが、正確に言うとデジタル田園都市国家構想交付金で、地方創生推進タイプっていうものがその中にあります。各市町が共通して、地方創生推進タイプの交付金を活用して、地域づくりを進めていくということに努力してきたんだと思いますが、福山では、福山がやりたい方向性がたまたまこの国の交付金と一致しているということもあったんだろうと思いますが、2024年度は1億6,000万円の交付金を確保しています。これは県内で最大です。圧倒的な最大です。2番目にこの交付金を活用している市は福山市の半分であります。そういう意味で、国の方向性と福山市がこれまで進めてきた方向性が合致していたために、有利に国の財源を多く取り込むことによって、市独自の負担を軽減することができたということであります。この流れは、おそらく2025年度にもさらに受け継がれています。より多くの国の交付金を確保するということを前提に、予算が組めているということだと思います。こうした努力は今後も進めたいと思っています。
記者
予算の中のネウボラセンターについてお伺いさせていただこうと思います。今回、ネウボラセンターの方に予算は2億円ということで計上されておりますが、取材によれば、この中には賃料が入っているというふうにお聞きしております。この賃料が入っているというものから、センターの開設場所が気になるところでありますが、市の所有施設エフピコRiMの中に設けるのではなく、もう単純に民間施設に設けるというようなことになりますでしょうか。
市長
現時点では、駅周辺の施設ということでエフピコRiMは念頭に置いておりません。ただ、それ以外のところで民間の施設も含めて、検討しているということから賃料を計上しています。まもなく、具体的な場所についてもお示しできるんじゃないかというふうに思います。
記者
昨年の3期目当選以降、エフピコRiMへのネウボラセンターの設置ということを念頭に置かれるというふうなご発言がなされておられました。その中で、先ほど念頭にないということでいらっしゃいますが、それは最初の検討段階から念頭になかったことだったのか、それとも何かエフピコRiMで不都合なことがあったからなのかその点についてお聞かせください。
市長
念頭になかったわけではなかったと思います。念頭にはありました。ただ一方で、先ほどのエフピコRiM活用策でお示しをしましたが、こうしたものを振り返りながら、そしてサウンディング調査の結果なども踏まえると、ビジネスの拠点機能をという要請についても、やはり我々はしっかりと検討していかないといけないんじゃないかというふうな思いにもなりました。おそらくはこれから取りまとめていく2階・3階あるいは2階だけなのかもしれませんが、2階・3階のフロア活用では事業者はチャレンジの場、民間事業者がさらに多様なビジネスを展開することに、このエフピコRiMのフロアの活用は進んでいくんじゃないかというふうに思っています。そういうことから、当初からこれも可能性の選択肢の1つに含めておりましたが、駅周辺のその他のエリア、例えば民間施設を借りるという可能性を今回予算で盛り込んでいるということであります。
記者
先ほどの重点政策のご説明にはない質問でちょっと恐縮ですが、このたびの予算で教育や産業振興また多様性のような複数の分野にまたがって、外国人に対する支援メニューというのが特に新規メニューでたくさん挙げられています。おそらく、福山市の外国人がここのところずっと増え続けているとかいろんな課題があることを受けてのことだと思いますが、今一度、外国人についてこういう課題がある、そういったパッケージとしての施策によって、将来福山をこういうまちにしたいというな思いをお聞かせいただければと思います。
市長
まず、多文化共生社会を実現するためには、あるいは日本の社会に様々な国の外国人の方々がスムーズに溶け込んでいくために重要なことは、コミュニケーションです。日本語の問題です。日本語の問題を解消するために、あるいは外国人の日本語能力を補強するために、就労の現場、そして生活の現場、こどもさんについて言えば学校教育の現場、この3つの場所を念頭に、それぞれの世代の外国の市民の皆さんが日本語のハードルを超えていくような取組をしていく必要があるということで、それぞれ就労の現場では、産業界や大学も含めた協議、そして学校教育の現場について、学校教育の場においても、こどもたちが新たに日本にやってきて、福山の学校に編入するまでに語学の問題だけでも学んでもらう場を確保して、スムーズに編入につなげていく、あるいはすでに学校にいる外国のお子さんについても日本語の補習をしてあげる、そんな場をつくっていきたいと思っています。そしてもちろん地域では、地域のコミュニティとうまく会話ができ、無用な対立を招かないためにも、地域の日本語教室という場をさらに増やして、日本語教育を強化して、そんな取組を総合的にやっていこうと思います。それぞれのところが、経済部と教育委員会と市民局がそれぞれ担当しますが、市民局が大きく全体を見る中で、そうした問題を乗り越えていこうというふうに考えています。
記者
福山駅周辺再整備についてご質問させてください。駅前広場の整備に関しまして、本来、今年度末に予定されていました基本計画の策定が先延ばしになるというふうに書いてありますが、こういう視点も踏まえて、改めて市として考え方と今後どのようなスケジュールで進んでいくかというところの考え方を教えてください。
市長
まず、先延ばしという事態になりましたという思いは持っていません。これまで着実に議論が進んできて、そして、その議論の延長上、今年度末に基本計画というふうな工程表を以前から描いていました。いよいよ、ここに来て議論が本格化してきて、大勢の方々、それぞれの立場の方々が問題意識を現実的なものとして受け止めて、いろいろ発信されるようになったことはいいことだと思います。そして、あわせて同時に、これまでの我々の議論の発信の仕方が一部に留まっていて、広く市民全体に行き届いていなかったという反省を持っています。駅前広場協議会の中でも、もっと広く市民の皆さん方に説明をする必要がある、そして理解をしていただく必要があるという意見も出ました。一方では、ずるずると基本計画の策定を先延ばしするのではなくて、やはりスピード感を持って事業を進めていく必要があるという意見をいただきました。そういう意見を踏まえながら、つまり、必要なことができていなかったのであれば、必要なことをもう少しやっていこうという思いで、議論をもう少し深まりをこれから目指していきたいと思っています。
記者
新年度から基本計画の策定スケジュールありきでということではなく、議論に期限を切らずに、丁寧にやっていくという理解でよろしいでしょうか。
市長
いずれ駅前広場協議会で、いつまでに基本計画をまとめようという議論が出てくるんだと思います。そういう議論を尊重しながら、先送りすることがない、しっかりした議論を積み重ねていきたいと思っています。
記者
先ほどの関連で、これまで市民の意見を広く聞いていくというスタンスを強調されていると思いますが、具体的な手法、例えばアンケートや説明会を開く、シンポジウムを開くなどいろいろな手法があると思いますが、市長としてはどういう手法をとりながら、それを進めていこうと考えていますでしょうか。
企画財政局参事
これまでもアンケートをとったり、説明会をしたりしております。この前の駅前広場協議会でも議論がありました。幅広い世代、特に若者世代からも意見を聞くべきだということを議論しております。具体的にはまた広場協議会で議論していこうと思いますが、説明会なりシンポジウムなり、そういったことで幅広く聞いていきたいと考えております。
記者
世界バラ会議、Rose Expoについて伺います。このイベントの開催と準備を通じて、福山市がどういうふうに変わっていくか、魅力を高めていくかということについて市長の方からお聞かせいただけますでしょうか。
市長
これまで、福山市のばらのまちづくりは、どちらかというと福山市の中に完結していたという思いを持っています。それは市民のためにとっては重要で、市民が大切にしてきた財産でもあると思っています。ただ、世界バラ会議の取組あるいはローズエキスポの取組は、そうした私たちのばらのまちづくりやばらの愛し方や、福山市のいわゆるばらの特徴を外に向けて発信できる、言ってみれば、最初の本格的な機会だと思います。そうすることで、市外の方々やあるいは国外の方々が、どう私たちのまちを見てくれるか、どう私たちのばらのまちづくりの歴史を評価され、そういうことに初めて本格的に触れることができ、そうすることによって、私たちの気持ちにこれまでの取組に対する誇りや、あるいは福山市に対する誇りも生まれてくると思っています。そして、外からも、ばらのまち福山の魅力を初めて知ってくれる人が大勢出てくるということが結果としてあると思います。ただ、私たちの思いとしては、そういうことを期待するというよりは、我々のばらのまちづくりの歴史を世界40カ国から来られる人たちに、しっかりと説明をさせていただくというところに重きを持っています。頑張っていきたいと思います。
記者
今回のイベントを契機にして、MICEの誘致などどういうふうに加速させていきたいと考えていますでしょうか。
市長
今回は、我々はエリアMICEという考え方でMICEに取り組んできました。その最初のMICEが今回のRose Expoと世界バラ会議だと思います。リーデンローズに行ったり、市内のホテルで会議したり、あるいは神勝寺にも行って、日本文化にも触れていただいたり、様々な場所で会議を設定しながら、会議をうまく運営していくことをエリアMICEといいますが、第1号になります。これを是非とも成功させて、今後のエリアMICEの誘致につなげていけると確信しています。
記者
予算の関係で、3つの柱のうちの戦略的な地域の拠点づくりについて伺います。これまでも市民との対話を大事にしながら、施策を考えられてこられていると思います。その中で、この拠点づくりに関しては、自ら車座トークにも臨まれている最中だと思いますが、これまでのトークの内容を踏まえて、例えば、市民の皆さんのどういった声が参考になり、どういう思いで耳を傾け、どのように新年度の予算等々の施策に反映しているのかについて教えてもらえればと思います。
市長
もちろん昨年の選挙戦を通じて、いろいろ意見を聞きましたが、今回改めて神辺と松永の車座トークを行いました。まだ2カ所でしか行っておりませんので、今後の車座トークでの意見をしっかりと踏まえていかないといけないと思っています。したがって、まだまだ拠点づくりに向けての市民の思いを総括する段階に入っていません。これはおそらく、この車座トークを終えて、その意見を戦略づくりの中に反映し、さらには、新年度は引き続き、この地域で拠点づくりに自ら取り組もうというふうな動きが出て、そうした思いもこれからは聞きながら、議論が深まっていくと思います。そういう事柄が継続されていく中で、今のご質問に対する答えが出てくるというふうに思っています。
以上。