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第19回 幹線道路の整備状況をお伝えします!
3路線の整備状況をお伝えします

A~D 福山道路
こちらは赤坂バイパス付近で行われている、福山道路の工事状況です。
写真Ⓐでは、国道2号と並行して橋脚が立ち並んでいる様子が分かります。橋脚の上をなぞると、ここに架かる橋が見えてくるようです。
この写真を左手方向に少し進んだ場所が下の写真Ⓑ。
橋脚が、国道2号から離れていくように山に向かっています。
また、国道2号と福山道路の間に目を向けると、地面が弓なりの形をしているのが見えます。ここには、国道2号と福山道路を接続するアクセス道路「瀬戸連絡線」が通ります。舗装はまだですが、道路の形状は出来つつあります。
こちらのⒸは瀬戸町地頭分(じとうぶ)で、先ほどの写真Ⓑが延びた先となります。一部、橋脚に橋が架かっているのが分かります。
この写真の右奥に向かった先が、次の写真Ⓓです。
こちらは、福山道路と福山沼隈道路が接続する長和IC(仮称)の工事現場です。
ここでは簡易的なイメージ線を引いていますが、実際には、福山道路から福山沼隈道路へ、また、福山沼隈道路から福山道路へと繋がるランプが出来るため、入り組んだ構造となります。(完成イメージは第16回参照)
E 福山沼隈道路(草戸大橋西側付近)
こちらは、草戸町半坂で進められている福山沼隈道路の状況です。写真手前部分は今後も工事が続きますが、ご覧のとおり、既に本線橋やランプ橋は掛かっています。
ではここで、工事現場(1.トンネル工事、2.高架橋)を少し近くで見てみましょう。
1.トンネル工事
現在、坑口(トンネルの入り口)周辺の整備を行っており、その後、掘削が始まる予定です。トンネルは、ランプトンネル(下側)と本線トンネル(上側)の2本あり、まずはランプトンネルの掘削に着手し、完了後、本線トンネルの掘削を行う予定です(写真は本線トンネル坑口)。
【トンネルの作り方は?】
トンネルの掘り方は様々あります。主なものは、山岳工法、シールド工法、開削(かいさく)工法、沈埋(ちんまい)工法で、地盤条件やトンネルの用途などによって、適した工法を選択します。
こちらの工事では山岳トンネル工法が採られており、この工法は、一般的に次のような手順で進められます。
●山岳工法のステップ
(1)調査と設計:地質調査や環境調査を行い、最適なルートと工法の計画を立てる
(2)発進基地の設置:トンネルを掘り始めるための基地を設置(機材の搬入や作業員の安全確保のための設備等)
(3)掘削:ドリルや発破(爆薬)でトンネルを掘り進める。この時、トンネルが崩れないように鋼製枠などで補強(支保工)しながら掘り進める。
(4)仕上げ工事:掘削完了後、内装や舗装、照明設備の設置などを行い、トンネル出来上がり!
なお福山沼隈道路のトンネルは、西側から掘り始め、2025年内には東側(芦田川)まで掘り終わる予定となっています。
2.高架橋
これは、本線橋とランプ橋が重なりながらトンネルへ向かう様子を撮影した写真です。
OFFランプとONランプはトンネル手前で一つになり、トンネルを抜けると草戸大橋に続いていきます。
【橋が錆びているように見える?】
写真を見ると、橋の裏側が赤茶色に錆びているように見えます。「まだ出来ていないのに錆びているの?」と不思議に思いますが、これは耐候性鋼(たいこうせいこう)という腐食に対する耐性を持つ特殊な鋼を使用しています。
この鋼は、時間が経つと表面に緻密な錆の層が生成され、その錆が内側の鋼を守ることで腐食の進行を抑えるという特徴を持っており、長持ちしメンテナンスも少なくてすむため、主に橋の鋼材に用いられます。
F~G 福山西環状線(駅家町付近)
こちらは駅家町で行われている福山西環状線の工事状況です。
現在、整備が行われているのは、国道486号から一般県道柞磨駅家線までの約1km区間です。
その先は、瀬戸町へ続いていく計画となっています。
今後も進捗をお伝えします
どの路線も大規模な道路工事のため、完成までに時間がかかりますが、ご紹介したとおり工事が着々と進んでいます。今後も、1日も早い完成をめざし、事業者である国土交通省や広島県と連携を図りながら、着実な事業の推進に努めてまいります。
HP 「“ぶち混む”ふくやまの道路事情」では、今後も幹線道路の整備状況をお伝えしていきますので、次回の更新を楽しみにお待ちください。
※写真は全て2025年2月撮影
※写真上の色付線はイメージ