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5月定例市長記者会見
記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。
会見日:2019年(令和元年)5月17日(金曜日)
報告事項
・大型連休中の行政サービスの利用,及び天皇陛下御即位にかかる記帳の状況について
・福山駅前の再生に向けた取組について
・防災に関する取組について
・外国人による日本語弁論大会の開催について
会議録
市長
おはようございます。
まず1点目でありますが,大型連休中の行政サービスの利用と,天皇陛下御即位に係る記帳の状況についてご報告をいたします。
まず,婚姻届であります。令和初日の5月1日は,本庁市民課及び松永・北部・東部・神辺市民課の窓口に職員を配置するなど,受入体制を強化して対応にあたりました。
201件の届け出があり,4月27日から5月6日の合計全体では249件の届け出がありました。
次に,休日保育であります。11施設を開所し,合計1,327人の利用がありました。事前の調整により,利用希望者全員に対して保育を実施することができました。
大型連休中のその他の行政サービスについても,大きな混乱やトラブルはなく実施できたと聞いております。
次に,天皇陛下御即位に係る記帳の状況についてであります。
市民の皆様の祝意をお受けするため,5月4日と5日の2日間,市役所本庁舎市民ホールに記帳所を設置し,347人の記帳がありました。広島県を通じて宮内庁に送付をいたしました。
以上が連休中の窓口業務の状況であります。
今回,令和という新しい時代の始まりを記念し,本市に在住する5月1日生まれの子どもに,ミニばらの鉢植えを贈呈することにしました。
このうちの一人,横道暖くんに私から直接,ばらの鉢植えを贈呈する予定にしています。5月21日のばらの日にご自宅にお伺いすることで了承を頂いております。
以上が連休関連のご報告であります。
次は,駅前の再生に向けた取組についてご報告いたします。
6月10日に第4回となります福山駅前デザイン会議を開催いたします。
これまでは行政がリードする形で駅前再生の方向性を示し,議論をしてきました。再生のためにはこれに加えて民間主導によるコンテンツの形成が重要となってくることは言うまでもありません。
これからは「(仮称)デザイン計画の中間取りまとめ」を,この3月にお示ししておりますが,この「中間取りまとめ」で示された4つのエリアの価値を高めるために期待される民間プロジェクトについて議論をし,官民連携によるデザイン計画の策定に向けて取組を進めてまいります。
このために,新たに「福山駅前アクション会議」を立ち上げます。メンバーは家守事業者,民間事業者,学生など,さまざまな分野で活躍をしているプレーヤーに幅広く声掛けをし,加わっていただきます。
そして,駅北の福山城周辺エリアでは歴史・文化・芸術,三之丸周辺エリアでは暮らしやビジネスなど,既に議論し設定されているエリアテーマに沿って,例えば福山の強みである製造業や繊維業などのある周辺地域と駅前をつないで,新たなビジネスを創出したり,歩いて楽しい空間形成のための駅の南北の広場や周辺道路を再整備したり,また,福山城公園や中央公園へのPark-PFIの導入など,良質な民間投資を呼び込むプロジェクトについて議論を重ねていきます。このアクション会議を7月からスタートをさせます。そして,4回程度議論を重ねていきたいと考えています。
また,親会議ともいえるデザイン会議は,6月10日,9月そして来年1月の3回を予定しています。そして,アクション会議での議論を来年1月のデザイン会議に報告をする形で,官と民の取組を融合させまして,3月のデザイン計画取りまとめに繋げていきたいと考えています。
次に,「中央公園公募設置管理制度」導入に向けた実証実験についてお話いたします。中央図書館に隣接する中央公園の新たな使い方についての実証実験を6月4日から7月29日までの期間で実施いたします。
この実証実験では「中央図書館と連携した学びと憩いの場を演出する」を基本コンセプトとし,そうした場を演出するために,仮設店舗や移動販売車による飲食サービスの提供,あるいは飲食,そして読書のためのブースの設置,中央図書館にある図書を活用した天体観測やヨガの体験など,民間事業者から創意と工夫溢れるアイデアを出していただきながら公園の新しい使い方を模索していきます。
この実験で得られる集客数や売り上げの状況,民間事業者や公園利用者のご意見を集めまして,Park-PFIの公募指針を策定します。その指針に基づいて公募を行っていく,これが今後の基本的な流れになっていきます。
もちろん,この実験結果についてもアクション会議の議論の俎上に載せまして,デザイン計画へ反映をさせていくという段取りで進めていきたいと思っています。
以上が駅前再生へ向けた取組であります。
3点目の報告でありますが,防災に関する取組についてご報告をいたします。
昨日「芦田川水系大規模氾濫時の減災対策協議会」において,「芦田川水害タイムライン」を策定するための「検討会」が発足いたしました。
国,県,気象台,そして本市,また府中市のほか,警察や報道機関,ライフライン事業者,通信事業者などが参加し,迅速な住民避難が完了できるよう,関係機関が連携した形での取るべき行動を6月までに整理をする予定です。出水期までには整理をしたいと考えています。
また,このタイムラインとは別の話でありますが,出水期までの備えとして,5月24日に大雨を想定した災害対応訓練を本市で実施いたします。
この訓練には,国土交通省,自衛隊,広島県,それから県警にも参加をしていただきます。関係機関の連携あるいは災害対応の手順,そうした公助の初期対応,初動対応を確認したいというのが目的であります。
ただ今回は,新しい取組になっております。これまでは予め決められた手順を確認するという訓練でありましたが,災害対策本部の災害への適切な判断力や対応力を向上させるために,予め全ての参加者に災害の想定を知らせずに,コントローラーといわれる立場の人間が災害の状況をその場で災害対策本部の本部員に提示をし,どの対策本部が適切で迅速な対応をとれるかという形の訓練に取り組んでみたいと考えています。
これはブラインド型といわれる訓練であります。そして,消防庁からアドバイザーを招いて専門的な見地から訓練の状況を評価してもらおうと考えております。
また,幾多の新たな課題がそこで見つかることになると思います。災害の備えに万全はない,これでいいということはないと思いますし,これまでできる限りのことを我々はやってきたつもりでありますが,それでも十分ではありません。そうした課題をさらに解消するための取組を重ねていきたい,その第一歩にしていきたいと思っています。
災害関連の次のご報告でありますが,昨年7月の豪雨災害を踏まえた対応といたしまして,5月末までに市・消防局・消防団・防災リーダーが地域に出向いて,自治会連合会のブロック単位で意見交換会を実施していきます。
地域と関係機関との間での意見交換会であります。避難場所の早期開設のために,何を地域との間で役割分担していくか,あるいは,避難場所を自主開設した場合の市との連絡,開設時の連絡,そうしたものを確認していく取組であります。
また,今回国から5段階の警戒レベルが新設をされておりますが,そうした警戒レベルに応じて,適切な避難行動をとっていただけるような確認もしていきたいと思います。新たな警戒レベルが混乱なく地元に受け入れられるような周知の場にもしていきたいと思っています。
以上が災害対応の中でのソフトにおける対応ということになると思いますが,一方のハード面といたしましては,先月4日,国・県・市で構成する協議会が公表しました「福山市域における浸水対策とりまとめ」の中で詳細な対策の内容とロードマップをお示しいたしました。
この内容につきまして,浸水被害があった地域を中心に説明会を実施していきます。調整が整い次第,5月下旬から順次開催をしていきます。
以上がソフト面,ハード面について,昨年の災害を教訓にした取組の内容をご説明しました。
次に「みんなで芦田川の木を切ろう会」を,6月3日に国と連携して取り組みます。
すでに国においては芦田川の樹木伐採や土砂の堆積等に着手をしていただいておりますが,この出水期を控えて,河川内の樹木の状況を改めて市民の方にご理解をいただく,そして伐採木についてもご協力いただいて資源として活用していただける場にもしていきたいと思っています。
市民の皆様,地域の皆様にも樹木伐採に協力をしていただければと思っております。
出水期を前に,公助・自助・共助を連携させ,万全の備えに繋げていきたいと考えています。
以上が防災に関するご報告であります。
最後のご報告になります。
外国人による日本語弁論大会の開催が決定いたしました「第61回外国人による日本語弁論大会」であります。来年の6月にリーデンローズで開催したいと考えています。
この大会は国際理解促進のために,1960年(昭和35年)から毎年,日本各地で開催される伝統ある全国大会であります。広島県内では初の開催となります。
しばらくは東京でのみ開催をしておりましたが,その後,地方での開催がスタートいたしました。主催は「一般財団法人 国際教育振興会」,「独立行政法人 国際交流基金」,それから「本市」の3者であります。
全国各地におられる外国人の応募者の中から予選審査を勝ち抜いた方々が,本市での決勝大会において,日本語で自らのさまざまな体験をスピーチするものです。
本市には現在は59か国,約9,700人の外国人市民が暮らしていますが,今後その数がさらに増加することが予想されます。共生社会の実現に向けた一層の取組が求められる中での本大会の開催は,大きな意義を持つものと考えています。
また,この弁論大会の内容については,これまでも中学校や高校での国際理解促進のための教材としても活用されています。大会の模様につきましては,例年,NHKのEテレで全国放送もされています。
また,海外向けワールドプレミアムでも放送されていることから,本市の発信にとってもありがたい大会であります。多くの参加によりまして,盛大な開催を実現してまいりたいと思っています。
私からの報告は,以上でございます。
記者
外国人労働者の受け入れについてお尋ねします。この春から外国人労働者の受け入れを広げる新たな制度が始まりましたが,この制度を受けて,福山市においてはどのような方針,態度で臨まれるのか,お考えを聞かせてください。
また,この受け入れに当たり,課題は何か。医療や福祉,教育などの公的サービスをどのように進めて,地域住民と外国人コミュニティーをどのようにつないでいくおつもりなのかをお聞かせいただければと思います。
市長
今回の新しい制度の導入に当たり,国は総合的対応策を示しました。そして円滑な受け入れの促進とともに,共生社会に向けた環境整備に取り組むということとなっております。
一方,本市の状況でありますが,外国人の市民の数は,4月26日現在で9,704人であり,この数は5年前と比べて約1.5倍になっております。増加傾向は今後も続くのではなかろうかと考えています。外国人の市民の方が本市で生活していく上で不慣れな点はさまざまあると思います。
こうした課題やニーズを把握して今後の対策に繋げるために,先月「多文化共生のための地域連携懇話会」を本市独自で立ち上げました。そして,第1回目の意見交換を開催いたしました。
この中では,日本語教室の増設についてのニーズや,あるいはゴミ出しマナー,交通ルール,騒音などに関する住民トラブルの問題,さらに災害時の情報伝達方法,そして医療機関受診時の意思疎通の難しさ,学校と外国人保護者との間の連携など,やはりさまざまな課題があることが改めて確認されました。
今後は,さらに外国人市民の方々の状況をしっかりと把握するために,外国人市民を対象としたアンケートを実施して,直接話を伺う機会を作っていきます。そうしたさまざまな取組を通じて得られた課題・ニーズを,庁内の関係課長会議で共有するとともに,国についても課題を届けていきたいと思います。
また今回は,本市行政と民間の団体との間での懇話会でありますが,本来,行政各分野も一体となって共生社会の実現に取り組んでいかなければなりません。今後は,関係各機関にも声をかけ,公共機関の中で連携の場を早急に作っていきたいと考えております。
以上であります。
記者
外国人労働者の受け入れに関連して,アンケートを行うということでしたが「こういったことを把握するためにこういった方法でアンケートをする」というのがある程度分かっていれば教えてください。
市長
具体的な項目はこれから整理をいたします。先程申し上げました懇話会で出された内容,それについてもう少し深掘りをして,改めて聞いてみるということも必要になってくると思います。「直接話を聞く」ということで,また新たな課題認識が出てくると思っています。
記者
今,「直接話を聞く」と言っておられましたが,紙ではなくて。
市長
アンケートをどういうやり方にするのかは,調整していきますが,基本的には紙,書面でのアンケートが中心になると思いますが,場合によってはそれに加えて「直接話を聞く」という場も作っていきたいと思っています。両方併用するのが望ましいと考えています。
記者
先月,穴吹さんやトモテツグループさんが,旧キャスパの再生計画を出されていましたが,市長の受け止めと,旧キャスパがどのようになっていって欲しいかというところを伺えますでしょうか。
市長
先月,はじめて旧キャスパがこういうイメージの建物に生まれ変わるというパース図が示されました。「駅に降りた人たちに大きく建物が門戸を開いている」というそんな構造の建物で「いいデザインだな」と受け止めました。何よりも「これまで暗かった駅前に明かりが灯る」と。
そしてそこに市民が,あるいは市外からの人たちが,生活をする,仕事をする,交流をする,そういう拠点の一つができつつあると,とても嬉しく思いました。
これまでも事業者にはお願いをしてきましたが,1階部分2階部分につきましては,デザイン会議で議論をしてきた内容,それに先立つ駅前再生ビジョンで取りまとめられた内容をできる限り取り組んでほしい,駅前と一体となった空間がそこに創出されるよう,お願いをしてきましたが,十分お聞き届けいただいていると聞いています。
今年の夏頃から解体がいよいよ始まっていくと思います。そこに新たな景色が生まれ出ることを心待ちにしたいと考えています。
記者
旧キャスパはどのようなビルになって欲しいですか。
市長
先程申し上げましたように,公共的な空間とすれば,1階2階の低層階の部分になると思います。そこには,駅前に立ち寄った人がゆっくり時間を過ごせる空間であったり,飲食を楽しめる空間であったり,買い物をできる空間であったり,そして友達と子育てについての色々な話ができる空間であったり,駅前が単に素通りされるだけの空間ではない,通過点としての駅前ではない,そこで憩いが,集いが,交流が発生する・持てる,そんな空間になることを期待したいと思います。
記者
関連ですが,7月のアクション会議に関しては,どのようなことを期待されますか。
市長
大まかな方向性は既にこれまで議論をしています。そういう枠の中で民間事業者,あるいは学生も含めてさまざまな人たちがアイデア出し,具体的な望ましい事業を提案する,そういう会議になることを期待したいと思います。
そしてそれをデザイン会議に盛り込んで,幅広い市民が具体的なイメージを共有する,またそれが外からの投資を呼び込む,こんな循環が生まれてくればいいなと期待しています。
記者
3点ありますが,まず1点目。
西日本豪雨災害で駅家町の向永谷のため池が崩壊して,地元財産区が所有するグラウンドと駐車場が崩壊しましたが,地元住民はグラウンドと駐車場の再整備は自分たちの力ではできないということで,市と話し合いを続けていると思いますが,現時点でどういう方向になっていますか。
例えば,財産区所有の土地を市が買い取るのに,他の財産区に売却したお金でグラウンドと駐車場を再整備するとか,どういったレベルまで話し合いは進んでいるでしょうか。答えられる範囲でお願いします。
市長
具体的なレベルでいうと私も細かなことは把握しておりませんが,基本的には,地元の財産区が財産の一部を売却して,その売却収入でグラウンドと駐車場の整備を行う,これが基本であります。そのための議論が今進んでおります。段階を追って,地元の理解をいただくような取組の過程に今あります。計画通り進んでいくと思います。
「計画通り進んでいく」という言い方をしたのはどういうことかといいますと,例えばこの出水期の天候状況によって,多少工期に影響が出ることがあるかも分かりませんが,地元と調整の上でグラウンドそれから駐車場については,廃止するということで合意をいただいております。
そして,下の池の部分については,上池と下池を1つにして,それは公共で整備をするという段取りが大筋地元との間で整理をされていると思います。
記者
グラウンドと駐車場を廃止して無くす工事をいつまでに行うという目途はありますか。
市民局長
グラウンドと駐車場については既に使用ができない状況にはなっていますが,安全を確保する工事をこれから行っていきます。下流のため池と同時期に工事を進めていく必要がございますので,今年度の出水期が終了した後,秋口から工事に着手しまして,一応2カ年度での整備を予定しています。
記者
2点目の質問です。滋賀県の保育園児が車の事故で巻き込まれて亡くなった事故を受けて,他の自治体では市が管理する道路の交差点にポールなどの障害物を立てて,園児を守ろうという取組を決めた自治体もありますが,福山市のお考えはいかがでしょうか。
市長
大変悲惨な事故が起きました。市内の園児の散歩のエリアとか,通園ルートとか,特に大きな課題がないのかどうか,担当部署の方でチェックをしてもらいたいと思っております。
それを踏まえまして,対策の必要な箇所が生じた場合には,迅速な対応に努めていきたいと思っています。
記者
最後の質問です。今日のPark-PFIの発表の件で,実証実験の結果を見ないと分からないと思いますが,公募指針,公募を行う時期と,本格的に中央公園でPark-PFIをやる時期の目標が示せますでしょうか。
また,福山城公園でもPark-PFIを行うように記載されていますが,実証実験をやるかどうかも含めて時期的なものを教えていただけますか。
市長
まずは中央公園での実証実験の状況を踏まえながら考えていきたいと思っています。福山城公園においても,なんらかの形で実験はしてみたいと思いますが,中央公園とはまた違ったやり方・内容になると思います。
そういう違ったやり方・内容を考えていくためにも,中央公園での実証実験の成果を確認してみたいと思います。中央公園でのPark-PFIの実験のスケジュールについては担当部局から答えさせます。
建設局長
中央公園のPark-PFIについて,建設局から説明させていただきます。
基本的にはこの実証実験の結果を見る中で,どのような公募にするとか色々公募の指針を策定し,年度内には公募を行っていきたいと考えております。
実際にPark-PFIを運営していくとなると,応募される方の内容にもよりますが,施設の整備等も必要になってくることも考えられますので,実際の運用については来年ではなく,再来年度からの運用になるかと今のところ考えているところであります。
記者
2点あります。まず1つ目として,旧キャスパについてですが,かねてからオフィス・店舗の需要が弱いと事業者からも先日会見で指摘があったところですが,市として旧キャスパ跡地に建つ再開発ビルに,何か機能を設ける考えはありますか。
市長
オフィス需要が弱いというのが,どういう趣旨でおっしゃっているのかは私もよくは聞いておりませんが,ただ,求められる機能とすれば,十分そうした機能を植え付けていきたいという思いは持っています。
福山には元気な企業が沢山ありますが,例えば周辺にも散らばっています。「福山駅まで新幹線で来たビジネスマンが,また車で30分40分かけてその事業者のところに足を運ぶ,ということなく駅前で商談ができる。」そんなオフィス需要というのが私はあるのではないかと思っています。
その他にもさまざまなビジネスマンの観点からいえば,色々発想は出てくると思います。私もこれまで申し上げましたように,駅前にも「働く」という機能は求めていきたい,望ましいと考えていますので可能性を探っていきたいと思います。そして,その辺りの実現に繋がるようにデザイン会議やアクション会議で議論をしてほしいと考えています。
記者
一部を市役所が借りるということについてはいかがでしょうか。
市長
今のところ特にそういうことは考えてはいませんが,今後の議論の中では,それはあるかもわかりません。色々考えていきたいと思っています。
記者
2点目は中央公園についてですが,市長の中央公園そのものに対するにぎわいを含めた認識についてお伺いしたいと思います。
もう1点は先日リノベーションスクールが開かれましたが,これを福山城公園を含めて,他の市内中心部の公園にもこのPFIを広げるお考えがあるのかお尋ねします。
市長
私はこのPark-PFIの事例として,南池袋公園を見てきました。中にはおしゃれなカフェがあって芝生が敷き詰めてあって,そしてチップが下に敷いてあって子どもが転んでもけがをしないような,そういうお子様連れが楽しめる空間,そして駐輪場などの機能がコンパクトにまとまった公園でした。周りは全部フェンスで囲まれて,入場がしっかりと管理された設備の整った公園でした。
そういうものと中央公園を見比べたときに,南池袋公園とは違う形ではあろうとは思いますが,幅広い市民の方々に,日常もっと活用していただける空間にしていければいいなと思いました。そのための1つの取組がPark-PFIです。
これまで福山でもやったことはありません。この備後圏域でもあまり事例がないと言っていいでしょう。そういう意味では手探りでスタートをする。そこの最初の候補地として中央公園を取り上げました。
今後どう展開するかにつきましては,福山城公園も念頭に置きますが,いずれにしても中央公園での実証実験を見ながら進めていきたいと思います。さらには,新総合体育館の前の公園につきましても,新たな取組があるのではないかと,あるいは考えていかないといけないと思っています。
記者
先程のため池の関連で追加質問です。確認ですが,ため池の上のグラウンドと駐車場を廃止することに関して,地元の方との合意は得られていると思いますが,その工事を市が行うということでしょうか。
市長
実施主体といいますか,実施をするのは地元の財産区です。
記者
市としてはそこにどのように関わっていくのでしょうか。
市長
財産区の事業としてやっていただきますが,色々技術的な支援や,事業を円滑に進めるための助言などのあらゆる支援はもちろんしていきたいと考えています。
記者
地元の方は自分たちで工事をするということは了解されているのでしょうか。
市長
はい,そのように理解しています。
記者
費用的なものもですか。
市長
はい,そうです。
記者
それからもう1点確認です。
ため池を廃止することについては市がやるということでよろしいですか。上の池は廃止して,下の池の面積を少なくするということについては変わらないですか。また,それはいつからでしょうか。
市長
それも出水期後の秋以降です。先程も言いましたが,その上のグラウンドの整備と一体的にやるのが効果的だと考えています。
記者
国道2号バイパスの福山道路のことについてお尋ねします。国が,本年度,事業化から20年近く経ってようやく着工予算を付けたということですが,市長の受け止めまたは福山道路への期待感というものをお聞かせください。
市長
これから人口減少が進んでいき,働き手も少なくなっていく中で,生産性を向上させながら地域が活力を維持する,あるいは成長につなげていく取組をしていかないといけない時代になろうかと思います。
そういう中で,国道2号線の現在の渋滞の状況をどのように受け止めるかということだと思います。これはなんとか渋滞を解決して,効果的,効率的な物流を実現し,地元企業の競争力を十分に発揮する必要があります。
そのために福山道路が計画されたわけでありますから,そこは着実に進めなければなりません。もっと力を入れて取り組まないといけない事業だと思います。
二つ目は,昨年の災害とこの物流ルート,人流ルートである道路をどのように考えるかということです。昨年,山陽自動車道も国道2号も降雨のため,そして土砂崩れのために一時不通になりました。そのために補完的なネットワークが必要だと改めて感じています。
ダブルネットワークあるいはトリプルネットワーク,産業の力が非常に大きい福山においては,そうした取組や視点が必要だと思います。
三つ目は今回,福山港が直轄事業として採択されました。今後5年間かけて港湾の機能を強化していきます。つまり,港から物が出ていく,例えば,街中に物が出ていくあるいは物が港に集まっていく,物流が円滑にいかないと,港湾機能そのものをいくら向上させても,全体として機能強化にはつながりません。そういう連携としての力を発揮するためにも,渋滞解消は重要な視点だと考えています。
そういう意味では福山道路の進捗というものには期待をしたいと思っています。
記者
工事予算がついたことには,率直にいかがお考えでしょうか。
市長
大変ありがたいと思います。大変大きな予算がつき,国の思いもそこで示されたと思います。そして私たち地元も経済界を含めて,国に対してぜひ工事着手につなげてほしいという要望をしてきました。
これからは国,地元,経済界が一体となって工事着手の環境整備に努めていくということになると思います。
記者
最後に,これから国が工事を進めていく上で,ある程度地元の機運醸成が必要になってくると思います。先ほど市長がおっしゃったように国,地元,経済界を含めてということですが,具体的にどのようなお考えがありますか。就任後,期成同盟会を作られたと思いますが,今後の組織の発展も含めてお考えがあればお聞かせください。
市長
いろいろあるとは思いますが,一つはこれまで,議会,経済界そして行政のそれぞれの長がそれぞれの参加団体の意向を持って,東京に届け,それによって熱意を示し,それが受け止められたわけでありますが,今後は,例えば地元福山で関連の市町の行政,議会,経済会,幅広い方々に集まっていただいて,改めて福山道路の意義を確認する,そんな大会のようなものを作っていくという取組があってもよいという気がしています。
どういう形になるのか分かりませんが,もう一段二段,地元の熱意を東京に届ける形を担当者の方で考えていくことになると思います。
記者
滋賀県の事故を受けてのことは,非常に子育て世代も関心が高い,気になっていることだと思うので確認ですが,担当部署にチェックをさせるということでよいですか。
市長
させるという意味です。
記者
これも速やかにさせるということですか。
市長
そういうことです。
記者
チェックというのはどういうことを想定されていて,また,担当部署はどこでしょうか。
市長
担当部署は児童部です。日頃の園生活において,園の関係者あるいは保護者の方々が危険に思うこと,不安に思うことを把握することからスタートするということです。
記者
危険,不安に思うことを児童部が聞き取りなどをして,特にお散歩とか通園ルートなどに課題が見つかれば早急に対処するということでよいですか。
市長
はい。
以上。