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2024年9月定例市議会市長記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年10月7日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。

 会見日:2024年(令和6年)9月3日(火曜日)

9月定例市議会市長記者会見

 ・9月議会・補正予算について

 ・≪Road to 2025≫
  ・市民・企業提案型事業2024年度採択団体決定について
  ・世界バラ会議ボランティア研修について

  9月定例市議会市長記者会見 [PDFファイル/1.41MB]

会議録​​

市長

まず、9月定例市議会の案件につきましてご説明をいたします。お手元の資料をご覧いただきながら聞いていただければと思います。

9月議会につきましては、昨日、招集告示を行い、9日から開会をいたします。1次分として提出いたします内容について、ご説明をいたします。まず、報告案件としては「訴えの提起の専決処分の報告について」を始め、5件であります。次に、決算案件でありますが、「令和5年度福山市病院事業会計決算認定について」を始め、4件であります。予算案件としては「令和6年度福山市一般会計補正予算(第3号)」を始め、2件であります。条例案件でありますが、「福山市国民健康保険条例の一部改正について」1件であります。さらに、単行議決案件としては「旧福山市立常金丸小学校校舎解体工事請負契約締結について」を始め、6件であります。以上、9月議会へは1次分として18件を提出いたしております。

それでは補正の概要について、補正予算議案説明資料に沿ってご説明をいたします。今回補正する会計は、一般会計と都市開発事業特別会計の合計2会計であります。補正予算額は、一般会計で12億9,002万6,000円を追加。そして特別会計で300万円を追加。合計では12億9,302万6,000円を追加することとしております。また、繰越明許費を一般会計で1件、債務負担行為を一般会計で6件計上しております。一般会計の内訳として、大雨による災害関連経費として1億7,700万円。通常分として11億1,302万6,000円をそれぞれ計上するものであります。

改めまして主な内容についてご説明をいたします。まず、大雨による災害関連経費は、6月30日から7月2日までの大雨により被災した道路・水路等の災害復旧について対応するものであります。通常分につきまして以下、スライドでご説明を申し上げたいと思います。

9月補正予算の概要であります。これまでめざすべき福山市の姿として、「安心」「希望」そして「活力」という言葉を大切に、施策運営をしてまいりました。8月に選挙がありましたが、選挙に向けて、多くの市民の声を伺うことができました。その声としては、「地域を元気にしてほしい」「子育てしやすい環境を引き続き作ってほしい」。そして、高齢者の方々からは安心して住める地域、高齢者施策についての要望などの声を数多く聞きました。もちろん、こうした施策運営が効果的に行われるためにも、都市の発展を支える基盤づくりが、引き続き重要であります。こうした声を受けまして、以下ご説明をするのは、今回の補正予算に、私がこれまでの間に市民の皆様方とお約束をしてきた、いわば公約のうち今回の補正予算に早速盛り込んだものを抽出いたしまして、以下ご説明したいと思います。新たな5つの挑戦をスピード感を持って取り組んでいこうという思いの表れであります。

まず挑戦の1つ目は「希望の子育て、安心の医療・福祉の実現」であります。若い世代が望む結婚・出産・子育てのための支援の強化と働き方改革、そして地域完結型の医療の実現に引き続き取り組み、そして、介護予防・生活支援の強化といったものが柱になっております。今回の9月補正では、新たにネウボラセンター設置に向けた調査研究のための必要な経費を計上いたしております。今後、こうした調査研究に基づいて、どのような機能がワンストップで、子育て世帯・若者に提供できるのか、そうした体制が整備をされていくための準備経費を早速計上したわけであります。現時点でネウボラセンターのイメージとして、先ほど申し上げましたが、子育てに関する機能が集約されたワンストップで相談や支援が行えるものであり、同時に、屋内に子どもの遊び場を作って欲しいという声も受けて、モデル的に屋内遊具場を併設してみたいと考えています。その屋内遊具場は、子育てに悩みを持つ保護者の皆さん方が互いに交流でき、その交流のうちに悩みが解消できる効果もあわせて期待できるものだと考えています。

挑戦の2番目は「都市の活力・地域の魅力の向上」であります。冒頭にも申し上げましたが、地域の拠点づくりを今後のまちづくりの新たな軸足としていこうということです。軸足を中心部、駅周辺のにぎわい再生から各地域の拠点づくりに移していくという取組が本格化するものとなります。また、都市基盤の整備のほか、引き続きウォーカブルなまちづくり、そして世界バラ会議の成功に向けた取組については拡充がなされております。いくつか説明しますと、松永駅・神辺周辺のにぎわい再生でありますが、この予算については当初、ビジョン策定経費を計上いたしておりましたが、今回の補正ではその運営強化に向けて、この取組を効果的なものにするため、機運醸成を図るためのシンポジウムの開催を追加いたしました。また、福山市の西部、松永地域の基盤整備として、JRによってその南と北が分断をされているところを通行できるような道路であります今津高西線の新規事業化に向けた取組を盛り込んでおります。新規事業化に向けた取組を早速始めたいと思います。また、福山駅から沼隈へ向かうしおまち海道というサイクリングルートをナショナルサイクルルートに格上げをする取組を早速始めたいと思っております。仮称でありますが、鞆の浦しおまち海道サイクリングロード振興協議会を設置いたしまして、格上げ指定に向けた準備を早速、開始したいと思います。それから福山駅周辺のウォーカブルなまちづくりについては拡充であります。新たに、民間事業者による滞在快適性を向上させるような施設整備の提案について、それを支援していく取組を行ってまいりたいと思います。

それから挑戦の3番目でありますが、「地域経済の活性化・防災力の向上」であります。企業が人材確保に悩んでいることを解消するための支援策を盛り込みます。産業用地の確保、特にエフピコRiMのさらなる利活用についての取組を早速、開始いたします。個別の施策をご覧いただきますと、昨年12月から始めておりますグリーンな企業プラットフォームの参加企業の数をさらに増やし、そして、それぞれがグリーンな取組を実践するにあたっての様々な支援策を立ち上げたいと思っています。また、エフピコRiMのさらなる利活用でありますが、これまでは超スピード再生を心掛けた結果、今は1階部分のみが活用されております。様々な企業と交流する中でイノベーションを起こしていく機運が、入居企業やエフピコRiMに関心を持つ企業の間で高まってきています。そういう企業の活動拠点として、例えば2階部分・3階部分が、新たに活用できないかという調査を開始していきたいと思っております。
そして、漁業振興のための海洋環境です。南部の漁業者にとっては、漁業の振興や漁業の永続性にすら不安を感じる海洋環境になっています。漁業振興のための海洋環境の改善に向けて、海底耕うんを実施して、海の栄養塩の回復の度合いを調査していますが、その取組をさらに強化するために、新たにかき殻を投入しながら、海底耕うんをしていることを盛り込みたいと思っています。

挑戦の4番目「未来を支える人材の育成」でありますが、(仮称)子ども未来館の整備、そして、福山市立大学情報工学部の開設であります。また、日本や世界をリードする人材を育成する、福山から輩出する、福山出身の人材に光を当てるという顕彰制度を、これから関係者とも協議をしながら、創設していきたいと思っております。今回の補正に盛り込んだのは、今後4年間、基幹緊急避難場所に指定されております小中学校の体育館24校のうち8校に対して、空調設備整備を行うという経費を計上しています。それから、子ども未来館につきましては、昨日の特別委員会でもご報告いたしましたが、こうした動きを踏まえて、今後は旧福山市体育館跡地のエリア、五本松公園エリアのどの部分に子ども未来館を配置するのが効率的か、それに伴って、エリア全体の駐車場の整備の考え方や五本松公園の再整備の考え方を考える段階に移っていくための必要な経費を盛り込んでおります。また、市立大学の新学部設置についてでありますが、これは当初予算や6月補正でもそれぞれ必要な予算を計上しております。今回はそれらを受けまして、新学部の施設整備を行うための土地の取得、施設整備に係る設計に必要な予算を盛り込んでいきたいと思っています。

それから最後は挑戦5「歴史・文化、スポーツのまちづくり」でありますが、今回新たに盛り込みますのは、伏見櫓・筋鉄御門・吉備津神社の本殿、沼名前神社の能舞台を国宝化していこうという取組を立ち上げたいと思っています。年内11月頃を目途に期成同盟会を立ち上げます。そして、様々な取組を開始いたします。また、文化庁にもそうした期成同盟会の要望を提出するというところから、活動の第一歩を早速スタートさせたいと思います。

以上が、これまでの市民の声を受け、私が市民の皆さん方にこれまでお約束をしてきたことが、9月補正の中にどのように盛り込まれているのかという観点からご説明いたしました。

報告の2点目であります。おなじみのRoad to 2025でありますが、今回は10回目であります。

まずボランティアの登録状況であります。一般ボランティア募集100名の枠に対して123名。語学ボランティアが30名の枠のところ78名。そして救護担当でありますが、20名の枠のうち6名と、全体として募集人数を大きく上回るボランティアに登録いただきました。こうした幅広い方々、市外在住者からもボランティアとして参加をしたいという内容になっています。早速8月からボランティア研修をスタートさせています。語学でありますが、世界バラ会議の公用語の英語以外にも、中国語・スペイン語・ポルトガル語のボランティアの申し込みがすでにあります。

それから次は市民・企業提案型事業であります。すでに109件が採択をされておりますが、さらに参加をしたいという声を受けて追加募集をいたしております。それぞれ思いを込めた3つのジャンルからなる市民・企業提案型事業が届いておりまして、このうち33件を決定しております。それぞれの団体・事業者・個人は9月1日から早速、来年に向けた取組をスタートされたと伺っています。こういう状況を見ますと、徐々にそして確実に、みんなで創っていくという機運の広がりを感じております。

以上、私からの報告といたします。

 

記者

2問、質問させていただきます。1問目であります。一昨日、福山駅前の複合商業施設NEWCASPAが本格的にオープンいたしました。残念ながら、市長もご出席予定でありました記念セレモニーは、台風の影響が心配されたことから中止になりましたが、当日はお天気もよく、各テナントのオープン前には100人以上が並んでおりました。先頭の方は、神戸から前日夕方にいらっしゃったそうです。一義的には民間企業の事業ではありますけれども、市長は8年前の1期目のご就任のときから、福山駅前のにぎわい再生は1丁目1番地と訴えてこられたと思っています。今回、福山駅前整備が1つの区切りを迎えたと思います。改めてになりますが、駅前整備の意義や考え、そして以前の記者会見でもおっしゃっていたと思いますが、交通の結節点という位置付けが強いけれども、今後はもう少し憩いの場として考えたいという趣旨の発言があったかと思います。今後さらに福山駅前をどのようなまちにしていきたいかというお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

 

市長

駅周辺のにぎわい再生の意義、今後ということであります。

まずは、これまでもご説明してきましたが、福山駅周辺において認められていた課題です。郊外へにぎわい施設が拡散していったこと、そして一方で、駅前の大きな商業施設の撤退が続いたことから、空き店舗や空き地が増加をしていくという、魅力とにぎわい低下の悪循環がありました。これを何とかしないといけないということで、駅前再生を今の市政は1丁目1番地の課題として取り組んできたということであります。よく申し上げますのは、玄関口が錆びれば、人やモノやカネや情報をすべてが福山に来ない、外部からの目が福山に注がれないことが、都市の衰退をさらに加速させるという課題意識です。これをどう打開するかということでありますが、まずはビジョンを再生しようということであります。これは官民が同じ考え方・方向性を共有するためにどうしても必要なスタートとしての第一歩でありました。このために、本来は民間主導のまちづくりが一般的な姿なのかもわかりませんが、ここは今までのやり方を改めて、行政が主導して分かりやすく未来像を示し、そこに官民での共同作業が生まれていくというアプローチをとりました。「働く・住む・にぎわいが一体となった駅前」というコンセプトでした。そして、官民がこの考え方・方向性を共有したその後は、引き続き、官民が連携してハード・ソフトのプロジェクトを推進する駅前周辺のデザイン計画を策定いたしました。そして、実践に入っていったわけであります。ただ実践に入る前には、4つのエリアを設定しまして、エリアの特性をみんなで共有し、その特性に基づいて取組が必要なのかという、エリアごとのにぎわい再生の方向性も共有する、そういう周到な議論がさらに加わったわけであります。そして中央公園のパークPFIなど、様々なその特性に応じた事業が行われたわけであります。こういう中で、三之丸町地区においては、大規模な商業施設の旧キャスパの再生の機運が、民間の中から盛り上がってきたということであります。ただ、規模の大きな再開発になりますから、事業者の負担をできるだけ軽減をさせたいという思いがありました。さらに、この建物が駅前広場とその背後の三之丸町地区を遮断するような構造になっては、エリアマネジメントの推進の障害にもなりかねないということで、例えば、空地をしっかりつくる。駅前と背後の三之丸町地区が連続できるような構造になり、この建物の中にも公共的な要素を加味した建物構造が望ましい。つまり、まちづくりにこの開発が資するように支援をしたことが、いわゆる優良建築物等整備事業の創出だったわけであります。事業開始から5年間経過をして、一昨日、グランドオープンがなされました。先ほどお話があったように、上々の滑り出しをしていただけたのかなというようなに感じておりますが、これは新しいスタート地点に立ったということであります。ぜひ、この建物だけではなくて、周辺の建物と協力をしながら、先ほどから申し上げておりますが、エリアとしてのにぎわいに、どうように面的な広がりを見せていくのか、そうした状況を見守りながら、かつ行政としての必要な役割を果たしていきたいと思っています。

その上、今後でありますが、こうした4つのエリアと申しましたが、この駅北のお城を中心とするエリア、南の中央公園、東の伏見町エリア、西の三之丸町地区のそれぞれのエリアマネジメントが今後進んでいくわけであります。そういうエリアマネジメントの結節点にあたるのが駅前広場ということで、これまで取り組んできた駅周辺のにぎわい再生の成否を占うのが、この駅前の再整備ということであります。交通結節機能に偏重していたこれまでの駅前から、それにプラスをして広場の機能がしっかりと融合したバランスのとれた駅前広場をめざして、こうした工程表を頭に描きながら、今後とも取組を進めていきたいと思っています。エリアの価値を高めるためには、これからは人が集まる、憩う、そういう機能が不可欠だと思っています。そして、多くの人が集まる場所には、多くの情報が集まる。そして、交流の中で様々な取組が生まれてくる。いわば付加価値がそこから生じてくる。そんな駅前整備、まちづくりの核づくりをこれから進めていきたいと思っています。早速9月4日には福山駅前広場協議会があり、ここから再び取組がスタートしていくということであります。その後には実証実験も控えております。

 

記者

 将来の駅前のイメージ図を見ると、すてきな将来像が浮かんで、魅力的な駅前整備がされていくのかなというふうに期待しております。

続きまして、防災減災についてお伺いしたいと思います。8月8日に、南海トラフ地震の発生可能性が平時より相対的に高まったとして、気象庁が南海トラフ地震の臨時情報(巨大地震注意)を発表しました。呼びかけは終了されましたが、福山市では南海トラフ地震が起きた場合には、最大震度6強の揺れが予測され、津波は最大3.3メートルで、およそ4時間30分後に到達する予測です。津波に関しては比較的、もしかしたら余裕があるかもしれませんが、最大震度6強の揺れで建物の全半壊6万8,000棟、死傷者1万2,000人と予測されております。平時から防災対策を検討すべきだと思いますが、南海トラフ地震に対する福山市の特にソフト的な対策をお聞かせいただけますでしょうか。

市長

ご質問を受けまして、整理をしてみました。まず地震対策、そして、その後に押し寄せる可能性がある津波に対する日頃の備え、そして最後にはそれらを共通するような備えというふうに便宜整理をいたしました。

まず南海トラフ地震に対する日頃の備えについてでありますが、いつ突然襲ってくるかも分からない地震については、日頃から各家庭における備蓄が重要であるということを様々な広報媒体を通じてお願いしております。また、ローリングストックの推奨も行っております。また、発生したときの冷静な対応、適切な対応についても、こうした訓練の意義や緊急避難場所の確認をしていただくよう周知していっております。それから、地震に対する緊急避難場所の指定を市内全155カ所で行っておりますが、このうち24カ所は民間の協力をいただいて、民間所有のグラウンドや駐車場にも、広域避難場所を確保している取組を日頃からしております。

津波に対する対策は、これは地震から津波の到達までの4時間30分の間に、いかに効率的に、あらかじめ想定していた避難場所に避難をするかということだろうと思います。そういう観点から、まずはハザードマップを作成して、この津波の恐ろしさを周知するということをすでに始めており、また、地震と同様、緊急避難場所を市内全域175カ所で指定をしておりまして、同様に民間の協力もありながら、民間施設50カ所も含めております。また、動揺せず効果的に助け合って避難をしないといけないという意味からは、津波避難計画の策定を今、急いでいます。このための専門家による研修会、内閣府と連携しての津波訓練の実施も織り交ぜながら、津波避難が必要な42学区における津波避難計画の策定を現在進めておりまして、今年度末で全学区の計画づくりが完成する予定となっています。

その上で、さらに、共通の日頃からの備えとしては、全市一斉の総合防災訓練を実施するということ。それから、災害備蓄のための備蓄方針を策定し、必要な備蓄物資を必要な箇所に配備を済ませたこと。また、避難情報の伝達について多重化・多言語化に努めているということ。そして、受援体制の確立。これは国や都道府県から支援を受ける際に、そうした支援を効果的に生かすための受援計画の策定、そして見直し。それから、県内の市町や事業者との間で相互応援協定や災害時応援協定というのを結んでいます。そうした協定をいかに効果的に運用するのか。そうしたことを日頃の準備として、繰り返しながら、南海トラフ地震の発生に備えているということであります。これがご質問のソフト対策の概要であります。

 

記者

補正予算の説明にあったネウボラセンターについて伺いたいと思います。おそらく従来の子育て支援に加え、非常に幅広い事柄を取り扱うセンターになるのかなと推察しています。センターの創設にあたって、そういう機能を持たせるとなると、ネウボラ推進部のみに限らず、様々な部署が関連してくるのかなと思うのですが、そういった各部署の機能の集約について、どのようなイメージ・考えを持っておられるのかということをお伺いします。それと2点目として、屋内遊戯場の併設も掲げていらっしゃると思いますが、遊戯場のイメージといいますか、例えば小さな子どもが少し遊べるような場所なのか、センターが幅広い年代まで対応するっていうことを考えて、小学生も遊べるような割と大規模なものなのか、もしイメージを持っていらっしゃったら伺いたいと思います。

 

市長

まずどんな機能が集約されたセンターになるのかというご質問です。これまでも福山ネウボラは妊娠・出産・子育て、そして、子育てを終えたお母さんあるいはお父さんが再就職をすることを一貫して支援をしていくための相談や支援の機能を、集約した取組としてスタートし、今日まで来ておりますが、さらに、対応すべき役割が広がったということを受けて、保健福祉局内でネウボラセンターのもとに一本化されるべき組織や機能はどこなのかということを、まずは庁内で幅広く検討する。若者支援もこれからは対象になってきますので、場合によっては市民局の一部もそこに加わってくるということもあろうかと思っています。そういう意味で、これからはそうした議論を整理しつつ、できれば新年度は新たなセンターの設置に向けて、基本計画のようなものを策定するという段階に入っていければいいなというふうに思っています。

それから、屋内遊戯場のイメージ、対象年齢をどうするのかということでありますが、これはまだはっきりと概念整理をする段階には至っておりません。ただ、やはり福山ネウボラ、妊娠・子育て支援に取り組んできまして、その中で、暑いときも雨のときも、子育て世帯が室内で小さなお子さんに読み聞かせをしながら、あるいは危なくない遊具で安心して遊ばせてあげる。そういう子育ての負担軽減のための、あるいは親が悩みを共有できるため空間にしたいなというイメージを現時点では持っております。いろんな方の意見を聞きながら、整理していきたいと思っています。

 

記者

まずは先ほどの記者の質問に関連して、ネウボラセンターが機能移転ということがございましたが、職員の配置は、今、ネウボラ推進部が本庁舎7階に入ってらっしゃいますが、これを丸々移転させるという理解でいいのかどうか。それと屋内遊戯場に関連しましては、今は天満屋8階にえほんの国やキッズコムが入っていますけれども、それも統合するような形で移転になるのかどうか、お願いできますでしょうか。

 

市長

今の7階のネウボラ推進部の組織をどこかに移すのかどうか。場合によっては移すということもありえます。あるいは庁舎内でネウボラセンターを構えるという選択肢もあります。子育て世帯からすれば、駅周辺のどこかが望ましいという声もあるかもわかりません。そうした声を様々集約しつつ、どこにどういうセンター機能が置かれるのが効率的な子育て支援、あるいは若者支援、少子化対策ができるのかを考えていきたいと思っています。

また、今、天満屋にありますキッズコム、えほんの国を、どこかに移して何かと統合するというふうなことまでは今は考えていません。天満屋8階のような大きな機能・規模がなくても、もっとコンパクトに屋内の遊戯場というのをつくれないのかということも選択肢の1つに置きながら、いろいろ考えていきたいと思っています。

 

記者

今回の補正予算の中のエフピコRiMに関連してでございます。あり方検討事業ということで、予算がついていらっしゃいますけれども、今後、この事業の調査の手法でありますとか、スケジュール。先ほど市長が2階、3階のことをされましたが、この2階、3階にどういったものを整備されたいのかという方向性。おそらく、先ほどの市長の言い方ですと、オフィスのようなものを構えたいのかなという気がしますが、その辺のどういった方向性をお持ちなのか。またエフピコRiM自体の設備の老朽化ということで、以前閉店になりましたが、その設備面での懸案など、そういったものがあるのかどうか、お願いできますでしょうか。

 

市長

まず、今、活用が広がっているのは、備後の企業が異業種交流に期待して、企業のある部門がiti SETOUCHIに入居し、1つのビジネス拠点として、活用されている、あるいはビジネス拠点としての機能もiti SETOUCHIに加わるようになったという動きがあります。これまでのiti SETOUCHIの経営状況も一定程度安定をしてきて、さらに今後もiti SETOUCHIが存続をしながら活動していくというふうな環境も出てきているというふうにも見ています。もちろんエフピコRiMの期待される機能はいろいろあって、幅広く福山の未来を見通すというか、そういう交流の場が集まるわけですから、何もビジネス機能だけに限ったわけではないのですが、当面はそういう声を受けて、ビジネス拠点としてもう少し拡充できないのかという思いから、入居を希望されている企業へのサウンディング調査や、様々なデータ収集等を、まずは行ってみたいと思っています。

建物の躯体はまだまだ耐震がありますから、むしろ我々が注意深く見ていかないといけないのは、大家としての設備整備にどの程度のコストがかかっていくのか。過大な投資リスクを抱えてまで拡充をしようというふうには考えておりませんものですから、どの程度の投資を行って、入居希望者がどの程度集まって、どの程度の拡充であれば、施設運営がペイするのかという観点から、これから調査を始めていきたいというのが今回の補正であります。

当面は2階あるいは3階も含めて、こんなイメージを持っていますが、概ね1年ぐらい調査をいたしまして、来年の夏ごろまでには、一定の方向性を出していきたいというふうに思っています。

 

記者

補正予算の小中学校の体育館のエアコン整備について、お伺いさせていただきます。市長も市長選の公約の1つとして掲げられていて、このタイミングで整備が必要だというふうにご判断されている理由について、お伺いさせていただきたいです。学校現場や保護者の方からそういうご要望や声があったのかということも含めて、お伺いさせていただければと思います。

 

市長

市民の皆さん方からの声は、これまでも折に触れて伺っておりました。そういう中で今回、市政についての報告をする中で、やはり改めて声を聞いたということから、しかも私自身とても暑かったものですから、これまでと同様に避難場所で一夜を過ごしてくださいというわけにもいかないなという思いを改めて持ちました。そういう思いから、できるだけ早く、この基幹緊急避難場所に指定されている体育館については、整備をしたいというふうに、今回、考えたということであります。

 

記者

資料の方には、今後4年間で24校設置と書いてありますけど、着手する前の段階でお聞きするのは早いかもしれませんけど、この24校以外についてのお考えはどういうふうに思われているかお答えいただけますでしょうか。

 

市長

まずはエアコンの整備を進め、そして、その手法が効果的なのかということも検証しながら、その先については引き続き考えていきたいと思っています。それは快適な教育環境を整備するということでもあるわけですから、そこはしっかり念頭に置きながら、今後の整備効果を確認していきたいと思っています。

 

記者

数点お伺いします。まずネウボラに関して、現在は本庁舎を含めて市内13カ所に「あのね」がありますが、現在どのような課題があって、新しい対応が必要になったからセンターを検討しているのか。その辺の現状の課題を教えていただけますか。

 

市長

課題といいますか、今は子育てを巡る国の考え方が大きく変わってきているということであります。こども大綱ができ、そして様々な戦略が国で語られ、こども家庭庁もでき、これからは社会が子どもを育てるという状況に入っていくということであります。加えて、これまでは子育て支援という切り口で、この問題は整理されてきましたが、今後は、少子化対策、あるいは若者支援など新しい課題も包摂する取組に子ども政策は広がっています。そうした世の中の流れの変化を受けて、我々の福山ネウボラについても、いち早く拡充に向けての取組を開始したい。これがネウボラセンター構想のそもそもの根本にあった発想です。先ほどおっしゃった13カ所の福山ネウボラ「あのね」は、子育て家庭の身近な相談窓口として、市内各所にバランスよく設置している相談窓口です。これは、これまで大きな役割を果たしてきましたから、そのまま存続させます。場合によっては拡充をしていきたいとすら思っていますが、少なくとも、これらは存続するという考えであります。

 

記者

現在、グリーンな企業のプラットフォームが立ち上がっていますが、それに関して、どういったことをしていきたいと考えておりますでしょうか。

 

市長

今、プラットフォームに100以上の企業が、すでに参加をしていただいていますが、実は潜在的なグリーンな企業が少なくないと思っています。どういう意味かというと、自分たちはこのプラットフォームが抱える取組と同様の取組をすでにしているけれども、その意義や価値に気づいていない。とても残念な、もったいない企業がたくさんあります。そういう企業をもっと経営者に気づいていただいて、こういうプラットフォームに参加をしていただいて、さらに企業の魅力を発信していただいて、それによって、若い人たちがその企業に目を向ける就職をするという流れを強めていきたいと思っています。したがって、まずはプラットフォームに参加する企業をもっともっと増やすというのが1つ。それから、先行的に魅力的な取組を行う企業が数十社あります。そういう企業と一緒に実践をしてみたいという企業さんもいます。そういう人たちをグループ化して、同じ方向を共有する企業を共有して、一緒になって実践につなげていこうというための支援。つまり、専門家を派遣したり、あるいはアクションプランが必要であれば、アクションプランづくりを支援してあげたり。そういう取組を、これから強めていきたいというのが補正予算の内容です。

 

記者

松永駅と神辺駅のシンポジウムについて、これ大体いつぐらいかという目途が立っていますか。

 

松永支所長

今、協議会を立ち上げて、今後、未来会議の設立を行ってまいります。その中で、どういったシンポジウムを開催していくかというのは、これから検討していきたいと考えております。

 

神辺支所長

同じく協議会とワークショップの開催ということで準備を進めておりまして、シンポジウムにつきましては、具体的にはこれから時期についても検討してまいりたいと考えております。

 

記者

世界バラ会議のボランティア募集についてです。4月19日に始まったと思うのですが、募集人員207人の応募があったという資料が出ています。市長の受け止めと、この4カ月半あまりで募集人員を超える応募があった要因分析の2点をお聞かせください。

 

市長

まず登録状況はとても心強く思っています。公用語が英語とはいえ、実際デイツアーをして、市内や市外の各地を回ることによって思いを共有するような会議にしていくためには、もちろん語学だけではありませんが、ボランティアスタッフというのはとっても大きな役割を果たしてくれると思っています。また、こうした市外からも25名が登録いただいているということは、この大会が一地方都市だけで終わるものではないということの1つの印にもなっており、ありがたいことでもあります。私としてはもっとボランティアの登録は継続をしたいと思っています。

 

世界バラ会議推進担当部長

募集期間は4月19日から12月27日というふうになっておりますので、年内いっぱい募集を続けたいというふうに考えております。このようにたくさんの応募があった要因でございますけれども、単にこういうのがありますよということで、お知らせをするということではなく、説明会を毎月数回開いております。今、1,000人を超える応援宣言をいただいておりますので、そうした宣言者の方にもボランティアのことなど様々にお伝えしておりまして、関心のある方に来ていただいて、丁寧にご説明をするというところの中で、種別によったボランティアが集まっているものと考えております。

 

記者

国宝化に向けた取組に関連して伺いたいと思います。他の事例などを見ていると、例えば、新しい歴史的な発見であるとか、ストーリー性であるとか、そういった事象がきっかけになって国宝化が実現されたケースが多いかなと感じています。現状で、これらの伏見櫓などの文化財は、現状認識として、どのようなところに壁があるか、また、それをどう乗り越えていこうと考えているのか、その辺の考えを教えてください。

 

市長

おっしゃる通りだと思います。資料にも書いておりますけれども、4つ挙げた国宝化の候補施設について、まず基本的にどうしても重要なのは年代特定です。伏見櫓につきましては、安土桃山時代のものということですが、もう少し詳しい年代特定というものが必要です。そういう調査をしないといけません。それから沼名前神社の能舞台でありますけども、これについても基本はもう少し年代調査をしたいという思いを持っています。もちろん移動式の能舞台は全国唯一ですから、そういう意味での価値は十分あるのですけども、引き続き調査をする施設はあると考えています。一方で筋鉄御門、吉備津神社本殿は、特に本殿はこの前の大規模改修のときに様々な資料が出てきておりますので、そういう意味では一定程度の蓄積があると聞いています。

 

記者

サイクリングロードについて、このような指定をめざすことで、どのような地域にしていきたいか、どういう波及効果を期待したいかという意気込みをお聞かせいただけますでしょうか。

 

市長

ナショナルサイクルルートの指定によりまして、あるいは指定のためにも、必要なことは、さらにこの先、尾道寄りの部分を整備する必要があります。そうすることによってしまなみ海道と接続をされます。そうして位置付けが格段に上がっていくということ。それから国がナショナルサイクルルートに指定することによって、国内にとどまらず、世界に向けての発信の中の1つに加えてもらえるという効果があります。さらに、そういう効果のもとで多くのサイクリストたちがこの南部エリアを訪れることになりますと、南部の周遊のルートが太くなります。すでに我々は唯一の道の駅のアリスト沼隈の再整備に取り組もうとしておりますので、そういう拠点とも相まって、南部振興に大きな意味も持つというふうに考えています。

 

以上。

 

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