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2022年6月定例市議会市長記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年6月17日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。

 会見日:2022年(令和4年)5月30日(月曜日)

20226月定例市議会市長記者会見

 ・ウクライナ避難民に対する支援​

 ・新型コロナウイルス感染症について

 ・ワクチン接種について

 ・(仮称)デジタル化推進会議について

 ・福山城博物館の内覧会について

  2022年6月定例市議会市長記者会見資料 [PDFファイル/1.19MB]

 

会議録​​

市長

 まず,6月定例市議会の案件につきましてご説明をいたします。6月定例市議会につきましては本日5月30日,招集告示を行い,6月6日から開会いたします。第1次分として提出いたします内容についてご説明を申し上げます。報告案件として,「損害賠償の額を定めること及び和解の専決処分の報告について」をはじめ,11件であります。予算案件として,「令和4年度福山市一般会計補正予算(第1号)」の1件であります。条例案件として,「福山市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について」をはじめ,6件であります。単行議決案件として,「川南土地区画整理事業調整池築造工事請負契約締結について」をはじめ,10件であります。補正予算についてですが,今回補正する会計は一般会計で,15億5060万5千円の追加をいたします。この他に,債務負担行為を1件計上しております。まずは,新型コロナウイルス感染症対策分として4回目のワクチン接種に係る経費を計上するものでありますが,内容につきましては後程ご説明をいたします。

 ウクライナ避難民支援としては,ウクライナからの避難民を支援するため,住居や生活に必要な物資等の提供を行い,安心して生活していただけるようさまざまな配慮をいたします。相談・支援員や学習支援員の配置,通訳の派遣,交流事業の開催といった対応について,市民生活課がワンストップの相談窓口となるものであります。なお,現時点で福山市では5家族7人の避難民が生活をされておられます。引き続き,必要なニーズをきめ細かく確認しながら,対応に努めて参ります。

 なお,債務負担行為として,1件「福山高等学校寄宿舎整備事業」を追加しております。

 次は,新型コロナウイルス感染症の状況です。年度初めの活発な人流による影響と思われる感染者の増加が4月16日に向けて確認された後は,徐々に感染者数は減少していきました。ゴールデンウィーク期間の後は一時的に増加しましたが,その後再び減少を辿っています。この間,「福山ばら祭」や「ばらのまち福山国際音楽祭」がありましたが,こうした大きなイベントも感染者の増加には繋がっておりません。現時点で,感染状況は落ち着いてきているのではないかと考えています。

 続いて,ワクチンの接種状況です。3回目のワクチン接種の状況については,30歳代以下の年齢層における接種率が低い状況にあると思います。また4回目のワクチン接種については,本日5月30日から個別接種が,6月1日からは集団接種が開始されます。60歳以上の方へは,対象となられた方から順次接種券を送付していき,18歳以上60歳未満の方については基礎疾患がある人などを対象に,申請に基づいて接種券を送付していきます。集団接種の会場は,当面は6カ所でスタートいたします。モデルナワクチンについては,18歳以上の3,4回目接種を対象に,旧福山市体育館,西部市民センター,北部市民センター,東部市民センター,かんなべ市民交流センター,しんいち市民交流センターの6カ所を会場としています。また,ファイザーワクチンについては,旧福山市体育館,西部市民センター,北部市民センター,東部市民センターの4カ所を会場とし,従来の12歳から17歳の3回目接種に加えて,18歳以上の3,4回目接種も新たに対象といたします。モデルナワクチン,ファイザーワクチンともに予約不要枠を設定しておりますので,市が発信する情報をご確認いただきながら,ご利用いただきたいと思います。以上がワクチンのご報告であります。

 次は,デジタル化推進会議の立ち上げについてです。第1回目の会議を6月3日に福山市紅葉町の「せとうちTechラボ」で開催いたします。行政,産業,地域,三つの切り口から本市のデジタル化を進めていく「産業・地域版デジタル化実行計画」に基づき,事業を効果的に推進していく目的で会議を設置いたします。また,会議の下に部会を設けて,円滑なデジタル化推進のため,産業や地域のデジタル化をどのように進めていくのかを議論していただきます。デジタル化の推進やDXへの取組においては試行錯誤の連続になると思いますが,事業者がもつニーズや課題を確認しながら,福山の産業の実態に合ったデジタル化を進めていきます。そして,デジタル化推進会議には,15の団体に参加をしていただきます。現在の「先端技術によるまちづくり官民協議会」を発展的に解消して,デジタル化推進会議を作るイメージでありますが,今回は,新たに福山平成大学や福山職業能力開発短期大学校にも参加をしていただきます。福山平成大学ついては,これまでも福祉の分野で地域活動を進めてきていただいておりますので,そういう知見を生かしていただき,地域の福祉のデジタル化推進にご協力をいただきたいと思います。福山職業能力開発短期大学校については,デジタル化人材の育成にこれまでも取り組まれておりますので,産業分野での人材育成にご尽力をいただきたいと思います。

 最後の報告は福山城です。これから,福山城東側の進入路の右手にある明治以降に新たに作られた石垣を取り除き,本来の石垣を見ていただけるようにする工事に取り掛かっていきます。この工事が完了しますと,令和の大普請の主な事業が完了いたします。そして,8月20日と21日には,市民の皆さまと,これまで令和の大普請にご寄附をいただいてきた寄附者の皆さまを対象に,それぞれ400名,合わせて800名の方々を福山城博物館の内覧会にご招待いたします。また,報道機関の皆さまや障がい者団体の皆さまにも見学いただける機会を,別途設けたいと考えています。今回,天守の中にエレベーターを設置いたしましたので,使い勝手の良くなった天守の最上階から,ぜひ市内を眺望していただきたいと思います。

 

記者

 鞆町の鞆港の埋め立て・架橋計画の廃止に伴う山側トンネルの掘削工事ついて,福山市と広島県が4月30日と5月8日に地元説明会を開かれましたが,掘削工事の概要と説明会に参加した住民からあった意見やその対応について教えてください。

 

市長

 まず,山側トンネルの掘削工事の概要についてお答えします。広島県が施工するバイパスは全長約2.3キロメートルで,そのうちトンネル部分が2.1キロとなります。2021年12月から準備を始め,5月24日に東側の出入口となる鞆町御幸地区から着工しています。今後は,西側の出入口となる平地区においても,現在施工中の接続道路の工事が終わり次第,着工される見込みであると県から聞いています。また,トンネルは東西の両側から掘り進んでいくことになり,2023年度末に完成予定であると県から聞いています。

 次に,地元説明会の様子についてです。住民の皆さまからは,トンネル内の換気や湧水対策,工事期間中の工事用車両が増えることによる渋滞対策などについてご質問があり,県の方から,それぞれの対策についてお答えをしています。県と市は,これからも住民の皆さまへ丁寧に説明をしながら,円滑な工事に努めていきたいと思っています。

 

記者

 鞆港の埋め立て・架橋計画の撤回を知事が表明して10年が経ちますが,知事の判断をあらためて市長としてどのように評価されていますか。

 

市長

 知事の撤回表明の後も,さまざまな動きがありました。決して平たんな道のりではなかったのだろうと思いますが,最終的に地元の皆さま方は県の思いを受け入れ,円滑な事業の進捗に対する期待で,今は地元が一つになっているのだろうと思います。知事には,そうした地元の期待にしっかりと応えていただく必要があると考えており,市としても,今後の県の事業進捗に期待を寄せていきたいと思っております。

 

記者

 実際に地元の方へ伺うと,市長が言われたように,県と市が進める事業にかなり理解を示しておられると思いますが,その要因や契機などはどのようにお考えでしょうか。

 

市長

 さまざまな議論があり一時は鋭く対立していた一方,そうした時間が長引く中で,どんどん鞆の元気が衰退していくという心配や,鞆のにぎわい再生に向けた思いを多くの住民の皆さまが強く感じており,今では円滑に事業を進めて欲しいという思いに至ったのだろうと思います。

 

記者

 今後,トンネル工事によるバイパスの効果や,東西交通・交流拠点の事業成果が問われると思いますが,事業を通した鞆のこれからの発展について,市長のお考えをお聞かせください。

 

市長

 鞆は,日本屈指の景観があり,歴史的な町並みを残した貴重な地域です。誰もが認める大変価値のある文化資源である一方で,実際に多くの方々が生活をするエリアでもありますので,単に人を呼び寄せるだけの観光地であってはいけないというのが切実な住民の声でもあります。そうした二つの観点がしっかりと両立するようなまちづくりに向けて,これまで住民の方々と一緒に計画を作ってきました。そういうものが結実したまちづくりの拠点施設として「鞆てらす」が近々オープンしますが,これからも鞆の価値の維持と新たな価値の創造に取り組んでいく必要があると思っています。

 また,鞆は市の南端に位置することから,ある意味行き止まりのようになっていたことが,鞆の発展のボトルネックであった可能性があると考えています。鞆は,市の南の重要な拠点であると同時に,沼隈や松永に抜けていくルートの途中に位置することから,物流や人流の経由地でもあります。例えば,観光客が鞆を訪れて,そこからさらに沼隈に抜けていくということを想定した場合に,大きな幹線になりうるのが,山側トンネルになると思います。そういうことを意識しながら,例えば南部観光の周遊ルートの形成などについて,これからは本格的に取り組んでいく必要があると思います。

 もし,陸の周遊ルートができれば,併せて海の周遊ルートも派生的にできていき,海から見る鞆や沼隈の美しさを外に向けて発信する一つのきっかけになっていくのではないかと思います。今回の事業の完成により,今まで議論されていたさまざまな可能性が,これからは現実的なものとして議論をする段階に入っていく,大きなきっかけになるものと期待をしています。

 

記者

 今年4月に発生した多治米町の空き家の火災について,放置されている空き家の今後の対応策や新たな支援策などを教えてください。

 

市長

 私も火災が発生した直後に現地を見に行き,一帯に12棟ある空き家のうち,なぜ1棟だけが特定空き家なのかと感じました。担当部署へ対策を指示し,福山市空き家等対策協議会を早速立ち上げる予定にしており,12棟全部を特定空き家に指定できないのかということを,専門家を交えて検討したいと思います。一気に除却するという段階には現行法制上進めませんが,従来の指導に加えて勧告といった強い行政措置を取ることの検討など,エリア全体の安全確保のためにスピード感を持って進めていきます。

 

記者

 福山市空き家等対策協議会はいつ頃設置をされる予定でしょうか。

 

建設局長

 まだ具体的には決まっていませんが,早急に設置をする予定です。

 

記者

 ウクライナ支援の関係で,避難されている5家族7人の年齢層と市独自の施策について教えてください。また,福山城博物館の内覧会の人数について,400人という数字は400年と掛けたものでしょうか。

 

市長

 ウクライナ支援の関係について,他に受け入れておられる自治体と比べて特別な対応を取ることは,あまり意味があることとは思っておりません。何よりも,福山市で生活をされるにあたり,避難民が感じている支障や不安などを,きめ細かく確認しながら一つ一つ応えていくことを基本にしていきたいと思っています。そのためにワンストップ窓口を作り,頻繁にやりとりをしながら意思疎通を深めています。

 また,400という数字は,400年にちなんでいるとともに,福山城博物館の実際の入場者数も考慮して算定しています。

 

市民局長

 避難民の年齢層については,40歳代の方が2人,20歳代の方が2人,10歳代の方が2人,幼児が1人でございます。

 

記者

 5月18日から22日まで行われた「ばらのまち福山国際音楽祭」について,今回が3回目の開催でしたが会場の様子などはいかがでしたでしょうか。

 

市長

 まず,市内の4000人以上の小学5年生全員を招待するコンサートは,3日間に分けて行いました。私も最終日は会場におりましたが,児童の皆さんは本当に心の底から音楽を楽しんでいる様子で,ほほ笑ましく思いました。やはり小学生ですから,中にはざわつく子もいましたが,後で演奏者の方からは,これを通して何か子どもたちの心に残っていれば演奏家として冥利なんですという言葉もいただき,あらためてコンサートの意義を感じました。

 また,コロナの影響下のおいても,オープニング・ガラ・コンサートやフィナーレ・コンサートなどには,とても多くの方にご来場いただきました。演奏家の方々も,そうした観客の思いに応えてくれた熱演だったんだろうと思います。

 また,ふくやま祝祭邦楽団演奏会や祝祭管弦楽団・合唱団演奏会では,皆さんが楽しそうに音楽を表現し,観客の方もほほ笑ましくご覧になっていました。チャイコフスキー国際コンクールの覇者が音を披露してくれるコンサートでありながら,市民で作り上げた音楽も聞ける,そのような,とても充実した音楽祭だったと思います。

 

記者

 7月30日にオープンする鞆てらすでは,町並み保存を推進するための相談窓口を設置されるかと思いますが,あらためて期待される役割をお聞かせください。

 

市長

 実際に施設を見ましたが,町屋の雰囲気を残した,いい建物になっていると感じました。鞆の観光のための機能にとどまらず,重伝建にふさわしい景観を維持する取組が住民主体で続けられていくような場所になっていくことを期待しています。

 

以上。

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