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2月定例市長記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月8日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。

 会見日:2018年(平成30年)2月2日(金曜日)

報告事項

  • 戦略推進マネージャーの決定について
  • ばらのまち福山国際音楽祭について
  • 福山SAスマートインターチェンジの開通について

会議録

 まず1点目の報告は,戦略推進マネージャーの決定についてであります。本市が全国初の取組として,人口減少対策などについて,部局横断的に戦略的な施策を企画立案し,推進できる民間のプロフェッショナル人材を,兼業・副業限定で公募いたしましたが,応募が395名と,大変多くの方からのご関心をお寄せいただきました。書類審査と2回の面接を行った結果,5名の方にお願いすることにいたしましたので,御報告いたします。

 5名の方は,「製薬会社にお勤めの30代の女性」「外資系メディア関連会社にお勤めの30代の女性」「映像関係会社にお勤めの40代の男性」「外資系製薬会社にお勤めの40代の男性」「投資ファンド会社にお勤めの50代の男性」となっています。それぞれ,これまで民間企業で培われてきた経験や知識を生かして,若者の地元定着や女性の活躍促進,子育て支援の充実などに取り組んでいただきたいと考えています。行政の従来の考え方にとらわれず,民間企業の視点や柔軟な発想を取り入れることは,私どもの意識改革にもつながるものと期待をしています。今後,本業との最終調整をしていただくことになります。そのうえで3月中には着任していただくと,このように考えています。

 2点目は,ばらのまち福山国際音楽祭についてであります。本市初の試みであります国際音楽祭ですが,先月の第2回実行委員会におきまして,名称を「ばらのまち福山国際音楽祭」に,開催日につきましては今年の5月2日から4日までの3日間と決定いたしました。また,市の花であります「ばら」をフラッグシップに,「思いやり 優しさ 助け合いの心」(ローズマインド)を大切にして,大人から子どもまで,幅広い層の市民による音楽と海外の質の高い音楽文化が共生する国際音楽祭をめざしてまいります。この国際音楽祭を通じて,子どもたちが豊かな感性を育む機会をつくるとともに,音楽による新たなまちづくりに繋げていきたいと考えております。

 市民音楽団体の応募状況について,ご報告いたします。合唱や琴など,市内の27団体が応募をいただき,改めて市民の皆さまの高い関心と期待を感じているところでございます。「みんなで創るコンサート」として,この国際音楽祭を市民の皆さま,そして海外のアーティストと一緒になって盛り上げていきたいと考えております。プログラムなど具体的な事業企画につきましては,2月9日に開催予定の第3回実行委員会において承認いただき,実行に移してまいります。また,チケット販売等につきましても,2月18日からリーデンローズチケットセンター及び各プレイガイドなどで販売を開始できるよう準備を進めています。

 国際音楽祭の主会場となります「ふくやま芸術文化ホール(リーデンローズ)」は,本市出身の世界的音響設計家 豊田泰久氏の設計によるものです。素晴らしい音響機能を備えた全国に誇れるホールといわれています。豊田氏には,この国際音楽祭のスペシャルアドバイザーに就任いただくよう,私の方から直接お願いし,ご快諾をいただいております。

 次に3点目は,福山SAスマートインターチェンジの開通についてであります。このスマートインターチェンジは,福山東ICと福山西ICのほぼ中間に位置する,福山市津之郷町の福山サービスエリアに整備するスマートインターチェンジであります。現在,西日本高速道路株式会社中国支社と広島県と連携を図りながら整備を進めています。

 この設置効果につきましては,第1に,山陽自動車道へのアクセス向上と交通分散による福山東IC付近での渋滞緩和によって,利便性の向上が見込まれることであります。第2の効果でありますが,この地域の三次救急医療を担う福山市民病院と直結することによる救急搬送時間の短縮などにより,地域住民の安心安全につながることであります。これに加えまして,広島県事業で都市計画道路山手赤坂線の山手町から県道津之郷山守線間との同時開通が予定されています。この事も,神島橋付近の渋滞緩和に大きく貢献するものと期待をしています。

 名称でありますが,「福山SAスマートインターチェンジ」といたします。開通日時は,2018年3月31日,土曜日の午後3時です。開通に先立ち,ご尽力いただきました関係者の皆様をお招きし,午前10時より開通式典を開催いたします。利用時間は,午前6時から午後10時までといたします。利用の車種は,ETC搭載の大型車両を除く車両という形になります。混乱の無いよう事前の広報に努めてまいります。私からの説明は,以上でございます。

質疑応答

記者

 福山駅前再生ビジョンは,もう既に素案が出ておりまして,この3月には策定されるというタイミングですけれども,このタイミングで今日から「リノベーションスクール@福山」の開催という事になりましたけれども,これについて市長の考えとスクールに期待する事を教えていただければと思います。 

市長

 先に公表しましたビジョン案につきましては,現在パブリックコメントを実施しております。そして,今年度中に策定をし,事業は新たな段階へと入っていくという事であろうかと思います。先程ご質問にもありましたが,「リノベーションスクール@福山」を県内で初めて開催をいたします。本日から3日間の予定です。これまで我々は,この駅前のエリア価値の向上に向けた取組としてリノベーションまちづくりという事を皆様方にご説明し,取り組んできました。これまでの取組は,全国でリノベーションまちづくりを手掛けている人たちを招いて先進事例を市民が学ぶと,こういう先行的な取組を進めてきたわけでありますが,今回は,いよいよ具体的な空き物件を念頭に置きながら,受講生たちが具体的な事業プランを練り上げていきます。駅前周辺4カ所がその対象になります。4カ所を想定して事業プランを練り上げていくことになります。そして最終日には県立博物館において受講生たちが,その事業プランを発表する公開プレゼンテーションを予定しています。これは,どなたでも参加いただけますけれども,同時に会場の様子はYouTubeでも配信するようにしております。このスクールを通じる事で,駅前を再生していこうという志をもった人材の育成が,進んでいくという形であります。そして,具体的な事業に繋がっていけば更にその取組が連鎖的に広がっていくという事に繋がると,それに期待をしながら,まずは4カ所で取り組んでいこうという事です。おおいにこの取組に,私も期待をして見守っていきたいと思います。

記者

 最終日の公開プレゼンですが,そのプレゼンで採用されるものは,どの程度,具体的な事業に結びつくものでしょうか。

市長

 事業プランを地権者の方が,どう評価をするかという事になりますね。そしてその地権者が,「よし,これでいこうじゃないか。これでやって欲しいな。」ということになれば,いよいよ事業プランを実施する,いわば会社組織のようなものが立ち上がっていくと。つまり事業プランを練り上げてきた人達が会社組織のようなものを立ち上げて,そこに事業がスタートしていく。場合によっては,外から別の投資家がそこに参加してくるという事も十分あると思います。まさに,事業プランを練り上げた人,あるいはグループが家守の役割を果たす,あるいは家守会社というものを設立するというふうな形で事業を先導していくという形になると思います。

記者

 場合によっては,そのまま具体化することがあり得るとういことでしょうか。

市長

 はい,そうです。

記者

 発表項目の2テーマで,一つずつお伺いしたいのですが,戦略推進マネージャーの名前が出ていないようなのですが,それがなぜかということと,あと予定より若干名,5人は多いなと思うのですが,その理由を教えていただければと思います。

市長 

 名前,それから会社名もまだ現時点では,明らかになっておりません。それは,最終的に本業との調整を残しているからです。いずれ,本業との最終調整を経た後には,お名前は明らかにしていくと思います。それから,確かに最初は1~2名,そんなイメージでこの取組をスタートいたしましたが,まずは395人という多くの方からご応募いただきました。そして,面接や書類審査を進める過程で,大変な経歴の方々が多いという事や,思いが私どもの地域課題と合致すると,地域課題の解決に向けて期待の持てるというようなご意見もいただいたことから,思い切って5名の方々に参画をいただきたいと判断をいたしました。

記者

 関連で,もうちょっと具体的な業務ですよね。何課でどのようなものをするのか聞かせていただければと思います。

市長

 今考えていますのは子育て,あるいは長寿社会の実現,今福山はシャープとの連携を進めようという取組をしておりますが,そういう先端技術を活用した産業政策の在り方,あるいは地域のにぎわいの創出,更には人口減少対策。このようなことを5名の方にそれぞれ分担をしていただきながら,取り組んでいきたいと思っています。正式には,最終的にもう一度,本業との調整が終わった後,どういう事をやっていただくかという調整を,我々と本人との間でやりますから,その中でこれも決まっていくという事です。

記者

 次のテーマ,スマートインターの件ですが,申請・許可をしてから,割と時間をかけてようやく開通という事ですが,率直な市長の感想を改めてお聞かせください。あと,渋滞緩和に効果があるという事ですが,特に国道182号と,またはバイパス含めた2号と,かなり市民・産業界も国道の幹線道路の渋滞にはかなり課題を感じているところもありますが,率直にはどの程度の緩和の効果があるのか,この件に対してどうお考えでしょうか。

市長

 まず私は,一昨年の9月から市政を担当いたしておりますが,産業活動に支障がないように,そして市民生活にも悪影響がないようにということで,幹線道路の渋滞解消,インフラ整備の一環として渋滞解消も公約に掲げてきました。その中で,スマートインターチェンジの予定通り,計画通りの供用開始ということも意識して参りました。国の財源が非常に限られてくる中で,国からの交付金がどうしても十分に各事業に行き渡らないというのが全国どこにでも見られる状況です。その中で着実に事業を進めるために新しい補助制度を作ってもらいました。これは大変スマートインターチェンジの予定通りの供用開始の大きな追い風にもなりました。関係者の皆さんの協力も得て,予定通りに供用開始できるという事は,そうした環境を考えれば大きな成果だと思っています。それが,最初のご質問に対する答えです。

 それから具体的な渋滞解消効果ということでありますが,例えば,市民病院に行くための時間短縮効果ということを申し上げましたが,そういうことで言いますと,例えば津之郷町の住宅団地から市民病院に行くとすれば,これまでよりも約20分の短縮効果になります。また,福山東と西のそれぞれのインターチェンジを利用する車が,このサービスエリアに現時点では,1日2000台移動すると,移ると言う事から,東と西のそれぞれのインター出口付近・出入り口付近での渋滞解消効果が認められると,そういうことを期待しています。それから,先ほど言いましたが,県道整備が進んで山手橋に直結する事で芦田川の右岸を利用して東西への交通分散がスムーズになると,2号線からそちらの方に東西への分散がスムーズになる,そうした効果も加わってきます。正式な時間短縮効果を含めた経済効果は供用開始後,国土交通省の方で改めて調査をされると伺っておりますが,現時点で伺っている効果は,以上申し上げたとおりです。

記者

 私から,発表項目1点と,それ以外のもの1点質問させていただきます。発表項目に関しては,先程の続きで戦略推進マネージャーの事ですが,確認させていただきたいのは,この5人の方たちは,東京都内もしくは首都圏在住の方なのかという事と,あと395人の応募があったと,非常に多いなと個人的にも思うのですが,首都圏から見れば福山というのは,かなり遠方の地方都市ですが,そこのまちづくりに関わりたいという人がこれだけたくさんいらっしゃるという事に対しての市長の受け止めをお聞かせください。

 もう1点が,鞆のまちづくりの関連なのですが,昨日鞆の住民の代表の方が広島県に要望活動を行いまして,10項目程度の要望を伺ったのですが,それに関連して今朝,一部報道で県の方が山側トンネルの調査費を計上するといった報道がございました。それはともかくとして,先般の1月21日の住民説明会といい,昨日の要望活動といい,いずれも取材をしておりまして,これまで住民の方たちは感情的な態度を示す事が多かったのが,努めて冷静に県と共同してまちづくりをやっていきたいという態度を示されたと思います。その住民の方たちのように態度が変わったという事ではないのですが,住民の方たちの現在の状況について市長ご自身はどのような思いを抱いているのか教えてください。 

市長

 首都圏在住かどうかにつきましては,後ほど担当者からご説明いたします。遠くの,しかも民間人材が福山に強い思いを寄せていただいた理由でありますが,様々な理由があると思います。自己実現という個人的な思いがある事も確かでしょうし,自分がこれまで行ってきた知識・経験・ノウハウを地域の課題解決に繋げたいという貢献意識も強く持っておられる訳ですね。そういうものが,そして民間人材の背中を押す働き方改革が,あるいは働き方改革についての意識の高い企業から応募をいただいたということも,もちろんあると思います。そうしたものが,この福山の取組に向かってきたという事であります。「正式に同じ釜の飯を食う仲間になっていこう,ところで本音は何なの?」と,いうこともまた聞いてみたいと思います。また,ご報告できるかもしれません。

 それから,鞆につきましては,取組が1月21日の県による地元説明会を機に確実に動き出した,そのような印象を持っておりますし,既にこの事は,お話したかもわかりません。その一つの背景に,町連協という組織が,鞆全体をまとめる,県の窓口となる,そういう意識を新たに持っていただいて,住民の総意を地域住民の総意を取りまとめる形で,いわばリーダーシップを発揮していただいた,そういう印象を強くもっています。是非こうした動きが今後も継続していくという事を望みますし,そうした動きを支えるように,私どもも汗をかきます。もちろん県には,地元の思いをしっかりと受け止めて頂きたいと,改めて強く思いました。

企画財政局長

 先程のご質問の戦略推進マネージャー首都圏の方々のご質問でありますが,4名の方が首都圏の方,1名は関西圏の大阪の方というふうになっております。

記者

 マネージャーの確認ですが,最終調整というのは,兼業・副業のからみで会社の方とちゃんとすんなりできるかという事なので,内定という事ですかね。可能性としては,辞退という事もありうるという事でしょうか。

市長

 辞退は,まずないのではないかと思います。色々まさに最終的な詰めの部分を本業との間で,若干残しているので,そこを整理するという事だと理解しております。

記者 

 あと,細かいのですが,製薬会社が2名いらっしゃいますが,製薬会社といえばMRとか薬を作ったり研究開発とか,色々分野があると思うのですが,それはまた具体的に発表する段階になった場合に,どのような業務について,それが今後,市としてはどういう役割分担を担ってもらうのかというとこまでは提供されるという事でよろしいでしょうか。

市長

 あくまでも,本業を持っての兼業・副業ですから,本業のどこまで開示をできるのか,お知らせできるのか,そういうこともよく相談をしながら,できる限りの情報提供はさせていただきます。

記者

 本人のバックグラウンドが,市の仕事に結びつくというのが,市民の理解ができる形での情報開示をお願いします。

市長

 そうですね。そのようにしたいと思います。

記者

 もう1点ですが,先般の総務省の人口移動報告というのがあって,福山市は,転出超過だったと思うのですが,市長は人口減少対策を新年度も進めたいと言われていますが,それについては,具体的な取組は,考えていらっしゃいますか。

市長

 これは,足元のことではなくて,過去の状況が既に転出超過になっていたということですね。それが統計で裏付けられたという事です。我々はそういう危機意識を既に持って,そして以前よりも強く持って,もう少し効果的な人口減少対策を進めなければいけないという思いで,今取り組んでおります。必要なものは,予算の中にも盛り込んでいきますし,どういう考えで人口減少対策に取り組んでいこうかという考え方につきましても,全体像がまとまれば,また,市民の皆様方にご説明をする機会があるかもしれません。

記者

 庁内で具体的な議論をしていくとか,そのような事はありますか。

市長

 既に議論しています。

記者

 組織作りみたいなものをしたりとかですか。

市長

 それはまた,組織のときにお話しします。

記者

 戦略マネージャーの件ともう1点ですが,マネージャーの件で言うと,今回の市の試みが地元の中小企業でも人手不足の中で,兼業・副業みたいな人を何とかして雇いたいみたいな,やりたいと思っているんだけどなかなかどうやっていいかわからないみたいなところもあると思うのですが,それが今回の試みでそういったところの人たちへの起用へのモデルになるのではないかと思うのですが,そういった部分で市長の思いはありますか。

市長

 そういうことも大切な視点だと思っております。もちろん,今回たくさんの方が行政の場で働いてみたいと思われた背景には,本業が持っている情報が他の企業に流出する恐れがないという,行政の特殊性が安心感としてつながったという面もあると思いますので,そういう事を十分うまく調整できれば,是非,地元の企業に高度な民間人材を受け入れるという道も開けてくる事になると思います。そうした事も意識しながら,地元の産業界と議論はしていきたいと思っております。特にご質問にはなかったのですが,行政そのものが,兼業・副業という可能性を勉強していくという事ですね。例えば地域課題を解決するためにボランティア団体があると。ボランティア団体に行政の職員が兼業で参加をして,地域貢献をしていくというアプローチもあると思います。行政がそのまま地域貢献に取り組むアプローチとは別にそんな可能性も今後議論していく必要があると思います。行政自体もですね。

記者

 もう1点,昨日常石造船が三井造船との提携交渉を始めるという発表がありましたが,地元の有力企業の常石が,こういった動きをしていることについて市長のお考えがあれば伺えますか。

市長

 新聞報道で見た以上の情報もありませんので,特段のコメントはありません。

記者

 鞆のまちづくりに関しまして,広島県がトンネルに関して,来年度にも調査を始められる方向性ということを複数の社が伝えております。このことについて,トンネルの調査について,市長の今のお考えをお伺いできますでしょうか。

市長

 広島県からは,山側トンネルについての調査費についての連絡は,これまでのところありません。したがって,コメントはありません。

記者

 トップ会談の後の囲みの取材も,県と住民とのやり取りを見守るというお立場を示されたと思うのですが,今後に関して,改めて市として,トンネルに関して県のサポートをしていくというようなお考えは,今のところありますか。

市長

 2月1日に県の方に出されました地元の要望書の中には,山側トンネルについても,積極的に取り組んでほしいとこういう趣旨の要望が盛り込まれていました。そういう意味で,県がその要望をどのような形で受け止めていくのか見守っていきたいと思いますし,一方で,地元からの要望書を見るかぎり,山側トンネルにつきましても,積極的な対応を県に求めている訳ですから,どのような第1歩を県が踏み出されるのか,そういうことをしっかりと見守っていきたいと思っております。

 以上。