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福山ゆかりの先人の決定に係る市長記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年9月8日更新

 

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。

 会見日:2022年(令和4年)8月18日(木曜日)

福山ゆかりの先人の決定に係る市長記者会見

 

  福山ゆかりの先人の決定に係る市長会見資料 [PDFファイル/2.31MB]

 

会議録​​

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市長

 福山城築城400年の記念日まで,あと10日となりました。この間,報道機関の皆さまには,機運の醸成にご理解をいただきまして,感謝申し上げます。本日ご報告します福山ゆかりの先人は,築城400年を機に,本市の出身またはゆかりの深い人物の功績を顕彰し,郷土への誇りや愛着につなげ,次代に継承していくものであります。

 選定にあたり,まず選定委員会を設立いたしました。委員には,ふくやま芸術文化財団の豊田理事長や,福山市スポーツ協会の菅田会長,福山商工会議所の柿原副会頭など,各界を代表する11名にご就任いただきまして,2022年2月24日から,選定に向けた取組を本格化させました。

 選定の基準は次の3つといたしました。1つ目は,本市の発展に大きく寄与し,かつ,今もなお敬愛されている人,2つ目は,歴史,文化,スポーツ,産業・経済,教育,まちづくり,政治・行政などの様々な分野の先駆者若しくはその振興に大きく寄与した人,3つ目は,その他功績を後世に引き継いでいく必要が特に認められる人であります。ご存命の方と福山市の名誉市民を除き,これら3つのいずれかに該当する方を選定することで,議論を進めることになりました。

 次に,選定までの流れであります。2月24日の選定委員会第1回会議において,選定基準や選定までの進め方を決めていただき,3月から5月にかけて,委員の推薦,専門家へのヒアリングや市民公募によって候補者を集め,整理いたしました。そして,6月3日の選定委員会第2回会議において,委員の皆さま方に候補者リストの原案を示し,6月から7月にかけて,候補者125名の方々について選定基準に基づき評価をしていただきました。8月9日の選定委員会第3回会議で最終的な議論を経て,決定に関しては事務局へ一任をしていただきました。そして,第3回会議において議論いただいた候補者29人を,8月10日に福山ゆかりの先人として選定いたしました。

 それでは,福山ゆかりの先人を,ご活躍された時代が古い方から順にご紹介いたします。備後表の功労者である長谷川新右衛門さん,福山藩初代藩主の水野勝成さん,備後地方俳諧の始祖である野々口立圃さん,塩田の開拓者である本庄重政さん,備陽六郡志の著者である宮原直倁さん,朱子学者・漢詩人・儒学者の菅茶山さん,「義倉」創設の中心人物である河相周兵衛さん,箏曲家・作曲家の葛原勾当さん,福山藩阿部家7代藩主の阿部正弘さん,備後絣の創始者である富田久三郎さん,啓蒙思想家・医師の窪田次郎さん,松永下駄産業の創始者である丸山茂助さん,東京大学産婦人科初代日本人教授の清水郁太郎さん,「仁丹」の創始者・日本の広告王である森下博さん,建築家・建築学者の武田五一さん,社会教育家・思想家の山本瀧之助さん,医師で片山病の原因を究明された吉田龍蔵さん,台湾農業の父・蓬莱米の父である磯永吉さん,建築家・建築学者の藤井厚二さん,箏曲「春の海」の作曲家である宮城道雄さん,元電源開発総裁の藤井崇治さん,劇作家の小山祐士さん,福山市スポーツ界を牽引された天野辰雄さん,日本画家の塩出英雄さん,本田彗星の発見者である本田實さん,詩人・俳人の木下夕爾さん,戦後の地域経済の先導者である小林政夫さん,能楽シテ方喜多流職分の大島久見さん,日本を代表する工業デザイナーの榮久庵憲司さんです。福山城築城400年の歩みとともに,地域に貢献された方々が,多く選定される結果となりました。

 今後は,福山城天守の最上階や市ホームページなどで顕彰してまいります。また,次代に引き継いでいくために,子どもたちの学習教材の中にも,しっかりと盛り込んでいきたいと思います。福山城天守最上階での顕彰方法については,1名ごとに肖像画や名前などを紹介するプレートを,壁に貼っていきます。この際,福山市の名誉市民のパネルと,福山城築城400年記念事業に寄附をいただきました多くの皆さま方の芳名板も,併せて設置いたします。

 

 

記者

 29人を選定されましたが,30人にしなかった理由はあるのでしょうか。

 

市長

 30人という数字に,さほどの意味を感じないからです。選定委員の皆さま方にご意見をいただきながら積み上げていった結果,29名になったということであります。

 

記者

 偶然の結果ということでしょうか。

 

市長

 そのとおりです。何人選ぶといった前提は置かずに,議論を進めていただきました。

 

記者

 仮に長谷川新右衛門さんを近世の人とするならば,中世以前の人が選定されていない理由はあるのでしょうか。

 

市長

 福山城築城400年記念ということもありますので,結果的に,築城以降にご活躍された方々を中心に選定が行われました。また,過去に遡るにつれて,その個人の功績に関する資料が集まりにくくなるといったこともあったのだろうと思います。

 

記者

 選定基準を決めるにあたり,どのようなお考えがあったのか教えてください。

 

市長

 選定委員の皆さま方からは,没後あまり年数が経っていない方は,評価を定めることが難しいのではないかというご意見がありました。先程の長谷川新右衛門さん以前の時代の方々に関する議論については,事務方から補足いたします。

 

文化観光振興部長

 選定委員会において,年代に関する議論というものはありませんでした。結果的に,これらの方々が高い評価であったということです。

 

記者

 顔写真入りで紹介されるということですが,顔写真等がない場合はどのようにされるのでしょうか。

 

文化振興課長

 今探している最中ですが,石碑などを含め,そういったものが全くない方については,お名前のみご紹介させていただく形になるかと思います。

 

市長

 呼び掛けなども行いながら引き続き資料を集めていき,ふさわしい肖像画がもし見つかれば,事後に加えていくことも考えていきます。

 

記者

 今回は29人が選定されましたが,今後節目で加えられることはあるのでしょうか。

 

市長

 今後さまざまな機会の中で,機運が盛り上がり,対象となる方の功績が客観的に把握されることになれば,その時の判断で追加していくことはあろうかと思います。

 

記者

 この事業に込めた市長の思いを,あらためてお聞かせください。

 

市長

 築城400年の取組は,素晴らしい資産である福山城をあらためて学ぶ,あるいは福山城とともにあった歴史を学ぶということでありますが,その街の発展を振り返ることも,大きな目的の一つでした。街の発展に貢献をされた方についても,しっかり整理をして市民の皆さま方にご披露することが不可欠だという強い思いをもっておりました。

 

記者

 この方々を顕彰することの意味について,お考えをお聞かせください。例えば,まちづくり団体の中には,これらの方々をすでに顕彰している団体もいらっしゃいます。今回の事業は,そういった団体等の自信につなげられるものになったのでしょうか。

 

市長

 そういう意味はあると思います。29人の中には,必ずしも地域の思いに,本市の顕彰の度合いが追い付いていなかった方や,そもそも,市民の皆さま方にその名が十分知られていない方もおられると思います。また,これまで本市では,市ホームページ,ふるさと学習,市制施行100周年の時に発刊をいたしました「福山を知ローゼ」,これら三つの媒体で福山とご縁のある方々を紹介していました。しかし,そこで紹介されている方々は,各媒体でそれぞれ異なっていたため,本市の先人の顕彰のあり方として,しっかりと整理をする必要があったとも考えています。

 

記者

 今回の事業は,実際に文化を振興する立場にある学芸員の方などにも共有していただく必要があると思います。これからの資料収集もそうですし,あるいは観光拠点である福山城から他の文化施設への回遊にも繋げるなど,観光振興の方にも繋げてもらいたいと思っております。

 

市長

 ありがとうございます。選んで終わりにならないよう,そうした努力を継続していきます。また,今回は29人を選定いたしましたが,もっと別の思いをもっておられる方も,数多くおられると思います。今後も機会があれば,ぜひ先人に追加をすることがあっても良いと考えています。

 

記者

 選定基準に関連して,分野はなるべく多岐にわたるように配慮されたのでしょうか。

 

市長

 選定基準にもありますように,できる限り幅広い分野から選ぶことを念頭に置き,選定いたしました。

 

記者

 福山城天守の最上階でも紹介されるということで,訪れた方々に対して大きなアピールの場になると思いますが,これを見た方々に期待することなど,市長のお考えをお聞かせください。

 

市長

 まずは,市民の皆さま方に,この29人の方々をしっかりと知っていただき,そして,その方々の功績を深く学んでみたいという思いをもっていただきたいと考えています。そのことによって,福山の歴史を知り,福山に生まれ育ったことへの誇りに繋がっていけば,素晴らしいことだと思っています。併せて,市外の方についても,福山からどういう人材が輩出され,どういう役割を果たしていったのかということを知っていただければ,福山に対する関心も増していくのではないでしょうか。まずは,市民の皆さま方に,今回の29人の方々を知っていただけるよう,十分努めてまいります。

 

以上。

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