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人事異動に関する市長記者会見
記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。
会見日:2022年(令和4年)3月24日(木曜日)
人事異動に関する記者会見
・人事異動について
2022年(令和4年)4月1日付人事異動について [PDFファイル/190KB]
会議録
市長
概要を説明します。発令は2022年(令和4年)4月1日付で行います。基本的な考え方として,新年度においても適材適所にメリハリのある人材配置を行いました。そして,安心と希望の都市の実現をめざすために,全力をあげていきます。具体的には,長期化が予想される新型コロナ感染に対応していくため,感染症対策を担う部門,ワクチン接種事業を担う部門,この両部門の体制を大幅に強化しています。また,デジタル化推進のための体制も強化していきます。そして,市全体の政策がより円滑に,総合的に推進できるよう政策調整官のポストを新たに新設します。これは,課長ポストであり,各局長直属のポストとなり,局内調整を担います。さらに,女性の積極的な登用にも心掛けています。以上が基本的な考え方になります。その上で,異動規模は1,012人です。昨年よりもやや多くなり,昨年度と同様,大規模な人事異動ということになります。
引き続き,具体的な内容についてご説明します。まず,市全体の政策を総合的に調整する役割を担う,市長直属の参事を配置します。この参事は市長公室長を兼務します。また,政策調整官の配置を行います。具体的には企画財政局,総務局,経済環境局,保健福祉局,市民局,建設局に配置します。続きまして,デジタル化推進の体制を強化しています。新たに企画政策部へ産業・地域医療分野のデジタル化の推進を担当するデジタル化担当部長を配置するとともに,デジタル化推進課の職員を増員し,推進体制を強化します。なお,このデジタル化担当部長は,総務部参与,デジタル化担当を兼務します。そして,行政分野のデジタル化を担うICT推進課も担当します。この体制で,産業,地域,行政,3分野におけるデジタル化実行計画を一体的に推進する体制を整えます。
次は,公共施設サービスの再構築等に係る推進体制の強化についてです。公民連携により,公共施設サービスを推進していくため,新たに資産活用課へPFI推進担当課長を配置するとともに職員を増員します。続きまして,防災体制の強化についてです。大規模災害時への対応力を強化するため,新たに危機管理防災課へ災害対策担当次長を配置します。これにより,従来の危機管理担当と地域防災担当と合わせて,3つの担当次長が配置されることになり,体制が強化されます。
次に新型コロナウイルス感染症対策関連です。新たに保健予防課へ感染症担当課長および新型コロナ対策担当次長を配置します。また,ワクチン接種事業に係る体制として,新たに新型コロナワクチン接種担当課長および新型コロナワクチン接種担当次長を配置し,保健予防課全体の職員を大幅に増員し,体制を強化しました。
次は,中央省庁等への派遣です。内閣府2人,デジタル庁1人,経済産業省1人,環境省1人の5人の派遣を行います。また広島県は4人の派遣をします。また,昇格者の人数が昨年度に比べ大幅に増えますが,全体のポスト数は大きく変わっていませんので,定年退職に伴う補充によって,多くの昇格者が出ました。
次に女性職員の登用状況についてです。女性の管理職のうち部長職については,5人昇格させ,税務部長や福祉部長などに任用します。この結果,部長級は10人となります。また,課長職には10人昇格させ,総務局政策調整官や観光課長などに登用します。課長職は全体で女性は26人となります。全体では今年度29人から36人と大きく増えています。なお,先ほど部長職に5人昇格させたと申し上げましたが,このうちの1人は新規の採用となります。こうした女性職員の登用の結果,福山市男女共同参画基本計画で掲げた,市職員の管理職に占める女性の割合の目標値,2022年度(令和4年度)までに17%とするという目標に対し,新年度においては18.8%となります。なお,病院事業管理者の高倉範尚さんにつきましては,3月31日の任期満了に伴い,再度の任用を行います。引き続き,がん医療,救急医療,そして高度専門医療を柱とするさらなる医療体制の充実に向けて,その任に当たっていただくこととしています。
最後に,引き続き,スピード感,情報発信,連携を市政運営の基本に据え,職員一丸となって新たな5つの挑戦に取り組んでまいります。
上下水道管理者
上下水道局の人事異動について,概要を説明いたします。発令は,市長部局と同様,2022年(令和4年)4月1日付です。まず,人事異動の基本的な考えですが,公営企業として,公共の福祉の増進と経済性の発揮を念頭に,より機動的・機能的に業務が執行できる体制整備に努めてきたところです。今年3月に改訂しました,福山市上下水道事業中長期ビジョン経営戦略に基づき,さらなる経営基盤の確立に取り組める体制としています。人員配置の考え方といたしましては,職員の能力を最大限に発揮できる適材適所の配置を基本とし,上下水道事業に精通する次世代職員の育成と各職場の活性化の視点を踏まえた上で,効率的・効果的な業務執行ができる人員配置を行います。異動の規模につきまして,63人となります。昨年度は,新型コロナウイルス感染症への対応などを鑑み,48人という比較的小規模の異動でありましたが,今回は組織の活性化,適材適所と円滑な業務執行が図れることを基本に,63人という中規模の人事異動となっております。
具体的な対応といたしましては,人材育成,国等との連携強化の観点から,工業用水道事業について,経済産業省への職員派遣を3年ぶりに再開します。市長部局とは別に水道局として経済産業省へ派遣します。また,下水道事業について,地方共同法人日本下水道事業団への職員派遣を継続します。次に,持続可能な経営基盤を確立するという視点から,2015年度(平成27年度)から実施している浄水場などの水道施設の運転管理および維持管理等の業務委託について,新年度から委託範囲を拡大します。効率的な組織体制とする中で,業務が円滑に執行できる体制を整備します。
今後も,上下水道を取り巻く厳しい経営環境が予測されます。その中にあっても,将来にわたって持続可能な事業経営を行い,市民に信頼される安心・安全でしなやかな上下水道事業をめざしてまいります。引き続き,企業の経済性を発揮するとともに,公共の福祉を増進するという地方公営企業の基本原則を保持することはもとより,市民生活の根底を支えるエッセンシャルワーカーとしての使命と責任を果たすべく,上下水道局職員一丸となって全力で取り組んでまいりたいと考えております。
病院事業管理者
福山市民病院の人事異動について,説明させていただきます。発令は,市長部局と同様,2022年(令和4年)4月1日付です。まず異動の基本ですが,市民病院は,安心と生きる力と安らぎを地域に提供するとともに,心豊かな医療人の育成をめざしています。そのため,がん医療,救急医療,高度専門医療を診療の柱とした質の高い安全な医療を通して,一層の体制整備を構築していく必要があると考えています。新年度は,この3つの診療の柱を充実させるとともに増改築事業の推進を図るため,新たに任命する院長のもと,人材の確保や必要な体制整備を進めてまいります。
次に,具体的な対応として,1点目の医療提供体制の充実では,救急科・内科・麻酔科医師や臨床検査技師を増員し,地域をけん引する中核的医療機関としての体制充実を図ります。医療の質の向上では,新たに教育研修部を設置し,初期臨床研修医の確保の取組や医師,看護師など医療従事者の人材育成の推進を図ります。2点目の看護体制の充実では,総合周産期母子医療センターの設立に向けた体制整備のため,助産師を3人増員します。また,高度化・複雑化する看護需要に対しても,より専門性が発揮できる特定行為に係る研修を修了した看護師2人を病棟配置するとともに,退院支援の充実に向けて看護師を増員します。さらに,感染対策の体制強化を図るため,感染対策室へ認定看護師を増員配置します。3点目の増改築事業の推進では,2022年度は実施設計の年となります。増改築事業の円滑な実施に向けて,関係部署と連携を図るとともに必要な人員配置を行います。また,異動規模につきましては,162人で,17.0%の異動率となりました。
最後に,人口減少・少子高齢化が進む中,地域医療構想の実現や医療従事者の働き方改革に向け,医療を取り巻く環境は大きく変化することが見込まれています。市民や圏域の医療機関から真に期待され信頼される急性期医療機関として,地域に貢献していきます。また,経営の健全化を確保しつつ,高度で良質な医療を安定的かつ継続的に提供し,感染症への対応も引き続き万全の態勢で臨むよう,新たな院長とともに市民病院職員一丸となって取り組んでまいります。
消防局長
消防組合の人事異動につきまして,ご説明させていただきます。発令は,2022年(令和4年)4月1日付としております。人事異動の基本でありますが,職場の活性化を図り,消防業務体制の充実強化に努めるものであります。まず,住民ニーズの高い救急業務につきまして,管内で同時に多数の救急事案が発生した場合に対応する非常用救急隊を常設するため,芦品消防署に救急救命士有資格者を3人増員配置し,救急体制の充実強化に努めるものであります。次に,福山市東南部地域の救急救助事案への対応強化を目的に,東消防署に救助有資格者を5人増員配置した上で,兼任救助隊を発足し,救急救助体制の充実強化に努めるものであります。さらに,退職に伴う欠員補充,そして昇任等に伴う調整などを行い,適材適所を基本とした人事を行い,職場の活性化と災害対応力の維持向上を図れる体制の整備に努めることとしております。人事異動の総数は150人となり,中規模程度の異動となりました。
この体制により,大規模化,多様化する災害や高度化する救急救助業務,また火災予防業務等,消防業務全般にわたり,職員一丸となって,住民の安心と安全の確保に向けて,積極的に取り組んでまいります。
記者
2021年4月に始まったみらい創造ビジョンを着実に進めるための人事だと思いますが,特徴はありますでしょうか。また,政策調整官について,これまでのいろいろな課題を踏まえて,ポストを設けられたと思いますが,どういった課題があり,そこに対してどのように役割を考えているのか教えてください。
市長
人事の特徴は,新たな課長級ポストとしての政策調整官の配置です。これまで各局に政策担当課長,いわゆる政策担当の役割を担う課長がいましたが,本来業務を兼務する形で局内の政策調整に当たることになっていました。しかし,それでは多様化する政策の運営や政策立案に,十分な対応ができないのではないかということから,政策調整の専任ポストとしての政策調整官を今回配置することにしました。この政策調整官は,局長を直轄として,局長を補佐しながら,局内調整に当たることが主たる役割になります。事柄によっては,福山市参事と調整しながら,各局の調整も担うことになります。局を超えて連携をして取り組む事案が,増える,あるいは今もある中で,重要な役割を担うと考えています。
次に,私の意を受ける局長級の福山市参事を設置したとことも特徴になります。市長公室を兼務してもらうことになりますが,広く目配りをしながら政策調整の任にあたるポストになります。また,女性の登用に,特に意を配りました。それぞれがいろいろなポストを経験しながら,適材を適所にあてるという人事の基本の流れがなければ,急には任用できません。今後も若いころから,女性の活躍の場をしっかりと準備をしながら,長期的に,さらに一層,女性職員の幹部への登用が図られるような人事運営をしていきたいと思います。今回はそうした思いも踏まえた上で,改めて適所に適材を,しかも女性を登用するという意識をもって配置しました。
最後に,中央省庁への若手の派遣について,私は従来から重要なトレーニングの場,研修の場として,重視してきました。今回はデジタル庁に新たに職員を派遣して,福山市におけるデジタル化推進業務の橋渡しにもなっていただきたいという期待を込めて派遣しました。
次に,PFI推進担当課長を配置したということも新しい市政運営の一つの象徴になります。これからどんどん取り組むべき仕事が増える中で,限られた人材で効率的にこなしていく必要があります。あるいは,これまで官だけで担ってきた仕事も,民の知恵を導入することで,より一層政策効果を高めることができるという思いに立ち,積極的にPFIなど新しい手法が取り込めるように担当課長を配置しました。
記者
PFI推進担当課長の関連で,衆議院議員の小林議員がPFIを担当されるとお話しされていました。そういうことも意識されての配置になるのでしょうか。
市長
結果的に同じことになります。内閣府の派遣のうち,1人はPFI担当部局に派遣します。
記者
中央省庁への派遣は例年より多いのでしょうか。
総務局長
2021年度は,中央省庁に2人でしたが,2022年度は5人となります。
記者
政策調整官について,課長を兼務されている方もいますが,基本的には専任のポストになるのでしょうか。
市長
企画財政局,企画政策課長が政策調整官を兼任しています。それ以外は専任となります。
記者
政策調整官は課長級ということなり,課長級のポストが増えました。経費が増えるという懸念をされる方もおられるかと思いますが,お考えをお聞かせください。
総務局長
当然,組織もスクラップ・アンド・ビルドを行い,管理職が増えないようしています。今,全庁的,横断的な課題が非常に増えてきているということで,より業務を円滑に進めていく,いろんな課題に全庁一丸なって対応していく体制を整えるということで配置しています。
記者
課によっては増員される課があります。例えば,デジタル化推進課,危機管理防災課はどのように増員されるのでしょうか。
総務局長
デジタル化推進課については5人が9人,危機管理防災課については10人が12人,保健予防課については22人が35人となります。
記者
女性職員の登用の中で,新規採用の部長について教えてください。
総務局長
部署はこども発達支援センターとなり,医師となります。
記者
市民病院の体制を充実させるということについて,助産師,医師の増員数など教えてください。
病院事業管理者
救急科,内科,麻酔科などで医師の増員があります。救命救急センターでの三次救急を担っている7人から9人,内科は23人から24人,麻酔科で医師は14人から15人に増員となります。研修医はマッチングが済み,医師国家試験を合格して,11人が全員そろうことになります。市民病院にとって初めてです。また,市民病院の研修医から10人のうち5人が専攻医として残るということで,医師の増員が図られます。助産師は14人から17人,看護師は575人から593人です。
以上。