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2026年7月定例市長記者会見
記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ、掲載しています。
会見日:2026年(令和8年)7月30日(木曜日)
7月定例市長記者会見
・大和建設まちテラスふくやまのオープンについて
・ふくやま未来大賞について
会議録
市長
まずは、市立福山高等学校の快挙を喜び合いたいと思います。おめでとうございます。
私の方からは、2点ご報告いたします。
まず1点目ですが、まちづくりの新たな拠点が、いよいよ9月6日にオープンします。資材の価格高騰や不足などが心配されましたが、予定どおりのオープンの時期を迎えることができました。愛称は「大和建設まちテラスふくやま」ということになります。9月5日には、開設記念の式典を行います。そして、5日・6日の両日はオープニングイベントを行います。更にこの時期に合わせて自動運転バスが運行を始めますので、その試乗会を5日に行います。この試乗会のバスは、無料で乗っていただけるということになっております。
諸室の構造はスライドのようになっています。1階には、まちづくりネットの関係団体が入り、団体間の意思疎通を容易にします。また後ほど説明しますが、今後はまちづくりネットでの議論がまちづくりの中心になっていきます。そこで議論されたまちづくりの方向性や具体策、課題解決の方法を中心となって実践してくれるのが、同施設に入るまちづくりサポートセンターです。残りは会議室、共用スペースです。
また、キッズスペースも1階に用意しています。施設の南が公園ですので、暑い時や寒い時には、キッズスペースで一休みすることができます。それから、キッズスペースの南側にもこどもの遊び場である、土管を埋めたような形の「どかんやま」もあります。
先ほど説明しましたが、まちづくりネットはこのようなまちづくりに関係する団体が一堂に会し、様々な議論を行う場です。その議論の結果を実践する部隊としてのまちづくりサポートセンター、市役所の担当課、そして地域の窓口の役割を果たす交流館が一緒になって実践をしていくということになります。そして、まちづくりネットで主に議論するのは、連携のあり方、人材育成の方向性、相談支援のあり方、情報発信といった様々なテーマについてです。もちろん、これ以外にもあります。
まちテラスの2階には福山市老人大学が移転します。9月7日から2学期がスタートします。少しだけ遅れての2学期になるかもしれません。こうした色々な機能を備えることになりますが、今回、大教室が今までにない機能として加わると聞いています。
あわせて、愛称を決めました。「まなびの杜(もり)Fukuro(ふくろう)」といいます。この愛称に込めた思いは、県産材をたっぷりと使った温もりのある校舎の中で、森の賢者「ふくろう」のように学びを深めたいという思いが込められています。
2階フロアの構造はスライドのようになっています。大教室は西側に位置します。そして大教室のすぐ南がホワイエ、階段の北側がホールとなっています。1階とは、ほぼ真ん中あたりの階段で行き来ができます。老人大学も、まちづくりネットの重要な構成員の一つです。老人大学で学んだことを地域づくりに生かし、地域のリーダーとして活動していくことが学生さんの思いでもあるということで、まちづくりネットともつながっています。
そして、このまちテラスに関する3つ目の話題ですが、レベル2での自動運転バスの運行がいよいよ始まります。自動運転というのは、システムがバスを運行しますが、運転手が座席に座りながら、万が一に備えるというもので、まちテラス前と福山駅前を巡回するルートで走ります。当面は1日10.5周ですが、充電施設が完成する11月上旬には、1日13周に増便して運行します。運賃は、現時点でまだ調整中です。
福山市の自動運転バスは、レベル2でとどまるものではありません。今後、レベル2で運行しながら様々なデータを収集し、2027年度末までにはレベル4での運行を実現していきたいと思っています。自動運転バスにはカラフルなラッピングが施されています。世界バラ会議福山大会の大会記念ばらである「キャンディーローズフクヤマ」をモチーフにした鮮やかなラッピングバスが、老人大学の学生など、まちテラスで様々な議論に参加するための市民を駅から連れていく、また駅に送り届けていく、そういう役割を楽しく担ってくれるものと期待しています。
以上が、まちテラスについての報告です。
2点目の報告は、福山市制施行110周年を記念した事業として位置づけている、「ふくやま未来大賞」についての具体的な動きが始まっていることです。ふくやま未来大賞は、40歳代までの個人を対象に、福山市民、あるいは福山市にゆかりのある方が候補者となります。これまでに地域や日本、世界をリードし、社会にすでに一定の影響を与えている方、あるいは今後そうした可能性を秘めた活動をしている方、すでに業績を残しつつある方、そうした方が対象になっています。また、活動の分野やテーマを絞ることはしません。
候補者の募集が、7月31日(金)から約2カ月間という期間で始まります。このふくやま未来大賞の特設サイトが、募集開始日の10時に開設します。福山市ホームページのトップページのバナーからも、同サイトにアクセスすることが可能となっています。そして、専用の募集フォームを通して、企業や団体に候補者を推薦していただくということをお願いしたいと思います。個人からの推薦は受け付けない形にしたいと思います。
選定のスケジュールですが、2カ月後の募集期間終了後、事務局を務める実行委員会と、後ほどご説明いたします審査委員会、それぞれで1次審査を行います。さらに、審査委員会による2次審査を行った上で、来年2月に授賞式を行いたいと思っています。
審査委員会のメンバーは、スライドのとおりの方々です。株式会社リコーの取締役会長である山下良則さんに、審査委員長をお願いしております。山下さんは、経済同友会の副代表幹事をお務めになられたご経験をお持ちの、経済界の重鎮です。また、内閣府地方分権改革有識者会議議員も務めておられます。広島大学のご出身ということで、広島県にもご縁のある方です。
そして、それぞれ経済界、あるいは女性の活動、さらには福山市のものづくりの代表的な会社の代表者、テレビでも有名な藻谷さん、「地球の歩き方」を出版している会社の役員を務めておられます由良さんにも委員を務めていただきます。私も地域のことを聞かれた際にお答えするという意味で、この審査委員会の末席に名を連ねています。
山下さんから熱いメッセージをいただいておりますので、それをご披露したいと思います。「今から胸が高鳴っている」「関わることができた」、そして「将来性や発展可能性、求心力、そういうことを感じる若者をぜひ見出したい」。そして、「そういう人たちの挑戦が、後に続く人たちのさらなる挑戦を引き出す。そういう挑戦の好循環を、この未来大賞の選定を通して、福山から起こしていきたい」と、ありがたいメッセージをいただいております。
審査委員というのは、とにかく幅広く審査していただく方々ですが、テーマに応じては、より専門性を持った審査員の委嘱をしたいと考えています。例えば、芸術文化であれば、リーデンローズの作田館長。宇宙や自然科学における実績を持つ候補者が現れた場合には、これまでも(仮称)子ども未来館のコンセプトの整理について、委員として参画をいただいている的川さん。それから、かつて「ふくやま未来づくり100人委員会」の議論にも加わっていただいた、福山出身の山本さん。こうした方々を、特別審査員としてお願いをしたいと思います。先ほどの藻谷浩介さんも、「ふくやま未来づくり100人委員会」のメンバーとして、色々と助言をいただいた方です。
最後に、このふくやま未来大賞を象徴するロゴデザインを、今回決定しました。ばらがモチーフで、挑戦が社会へ広がっていくイメージを、ばらの花びらで表現しています。そして、この中心の金色の部分が原石だとすれば、それが磨かれ、成長していく、そして未来につながる、そんな軌跡を象徴しています。
以上が報告事項です。
記者
代表質問をさせていただきます。
まず1点目です。台風に伴う大雨で、6月下旬に新市町の農業用ため池の堤防が決壊し、住宅16戸に被害が出ました。金江町でも、ため池による被害が出たと聞いています。改めて被害状況と合わせて、これまでの復旧状況、被災者への支援状況等を確認させてください。被災後に市が取った措置があれば、あわせてお伺いさせてください。
関連してもう1点です。2018年7月の西日本豪雨でもため池が決壊し、福山市では幼い命が失われ、対策の強化を進めてきたところです。教訓として「防災重点ため池」に、監視カメラや水位計を設置する取り組みも始めたところだと思います。一方で、今回決壊がありまして、ため池の廃止等を含めたさらなる対策の強化が必要かと思いますが、市として今後どのような対策強化を進めていくか、お考えを伺わせてください。
市長
ありがとうございます。大きく2つご質問をいただきました。1つ目のご質問の中には、被害状況、そして被災者への支援や対応、被災後に市が取った措置という項目がありましたので、まずそれを説明したうえで、復旧状況について説明します。
まず、被災された皆様方にお見舞いを申し上げたいと思います。
新市町の南迫池の決壊についてですが、当日の早朝に決壊しまして、当初は床上・床下浸水被害が16棟と申し上げました。その後の調査によりまして、床上浸水3棟、床下浸水14棟、あわせて17棟という数字に変わっております。市では直ちに避難場所を開設しました。そして最大で28世帯67人の方が避難されました。また、消防団は直ちに下流にある支方池という大きなため池の排水作業を実施しております。市職員は安全確認などを行い、二次災害の防止に取り組みました。被災された方々に対しては、ボランティアによる土砂撤去・家財の搬出、上下水道局による給水支援などが行われました。あわせて、市職員は被災世帯を訪問して、健康調査、罹災証明書の申請支援、災害見舞金や各種保険料の減免など、生活再建に向けた支援を行いました。
次に、金江町の夫婦岩池では堤体の法面の一部崩落を確認しております。この下流には人家はありません。速やかに排水作業を行い、応急の対応と安全の確認を行いました。
これらに加えまして、27、28、29日の3日間で、市内には1,052の防災重点ため池がありますが、そのうち南迫池を除く残りの1,051カ所について緊急点検を終えました。なお、決壊した南迫池ですが、これは県が劣化・豪雨診断をすでに実施し、堤体の健全度について高い評価を出していました。それにもかかわらず決壊したわけです。決壊した原因については、現在も国・県で調査中と聞いております。この調査の結果を受けて、今後の安全対策の強化につながる助言、教訓が得られるものと考えております。
次に、災害復旧に向けた状況についてです。応急復旧としては、南迫池はブルーシートの設置やため池の排水を行っております。夫婦岩池についても同様の対応を行っております。そのうえで、7月2日には農林水産省へ、7月3日には県に対して状況の報告と支援の要請を行っております。要請した内容についてですが、まず1つ目は、通常は災害査定を受けたうえで災害復旧工事に取りかかるところ、応急的に対応したい箇所について、災害査定を待つことなく応急工事に着手させてほしいというものです。これが了解を得られたので、8月中に工事発注の予定となりました。支方池・夫婦岩池の水路・農道・農地についても被害がありましたので、これについては通常の災害査定を9月に受け、10月に工事発注予定です。すでに現時点でできる準備行為は行っております。
また、決壊した南迫池の近くに森新池という池があります。この森新池は、すでに廃止が予定されていましたが、いつ廃止工事に取りかかるかということについては未定でした。今回、南迫池が決壊しましたので、これについては急遽廃止することとしました。そして、南迫池と森新池、あわせてこの2つの池を、今年度中に廃止工事に着手できるよう、国にお願いをいたしました。地域からも同意書が得られておりますので、今年度内に廃止工事の着手を行います。それから、森新池の近くにある艮池についてですが、これについてはまだ耐震診断がなされていません。実は耐震診断が未実施の防災重点ため池はまだ600カ所ほどあります。今回、事故があった近くの池ですので、この艮池の耐震診断を、今年度、県が行う耐震診断箇所に追加していただきました。
そして最後ですが、夫婦岩池についても被災の原因をしっかりと調査するようお願いをし、早速、国から調査員に来ていただいております。
以上が最初のご質問に対するお答えになります。
次に、今回の事案を踏まえたさらなる対策強化についてです。
まず、日頃からの水位管理が重要であるということです。特に利用頻度の低いため池は見逃されがちになりますので、利用頻度の低いため池ほど、低水位管理や落水の取り組みを強化していくということが、今後の取り組みです。また、利用がほとんどないため池については、地元の同意を得ながら、できる限り廃止につなげていく取り組みも重要だと思います。
2番目は、ご質問にもありました遠隔監視システムについてです。これまでは、いくつかのため池が存在するところについては、一番下流にある大きなため池に、いわば最終防御ラインとして、監視カメラを設置するということを実施してきたのですが、今後は上流にあるため池についても、監視カメラを設置するというように、考えを改めていく必要があると思っています。
それから3つ目、そうは言っても、やはり最終の防御ラインである、下流にあるため池が今回、水を一定程度せき止めて、下流の被害を軽減してくれました。このようにダムの役割を果たしてくれる下流のため池について、耐震診断が行われていないものもありますので、耐震診断を早急に行い、安全度を高めていきたいと思います。
こういう3つの教訓を、今回の事案は示してくれました。早速取り組みたいと思います。
改めまして、防災重点ため池1,052カ所のうち、県が実施する劣化・豪雨診断はすでにすべて終えており、今後は耐震診断を行っていきます。これまでもこうした診断を行ってきた結果、安全度が低くて危険度があるため池が約600カ所指定されています。こういうものの工事を早く計画的に行う必要があります。また先ほど申し上げましたが、耐震診断が行われていないため池が1,052のうち約600カ所も残っているため、これをとにかく早く実施してもらわないといけないと考えており、国・県に対して、財政支援と同時に、計画的な診断実施と工事を行っていくよう求めてまいります。ただ、現在も使われているため池の診断や工事を行うことは、農作業にも一定の影響がありますので、地元の同意が前提となります。地元の方にも、安全第一ということでご理解をいただけるよう、丁寧な説明に努めていきたいと思っています。
以上、お答えとさせていただきます。
記者
南迫池と森新池の廃止方針について、今年度中に着手予定ということですけれども、完了の見込み時期はありますでしょうか。
建設局長
現在、廃止工事の設計も含めて行っている最中ですので、完了予定の時期は明確ではありませんが、年度内に着手して、来年度中の完成をめざす方向で整理したいと思っています。
記者
事業主体は福山市ということでよろしいでしょうか。
建設局長
事業主体については、県と協議中です。
記者
ふくやま未来大賞の審査員についてお尋ねします。株式会社リコーの山下取締役会長ですとか、錚々たるメンバーの方々のお名前が挙がっていますが、この方々を選んでお願いをした理由を教えていただければと思います。
市長
分野にこだわらず、幅広い分野で、幅広い視野を持って、これまで活動されている方に、福山の未来を託したい、日本の未来を背負っていく福山ゆかりの若者を励ましてほしい、という思いで選定しました。
企画政策部長
市長が申し上げましたとおり、その分野における将来の発展可能性を踏まえた選考となることから、経済や地方創生など様々な分野を代表する方で、できれば本市につながりのある方を中心に、就任をお願いしているところです。
例えば、「地球の歩き方」の由良さんなども、福山市出身の方です。また、国からも、賞の趣旨を説明し、委員の紹介をいただいたところです。
記者
熊本地震の被災状況がかなり拡大してきているような状況で、緊急消防援助隊などの出動も判断されたと思うのですが、今後、必要な支援についてさらに実施していく計画があるのかどうか教えてください。
市長
大きな地震がありました。亡くなられた方に謹んでお悔やみを申し上げたいと思います。またお見舞いも申し上げたいと思います。
福山からは、緊急消防援助隊、上下水道局の給水車が、すでに出発しました。緊急消防援助隊としては、まず第1次隊として車両10台、職員34人、そして本日8時には、第2次隊として同様の34人が派遣されました。また、給水車は、昨日15時に職員4人とともに派遣されています。給水車については熊本市へ、緊急消防援助隊については熊本県への派遣ということになります。
今回の地震の被害の大きさを考えますと、今後も人的支援の要請が来るものと考え、現在、いざ要請があれば早急に応えられるよう準備を進めています。想定される内容としては、医療支援、給水支援、避難所の開設運営支援、住家被害の認定調査、罹災証明事務、被災建築物応急危険度判定など、様々な支援業務が必要となると考えていますので、こうしたものに速やかに対応できるよう準備します。これはおそらく、総務省から広島県を通じて、県内市町へ要請があると考えています。
記者
2点お伺いさせていただきます。
まず、報告でありました自動運転バスに関して、これまで実証実験を繰り返してきて、ようやくレベル2に到達したかなという印象を持っています。今後もレベル4をめざしたり、さらなる進化も期待したりするところだと思いますが、市長として、今回商用運行が始まることについて、どのような効果を期待しているか、改めてお伺いします。
また、この運行ルートについて、レベル4までいった後になるのかもしれませんが、他のルートでもやっていこうという考えがあるのか、今後の自動運転バスの取り組みの範囲や可能性をどのように考えているのか、お聞かせください。
市長
自動運転バスに期待される効果についてですが、都市づくりの観点から、未来のモビリティはこのようなものになるだろうということに、いち早く適応していきたいとモデル的に取り組んできました。したがって、こうしたものを市民が前向きに受け止めていただければありがたいと思います。当然、この単一のルートだけで終わっていくものでもありません。
今回は、福山駅前と、「全世代交流型エリア」と呼んでいる五本松公園あたりの一角を結んで一つの都市核を形成するという意味で、ルートを設定しましたが、例えばバス路線がなくなっている地域の高齢者の移動手段としても、今後大きな役割を果たしてくると思いますし、観光面でも活用の余地があると思います。そういう意味では、ニーズを踏まえながら、いくつかの路線に広げていくことを念頭に置きながら、まず第一歩として進めております。
また、事業者の立場からすれば、人材不足、高齢運転者の問題などの様々な課題があると聞いています。そうした課題を補完することが、この自動運転バスの役割でもあると考えています。
記者
もう1点、報告事項外のことですが、福山高等学校の甲子園出場についてお伺いします。他の学校の事例を見ていると、選手や応援団の宿泊費用など、経費に関してもかなり負担があると思っています。市としてその経費の準備状況や、寄附金を募っていくのかどうか、現在の考え方をお聞きします。また応援団として市民を募集し、バスで応援に連なっていくといったこともあるかと思いますが、市としてはどのようにお考えになられているか、あわせてお伺いさせてください。
市長
福山高等学校は市立高校ですので、当然、市としてもしっかりとサポートしてく必要があると思います。様々な経費が必要となりますが、まずは高校で寄附金の受付窓口を、本日開設することになっています。最終的にどうなるかわかりませんが、寄附金の受付窓口が複数あると混乱するかもしれませんので、まずは高校での受付として一本化していくのがいいかなと思っています。
それから、今回は我々も当事者として、応援団の皆さんの移動手段を確保したり、ケアをしたりと、様々なことがありますが、何もかも初めてのことですから、今、暗中模索で職員も頑張ってくれています。日本高等学校野球連盟にも、ガイドラインのようなものがあるので、参考にしながら、あれこれと汗をかいています。一番よく知っている小田監督にも色々教えてもらいながら、快適で力強い応援ができるように準備やサポートをしていきたいと思っています。
記者
若者・女性に選ばれる企業づくり官民共同会議についてお伺いします。先日、経済部長から事業趣旨などについて説明があったのですが、既存のグリーンな企業プラットフォームがある中で、参加メンバーが似たような官民共同会議を改めて発足する狙いに、少し腑に落ちない部分がありました。市長としては、なぜ今、既存の企業プラットフォームがある中で、改めて別の枠組みが必要だと判断されたのか、その狙いを教えてください。
市長
単純化してお話ししますと、グリーンな企業プラットフォームの働きやすい職場部会の意義・役割は、働き方を実践することにあります。この官民共同会議は、そうした実践の指針となる方向性を、各界の幅広い皆さんと共有し、方向づけをするというのが役割だと考えていただければ、一定の整理ができると考えています。
昨年開催した少子化対策専門家会議というのがあり、そこで少子化対策を議論してもらった中で、少子化対策の重要な視点は、若者や女性が希望する働き方や生き方を実現できる社会づくり、職場であるという提言をいただきました。提言内容を実践するためには、まず経営層、事業主の皆さんが意識改革していただく必要があるという思いがありました。この思いが幅広い人たちに伝わっていくための動機づけがこの官民共同会議です。
ここで議論されたものを、グリーンな企業プラットフォームの働きやすい職場部会に参加する企業の皆さんがまずは実践し、その姿を多くの人に見ていただくことを考えながら、今回の会議を作りました。
記者
2018年から8年間、市政を取材してまいりました。今日が最後の市長会見になるかもしれませんので、耳の痛い質問を複数させていただきます。項目が多くございますが、ご容赦いただければと思います。
前回の記者会見では、来年の節目の取り組みとして、ばら祭やばらのまち福山国際音楽祭といったものを取り上げてこられました。目を疑ったのですが、お忘れの項目があろうかと思います。来年は福山城がリニューアルされてから5年の節目を迎えます。リニューアルされた福山城に、再び市民が思いを馳せる日があるものと信じておりますので、ご所見をお聞かせください。
また、私が福山に来た2018年当時、地域の声としては、福山市は文化を大切にしないというような声が多く聞かれました。文化に造詣のある市長としては、音楽祭の開催など新たな取り組みをしてこられたかと思います。この間にも、枝広市長だからこそ安心して歴史資料などを預けられるという思いで、寄贈・寄託をされた市民の方が多くいらっしゃったと把握しております。まさに、そのふくやま美術館の改修が迫ってきております。松本卓臣先生をはじめ、栗原蘆水先生ら多くの寄贈者・寄託者の方々の文化振興への思いを市民に示し、郷土愛や福山の文化が全国に劣らないすばらしいものであるということが一目でわかる美術館構想にしていただきたいというふうに思うわけでございます。こちらもご所見をお聞かせください。
そして、福山市は備後圏域の中核都市として、その業務も数多くあると推察いたします。市役所は毎晩、不夜城のごとく明かりが灯り続け、職員はまぶたをこすり、あくびをしながら業務を続けています。最近の度重なる不祥事、事務処理ミスも含めて、職員が心身的に疲弊しているというふうに推察をいたしております。早く帰って1冊の本を読むなど、教養を深めることができるようにすべきだと感じておりますが、今後の職員の働き方改革について、ご所見をお聞かせください。
最後に、今年9月で市長が3期目の折り返しを迎えます。この3期折り返しまでの枝広市政で福山の景色がどう変わったか、そして、これから残す期間でどう手がけていきたいのか、最後にお聞かせいただければと思います。
市長
いつも心のこもった厳しいご質問をいただいております。感謝申し上げます。
まず、福山城築城405周年に向けた取り組みについてのご質問でありました。私たちもそうした節目は意識しております。まだ最終的に何をするかということの決定には至っておりませんが、思いの一つとして、例えば時代行列を再現してみたいという声が強いように思っております。ただ、前回のように、水野勝成公が福山を作った時から明治、昭和に至るまで、福山に影響を与えてきたゆかりの先人たちを幅広く行列の中で再現するというやり方よりも、ある時代に焦点を当て、その時代を彩った福山ゆかりの人たちを再現するというやり方もあるかなと思いながら、今考えています。
また、今年度すでに予算で計上しておりますが、福山城博物館の4階にある3面シアターの映像を一新してみたいとも考え、準備を進めております。新たな気持ちで、新たな映像とともに、405年の節目を迎えたいなと思っています。これはまだ行政だけの考え方ですので、幅広く市民の皆様方の思いも聞きながら、進めていきたいと思っています。
次に、ふくやま美術館、ふくやま書道美術館を中心とした文化の拠点について、もう少し顕彰すべきではないかというご質問だったと思います。美術館につきましては、今年度に基本計画を策定します。そのベースになるのが、昨年度策定した基本構想の5つの方針です。これを踏まえて、基本計画を実際の改修に生かしていきたいと思っています。
リニューアル後ですが、松本コレクション、小松安弘コレクション、ふくやま美術館が全国で最も所蔵点数が多いといわれる高橋秀さんのコレクション、あるいは福山ゆかりの作家など、多くの収蔵品がありますが、これまでは多くの収蔵品を市民の皆さんの目に触れていただけるような展示の機会が物足りなかったのかもしれませんので、もっともっと増やしていければと考えています。
また、ふくやま書道美術館については、全国的にも珍しい専門美術館と聞いています。桑田笹舟さん、栗原蘆水さんの遺墨をはじめ、多くの価値ある所蔵品がありますので、これも展示の機会を増やしていきたいと思っています。
また、建物はとてもシンプルですばらしい建物になっていますが、ふくやま書道美術館の名前の文字がちょっと目立たないので、そうしたことも意識しながら、ふくやま美術館、ふくやま書道美術館の2つの美術館であるという位置づけをしっかりとしていく必要もあるかと思っています。なお、休館中については、全く何もしないということは考えていません。所蔵品の市内巡回展、そして積極的に市外の美術館でも展示会の機会を作っていく調整や、デジタル技術の活用による展覧会なども色々考えながら、価値ある収蔵品の展示に努めていきたいと思っています。
そして3つ目ですが、職員についてのご配慮をいただきました。福山市職員の働き方改革についても、かねてより意識してきたつもりですが、今のお話では、多くの職員が目をこすりながら疲弊をしているというご指摘をいただきました。まずは総務局長から少し答えます。
総務局長
職員の働き方改革と心身のケアということで、これまで長時間労働の抑止と心身の健康増進、それから業務効率化といった取り組みを行ってまいりました。当然、市民サービスの向上を図るためには、職員の心身が健康で、意欲を持って働くことが何よりも重要だと考えています。
市長
もちろん、10年前に市長に就任させていただいてから、本当に多くのことに取り組んできました。職員の負担も大きかったと思います。そういう意味では、私にも責任の一端はあると思います。ですが、この10年間、職員の皆さんは、私の思いを少しずつ理解してくれて、効率的に、あるいは自分事として取り組んでくれた面も増えてきたようにも思っています。
しかし、職員の負担の軽減を1日も忘れたことはありません。先ほど総務局長が言ってくれましたが、総務局も色々と工夫をしながら、負担軽減に努めてくれました。少しだけですが具体的に言いますと、例えば長時間労働の抑止については、定時退庁日を設けながら意識を共有してきました。定時退庁日には99%で定時退庁が実現しております。
また、定時退庁日を含めた平日の定時退庁率も80%になっております。一定程度、定時退庁の意識は浸透し、メリハリのついた職場環境が実現しつつあるとも考えております。引き続き、職員の皆さんが自分の持つ力を十分に発揮できるような職場環境づくりに努めていきたいと思っています。
最後のご質問です。折り返しを踏まえて、これから手がけていきたいこと、これまで福山の景色はどう変わったのかという思いについてのご質問です。この10年間、都市の力と都市の魅力を高めたいという思いでやってきました。基盤整備に取り組んできましたし、魅力の向上としては、福山城やばらに新しい価値を吹き込むという取り組みをしてきました。また、若者にとっても魅力的なまちになるよう、都市機能の充実にも配慮してまいりました。子育て支援や若者の居場所づくり、エフピコRiMの再生、北口スクエアの整備、駅前広場の再整備、大学進学の選択肢を増やすこと、さらには芸術や文化やスポーツを振興すること、こうしたことに取り組んでまいりました。評価は市民の皆さんにお任せしたいと思っています。
今年度から、福山みらい創造ビジョンという5か年計画がスタートしました。その中では、福山版少子化対策を進めること、若者や女性に選ばれる都市の創造を進めることを、改めて掲げました。人口減少問題が社会に与えるインパクトをできるだけ吸収していく、そして人口減少社会におけるこの福山という都市のイメージづくりを、これから考え、取り組んでいくこととしています。駅前広場の再整備もいよいよ事業実施段階に入ります。全世代交流型エリアには、2027年度中には「クラゲ館」の移築がいよいよ実現します。
そして、まだ皆さんにはっきりとはご説明しておりませんが、先般、骨太方針が閣議決定された際にあわせて、「地域未来戦略」も閣議決定されています。その中にはまだ具体的な地域や地区は明示されておりませんが、この地域未来戦略の中に、福山市、あるいは広島県東部のものづくり産業の振興、ものづくりを中心とする産業クラスターの形成といったものを位置づけたいという思いを持っています。地域未来戦略がこれから具体化していく段階にありますので、我々の思いを、県を通して国に強く申し入れております。地域の拠点づくりの取り組みが、この3期目の大きな柱として打ち出され、6つの地域で着実に動きが進んでいます。6カ所がそれぞれにぎわいの核として、これからにぎわい取り戻していくのか。例えば、旧芦品郡を構成していた駅家・新市・芦田の地域が、ネットワークでつながることで、その一体としてにぎわいを取り戻していくのか、あるいは拠点同士がどのようにネットワークで結ばれていくのか。地域の拠点づくりの中では明らかなかたちで位置づけられておりませんでしたが、実は大きな拠点づくりとしてあるのが、駅前広場と全世代交流型エリアを一体とした、いわば都心核です。この都心核を、今後、都市の発展の大きな拠点に位置づけ、どういう機能をそこに植え付けていくか、こうした都市構想の大きな戦略づくりが、これからの市政の柱のような気がしております。
以上。






