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2025年6月定例市議会市長記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年6月16日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ、掲載しています。

 会見日:2025年(令和7年)6月2日(月曜日)

6月定例市議会市長記者会見

 ・6月議会・補正予算について

 ・世界バラ会議福山大会、Rose Expo FUKUYAMA 2025、ばら祭、ばらのまち福山国際音楽祭の報告について

 ・蔵王雨水幹線の暫定貯留開始について

 ・(仮称)子ども未来館の整備について

 ・クラウドファンディング型ふるさと納税について

  6月定例市議会市長記者会見 [PDFファイル/7.41MB]

会議録​​

市長

おはようございます。それでは私から5点ご報告させていただきます。

まず、6月定例市議会の案件についてであります。

5月30日に招集告示を行いまして、6月6日から開会をいたします。第1次分として提出いたします内容についてご説明いたします。

報告案件でありますが、「損害賠償の額を定めること及び和解の専決処分の報告について」を始め、24件であります。

次に、予算案件でありますが、「令和7年度福山市一般会計補正予算(第1号)」の1件であります。

条例案件でありますが、「福山市職員の勤務時間、休暇等に関する条例及び福山市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について」を始め、4件となっています。

次に、単行議決案件としましては、「鞆地区東西交通・交流拠点施設整備事業委託契約締結について」を始め、7件であります。

以上、6月議会へは1次分として26件を提出いたしております。

それでは補正予算の内容について説明をいたします。

今回は一般会計で2億6,500万円を追加するものであります。

内訳でありますが、地域経済循環事業費補助は、国の交付金を活用し、民間事業者が地域資源を活かした新たなビジネスを立ち上げる際の費用を補助するものであります。対象事業は、鞆町の古民家を改修し、デニム製品等の販売や多世代が交流できる場の設置などを行う取組であります。

次は、損害賠償請求事件の和解に係る損害賠償金であります。2018年(平成30年)10月に福山市立保育所で発生した保育中の事故に係る損害賠償請求事件について、和解による損害賠償金を措置するものであります。

この際、一言、私から申し添えたいと思います。今回の公立保育所で起きた重大な誤嚥事故により、今もなお意識が戻らないお子様とご家族が歩んでこられた日々を思い、市を預かる者として、深くお詫びを申し上げます。現在、和解に向けて調整が進んでおり、議会でご承認をいただければ、来月にも和解が実現する見通しであります。これまでのご労苦と今後の生活に対するご家族の負担を軽減するため、和解成立まで誠意をもって対応してまいります。また、このような事故を二度と繰り返さぬよう、全職員とともに、再発防止と安全な保育の遂行に全力で取り組んでまいります。

以上が6月定例市議会の案件であります。

 

次の報告でありますが、5月の諸行事についてご報告いたします。

5月17日のRose Expo FUKUYAMAと福山ばら祭に始まり、世界バラ会議福山大会、そして、ばらのまち福山国際音楽祭でフィナーレを迎えました。さらに言いますと、5月31日には鞆の浦弁天島花火大会が、大勢の観覧者を集めて実施をすることができました。いずれも瀬戸内に警報級の大雨予想が出ておりましたが、奇跡的にこの世界バラ会議の開会式までの期間と鞆の浦弁天島花火大会は天候に恵まれて実施しております。

それぞれの実施結果について、概略を報告いたします。

まず、Rose Expo FUKUYAMA 2025であります。3日間開催しまして、総来場者数が2万1,000人を超えました。大盛況のうちに幕を閉じることができました。「ローズガーデン」「ばらの展示」「ローズマルシェ」「イベント」の4つのカテゴリで、様々な工夫が凝らされ、来場者にお楽しみいただくことができました。特に、大使・大使夫人のローズガーデンとして、6カ国の大使が参加をしていただきましたことは、大きな成果だと思っています。

これは2027年の横浜の国際園芸博覧会でも、こうした取組が企画されておりまして、それの先駆けをなす企画であったと考えています。

それからばらの展示、ローズマルシェです。これまで福山市民が見たことがないばらの品種が揃いまして、福山だけではなく、名古屋やその先からもこのローズマルシェをめざして、ばらの愛好家が来られていました。そして、様々なイベントも行われました。

それから福山ばら祭であります。2日間の来場者が50万人を超えました。今の集計方法では、最も多い来場者になりました。ばらのステージも復活しました。そして、夜間のイベントも加わりました。

そして、この福山ばら祭の当日に、沖縄県の伊平屋村と今後の友好を確認する覚書締結を取り結びましたが、伊平屋村から早速、エイサーの舞踏団が40名参加をしていただくといううれしいニュースもありました。

そして、いよいよ世界バラ会議であります。すでに何度かご報告しておりますが、28カ国から723人の参加を得ることができました。19年前の日本で最初の世界バラ会議大阪大会の25カ国707人をいずれも上回りました。この大阪大会は、花博と同時開催でありましたから、より集客環境のよい中で行われた大阪大会を上回ることができました。

18日夕方の歓迎レセプションでは、ふくやま美術館2階のお茶室で、お茶の体験もしていただきました。19日午前中には、※仁親王妃信子殿下のお言葉を賜ることもできました。とてもばらに対する深い愛情を感じるスピーチをいただきました。そして、こどもたちが、それぞれの参加国の国旗を用意してくれまして、とても開会式が和やかのうちに終わることができました。
(※は、「寛」の右下に点がある字体)

参加者の皆さん方からは、本市が大会招致を決定して以来7年をかけて準備をしてきた大会プログラムや、市民をあげてのおもてなし、ボランティアによる運営サポート、こども達の取組などに高い評価をいただきました。その結果、世界バラ会連合から本市に対して功労者表彰をいただきました。あわせて日本ばら会にも、同様の表彰が行われました。市民の皆様方に対する贈り物として、市役所のホールに展示して、多くの市民の皆様方にご覧いただきたいと思っています。

そして、何といっても今回、参加者から高い評価を受けたのがボランティアの皆さん方の心のこもったおもてなしでありました。こういう皆さん方との小さな交流の数々が参加者の心を打ったと聞いております。このボランティア表彰の場面では、スタンディングオベーションが起きたことで、改めてボランティアの皆さん方と参加者の皆さん方の心が1つになる記憶に残る場面でありました。

それから、20回目となる世界大会でも初めての取組として福山大会が開催した新品種国際コンテストでありますが、ここでは、農林水産大臣、経済産業大臣、国土交通大臣から、それぞれ大臣賞をご提供いただき、とても格式の高いコンテストになりました。そして、最高賞が大会記念ばらとして選ばれました。メイアン・インターナショナル社が出品をしたばらです。これから名前がつけられるということになっていますが、ぜひ福山大会にちなんだ名前になるようにお願いをしていきたいと思っています。このばらは耐病性に優れ、丈夫で農薬散布を前提としない、育てやすいばらということであります。また、まちを彩り豊かな景観を創造できる、そういうばらとして高く評価をされました。今後は、市が主体となった「ばらのまちづくり」をさらに発展させていくため、この大会記念ばらの普及に努めていきたいと思っています。

情報発信でありますが、これまでのところ、376万人以上に情報が拡散をされて、Rose Expo FUKUYAMA 2025のランウェイに出場していただきました柏木さんです。あとは、リトアニア大使です。そして、参加者はYouTubeに載せておられます。その他に手嶌葵さん、ニコライ・バーグマンさん、ももクロファンクラブ公式アカウントにも載っているということであります。本市の知名度やばらのまちとしてのすばらしさが発信され、今後もこうした発信が大勢の皆様の手によって続いていき、都市ブランドの向上につながっていくものと期待をしています。

それから最後に、これは資料はありませんが、これまで世界バラ会議推進プロジェクトマネージャーとして、この世界バラ会議福山大会をリード、ご指導いただきました上田善弘博士については、6月末で本市の職員としての任期を終えますが、離任後も引き続き、本市に対するご指導をお願いすることになっております。

このように、今回の世界バラ会議福山大会はシビックプライドの醸成に確かな貢献がなされたと思います。なるべく早い時期に関わっていただきましたすべての方に感謝の気持ちを伝えるような機会を準備しています。また、経済効果など詳しい総括については、結果が出次第、市民の皆様方にお知らせをしたいと思います。

では最後に、ばらのまち福山国際音楽祭2025であります。全26公演で来場者は1万人を超えました。ばらのまち福山国際音楽祭に対する評価が一定程度定着をしてきているものと考えています。会場の装飾が、ご来場された方はわかったと思いますが、とても今回は美しかったです。ボランティアの皆さん方や、文化連盟の会員の皆様方にご協力いただきました。市民ボランティアも過去最多の118人が、ご協力いただきました。こうしたボランティアがイベントを支える文化が少しずつ広がってきているなという思いを持っています。

そして様々な内容があり、とても楽しむことができたのではないかと思います。若手ソリストたちが10人以上集まって、当日このために各地から集まってアンサンブルを構成してくれました。このとき限りのアンサンブルですが、大変息があった演奏を、聞かせていただき、すばらしかったと思います。また、最終日のフィナーレコンサートのアンコールには、このメインオーケストラになったヨハン・シュトラウス・ヴィルトゥオーゾと地元のバレエ団が協演してくれました。微笑ましい光景だったと思います。

以上、4つのイベントの報告を終えたいと思います。

 

続いて、出水期が今年も近づいてまいりましたが、蔵王の雨水幹線が暫定供用いたします。雨水貯留施設としての機能をいよいよ発揮できることになりました。全長3.2キロにわたって、雨水幹線を整備してきました。このポンプ場が完成されたあとは、ここから手城川に強制排水をするという全体構想のうちの雨水幹線部分が暫定供用するものであります。

貯留量は1万5,000㎥であります。25mプールに換算すると、50杯分に相当するそうです。これまでは、雨量の多いときには道路の冠水を防ぐために流し込む貯留槽を、地場産センターの横につくっておりましたが、そこが8,000㎥でありますから、これが加わりますと一気に3倍の能力が得られるということであります。引き続き、安全安心のまちづくりに努めていきたいと思っております。

そして、この供用開始に先立つ6月6日に、地元の方々、そして報道関係者の皆さん方、市議会議員も参加していただきまして、見学会を開催したいと思います。この場所は、このポンプ場ができるエリアで、今、地下を掘り進んでおりますが、地上から16mまで潜っていただきまして、水槽の設置工事が行われているところに降りていただいて、工事の状況をご覧いただくということであります。水槽部と直径が3000ミリの一番大きな雨水管の接続部分も見ていただけるということであります。ぜひご参加をいただきたいと思っています。

 

次に、(仮称)子ども未来館の配置を決定いたしました。配置のイメージ図でありますが、旧福山市体育館跡地と五本松公園内の南西の角あたりにつくります。そして、エフピコアリーナとブリッジで結びます。さらには、(仮称)まちづくり支援拠点施設とも空中回廊でつながって、一体的な利用を可能にしたいと思っています。あわせて、こうした施設ができることから、五本松公園の再整備も今後検討していくことになります。

これは、現時点でのイメージ図ということでお考えいただきたいと思いますが、主なアプローチは、南東の角から入っていくということであります。そして、同時にこのブリッジも利用していただいて、利便性を高めていきたいと思っています。

この(仮称)まちづくり支援拠点施設の供用開始が2026年度であります。(仮称)子ども未来館は少し遅れますが、2029年度の供用開始となります。周辺にはさらにかわまち広場もあります。そうしたところと一体的な活用をイメージしながら、この旧体育館のエリアを整備していきたいと思っています。

 

最後の報告事項は、クラウドファンディング型ふるさと納税を募集いたします。

まず第1弾として、戦後80年が経過し、福山空襲の悲惨な体験を若い人たちに語り継いでいく必要性が高まってきています。このため、3名の戦争を体験した方や福山空襲を体験した方にインタビューをして、そして、そのインタビューを中心とした映像作成をするというものであります。この事業に共感をいただける方は、6月16日からふるさと納税を募集したいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思っています。目標金額は200万円であります。完成は、今年末であります。

このCF型ふるさと納税にご協力いただいた方については、完成記念の講演会にご招待し、1万円以上ご寄附いただいた方については、この映像のエンドクレジットにお名前を掲載するなどのお礼を考えていきたいと思っています。

それに加えて、今後は第2弾、第3弾、そして第4弾のCF型ふるさと納税を予定しています。

今、鞆の浦しおまち海道については、しまなみ海道と一体としてナショナルサイクルルートへの位置付けをめざして活動しておりますが、そうした機運を醸成するための取組を、ご支援いただきたいというものであります。サイクリストの皆さん方のご支援を期待したいと思います。

国宝化に向けた取組について、今年は京都伏見城の遺構調査を実施するものであります。

それに向けて、ご協力をいただきたいというのが第3弾であります。

廉塾の整備については、これまで2023年と2024年に保存整備事業を進めてきておりまして、この2025年度が一区切りということになります。その最終年に当たり、ご理解とご支援を賜って立派な整備を終えたいと考えております。

詳細についてはそれぞれの取組が近づいてきましたら、発表をしたいと思っております。

以上、私からの報告を終わりたいと思います。

 

記者

先ほどもご説明にありましたが、世界バラ会議福山大会が5月24日に閉幕しまして、2022年の福山城築城400と合わせて、注目度の高い催しが続いたと思います。いずれも福山の魅力を国内外に発信する取組だったと思いますが、成果や手ごたえをつかんだと感じます。これらの経験を生かした今後のMICE誘致に向けたお考えをお聞かせください。

もう1つは、世界バラ会議の大会プログラムの中で、鞆の浦へのデイツアーを開催されていたと思います。3月に鞆未来トンネルの開通があり、数年後には星野リゾートの進出や道の駅アリストぬまくまの再整備という事業も控えていると思います。枝広市長は今年度予算でも、地域拠点の形成で南部地域の振興にかなり力を入れていらっしゃるのかなと感じますが、観光振興や地域拠点形成に絡めて、世界バラ会議の経験をどう生かしていくのかということをお伺いいたします。

 

市長

まず、福山城築城400年事業と世界バラ会議の開催の経験を生かした今後のMICE誘致に向けての考えについてです。

福山城築城400年事業では延べ75万人を超える方々にご参加ご来場いただきました。そして、経済効果は約98億円と積算されました。そして今回、本市初の本格的な国際会議となった世界バラ会議には、28カ国から723人の方が参加するなど、成功のうちに幕を閉じました。このことは、「城のまち」「ばらのまち」としての都市の魅力、ブランド力が高まっていることを示すもの、あるいは一定程度そうした都市の魅力が備わっているまちだと、ブランド力に長じた都市だということを示すことができたと思っています。特に、世界バラ会議では、福山がこれまで掲げてきたエリアMICEの取組についての評価もいただいております。

また、福山市民のホスピタリティが高く評価されました。今回の経験と運営のノウハウを関係事業者や改めて市民や団体と共有することで、MICEの受け入れ環境をもっと高めていくことができると確信いたしました。

先ほど申し上げましたが、福山のMICE環境の強みは、エリアMICEという特徴ある取組と市民ボランティアのもてなし力の2つにあると思っています。この福山城やローズヒルなどのユニークベニューの存在を強くアピールするとともに、その活用を前面に出すことで、MICE誘致に努めていきたいと考えています。

大きな2つ目の質問、世界バラ会議の経験を生かした南部の観光振興と地域の拠点づくりについてであります。

今回、世界バラ会議のデイツアーでは、鞆の浦や神勝寺などの南部の魅力を感じていただくことができました。歴史ある鞆の町並みが素晴らしかったという声をいただきました。南部地域にはこの他にも阿伏兎観音や平家谷、内海大橋など、多様な観光資源が集積しています。改めて南部の資源はどこにあるのかということを考えますと、まずは鞆未来トンネルによって周遊性ができたということ、外国人にも魅力に映る歴史や町並みがあるということ、ボランティアのもてなし力があるということ、海の幸や山の幸、海や山の体験も可能だということです。

こうした資源を活用しながら、のぞみが福山駅に止まる抜群のアクセス性、あるいは最近はクルーズ船も鞆に来航する機会が増えてきていますが、そうした誘致も積極化させていくということが重要なことだと思います。何よりも重要なことは、ラストワンマイルの利便性が確保できるかどうかだと思います。福山駅までは来たものの、そこから先の資源に来訪者をつなげる、そうしたラストワンマイルの取組をこれから強化していかないといけないと思っています。こうしたことができれば、この南部の振興についての大きな追い風になると思っています。

次に、地域の拠点形成にどうつなげていくかということだと思います。今回の世界バラ会議では、市民を中心として多様な主体が連携協力をして、大会を成功させたという特徴がありました。それから、何と言っても評価の対象には、地域住民が協力をしてお世話をしている地域ばら花壇がたくさん所在しているということです。そうしたばら花壇がばらのまちづくりを形成しているということも評価されました。

ここから、我々は何を地域の拠点づくりのヒントにすればいいかということでありますが、まずは、地域の拠点づくりにあたっては、その地域の人々が主導して取り組むという意識が重要だなとヒントを受けました。また、多様な主体が協力し、連携をしていくというまちづくりの重要性も重要なヒントだと思います。こうした2つを念頭に、地域の拠点づくりの取組を進める、そういう戦略を策定していくこうした1年にしていきたいと思っています。

 

記者

福山空襲語り部アーカイブ事業のクラウドファンディングですが、この事業の意義、そして、これを市民の皆さんの協力のもとに実現していくということの意義を改めて市長からお答えいただけますでしょうか。

 

市長

戦後80年を迎え戦争を経験した世代が少なくなってき、記憶が薄れていく時代に差しかかっています。記憶を風化させることがあってはいけないという思いで、今回のアーカイブ事業を立ち上げました。幸いにして、ピース・ラボやピース・ナビなど平和を願う若い人たちの取組が福山にはあります。そういうところに、こうしたアーカイブ事業の映像が活用されながら、平和を願う気持ちを多くの市民が持つという取組にしていきたいと思っています。

やはり、この平和の取組を一部の人たちだけの取組に終わらしてはいけないという思いで、できるだけ大勢の方々に知っていただくためには、映像で記憶をとどめ、そして、大勢の方に見ていただくことが重要と考えて、この事業を企画しております。

 

記者

蔵王雨水幹線のことで教えてください。当初は2023年度末だった利用開始予定が1年遅れになっていまして、蔵王ポンプ場自体も2年遅れとなっております。

市長が先ほどおっしゃっていたように、これから出水期が近づいてくる中で、この遅れている現状をどのようにお受け止めかということと、蔵王ポンプ場の工事の進捗状況も改めて教えていただけますでしょうか。

 

市長

地盤の状況を事前の調査ではしっかりと把握できなかったということが、事業に時間がかかっている1つの要因であります。それから、ここは線路をくぐりますので、そういうエリアについては特に注意を持った事業が必要だということでもあります。

ただ、こうした遅れが生じておりますが、雨水幹線を暫定貯留施設として活用するということについて、しっかりと工期をイメージしながら進めてきて、今回の出水期に間に合えたということは、1つの安心材料になっています。

それから一番大きな遅れの原因は、地下に大きな岩盤層が出現したということでもありました。それはかなり工事にとっての支障になったと考えております。

 

上下水道局施設部長

ポンプ場の進捗につきましては、令和9年度末の完成に向けて、現在工程通り順調に進んでいるような状況でございます。

 

記者

世界バラ会議に関してお伺いいたします。先ほど、今後のMICE誘致に向けて、エリアMICEと市民ボランティアのおもてなし力というのが今後の力になるというお話がありましたが、今回の大会開催を通じて、逆に課題になったとお感じになったところがありましたら、お伺いできますでしょうか。

 

市長

我々にとって今回初めての取組で、それ以前に世界バラ会連合の役員の皆さん方が来ていただいて、一定程度の評価をいただいていたのですが、どこまで準備をしていけば、安心して本番に入れるのかということが分からないまま本番に入りました。

しかし、それぞれの場面で、関係者の皆さん方がいろいろと工夫をしてくれて、気持ちよく参加者の皆さん方をおもてなしできたということで、実はまだあまり課題を担当部局から聞く余裕がありませんでしたが、今後しっかりといろいろな方々の意見を聞きながら、今後のMICE誘致に、課題をしっかりと踏まえながら、それをまた整理できたら市民の皆さん方にもお伝えする機会もあるかもしれませんが、しっかり整理をして今後に生かしていきたいと思っています。

 

記者

先ほどの市長の冒頭説明のところで、世界バラ会議に関して、なるべく早い時期にすべての人に感謝の気持ちを伝えるような機会の準備を進めているというお話があったと思いますが、これはどういう機会とイメージすればいいのか、もう少し具体的に教えていただければと思います。

 

市長

私とすれば、関わっていただいたすべての方に感謝をお伝えしたい、感謝状をお送りしたいという思いを持っています。タイミングについては、6月議会終了後できるだけ早いタイミングで、そうした機会が準備できればいいなと思っています。

 

記者

子ども未来館のことについて伺います。関西万博のパビリオンを誘致するという話があったかと思いますが、万博が実際に始まった状況で、交渉等があればその現状と、その誘致に関する市長のお考えをお聞かせいただければと思います。

 

市長

このクラゲ館の誘致については、昨年9月に万博協会に対して、リユース検討申出書と言いますが、そのものを受け継いで持ってきたいという申出書をすでに出しています。そういう意味では、現時点でクラゲ館誘致についての考え方は変わっておりません。これは子ども未来館の検討委員会の有識者からも、この子ども未来館と命の遊び場クラゲ館とは親和性が高いという意味で、できれば誘致をした方がいいのではないかという声もいただいております。そういう意味では、検討を続けております。ただ、万博側の意向がまだはっきりと示されていないので、現時点で我々としては、何かをしようということがないということだと思います。

 

記者

先ほどの子ども未来館の関係で重複するかもしれませんが、利便性安全性の向上でブリッジを整備するというお話もありましたが、周辺には体育館や芦田川に広場やスケートパークなど、親子が集まって使うような状況にすでにあるかと思います。子ども未来館ができれば、さらにその親子が集うようなエリアになるのかなという思いもありますが、市長として、このエリアの価値をどういうふうに評価するか、高めていくかという思いをお聞かせください。

 

市長

すでにありますエフピコアリーナふくやまのエリアには、スポーツや健康などの機能が集積をしています。前の公園は防災公園として位置付けられていますので、防災という機能もあります。そして、まちづくり支援拠点施設は交流です。その2階にあります老人大学は教育や福祉でもあります。そして、子ども未来館にまた教育という機能が出てきます。

そうしたいくつかの機能が集積したエリアとして、今後このエリアの将来を考えていきたいと思っています。そういう意味で、子ども未来館については、中身の企画がまだ最終的には決まっておりませんので、先ほど申し上げました諸機能も念頭に置きながら、どういう展示や体験機能がふさわしいのかということを、もう一度専門者から聞きながら、内容を固めていきたいと思っています。

エフピコアリーナふくやまとかわまち広場が土手を経由して、ブリッジにつながっています。また、そこから子ども未来館のエリアにブリッジでつながるという意味では、ブリッジによってつながったエリアということを、私とすれば意識したエリアができればいいなと思っています。そういう意味では、このブリッジのかけ方やデザインなど建築部門については、しっかりとしたデザインをしていただければいいなと期待しています。

 

記者

ばらのまち福山国際音楽祭についてお伺いさせていただこうと思います。

ガラコンサートを取材させていただきましたが、来場客の方が多くお見えになったかなというふうな感想です。一方で、その後の土曜日、日曜日のリーデンローズ以外のホール演奏の来場者数はどうだったのか、今回は1万413人という数字をお示しくださいましたが、その他のホールの来場者数について、その受け止めを合わせてお伺いさせていただきたいというのがまず1つです。

それと、2018年から始まったこの音楽祭ですが、枝広市長の任期中に10年目を迎えるようになります。例えば10年目をフィナーレとするのか、今後の方向性についてお聞かせいただければと思います。

 

市長

今回、神辺文化会館で24日の土曜日に2つの公演を行いました。1つ目の絵本の物語とクラシック音楽を融合させた企画については、来場者は600人でした。そして、ピアニストの山本さんのリサイタルには121人です。

また沼隈サンパルでは、同じ24日に1つ公演を行っています。神辺と同じオズの魔法使いという絵本の物語とクラシック音楽を融合したものであります。来場者は400人でした。

そして、西部市民センターでは日曜日に、今まではオズの魔法使いでしたが、今度はブレーメンの音楽隊をイメージした音楽の来場者は213人でありました。

それから、ふくやま美術館でバイオリンのリサイタルをいたしました。来場者は120人でした。

そして、最後に新市交流館での同じ演奏者によるバイオリンリサイタルは、110人の来場者でありました。

大勢の方がご来場いただいたと言っていいと思います。こうした音楽祭の企画の広がりを今後も考えていきたいと思っています。なかなかリーデンローズまで出てくるということも大変でしょうから、各地でのホールコンサートも重要なコンサートとして位置付けていきたいと思っています。

それから、今回8年目を終えて、10年目の節目を意識するのかどうかというご質問です。

今回、世界バラ会議に向けて、統一的な企画で3年間、音楽祭を運営してきました。2023年度は「自然」、2024年度は「歴史」、そして、今回の音楽祭のテーマは「ばら」でありました。そういう意味では、この世界バラ会議を終えて、その段階で1つの区切りがついたと言えないこともないです。むしろ、10年目、15年目ということもそうですが、まずは今回、3年の大きな企画を終えて、次からどうしていくかということを実行委員会、あるいは総合プロデューサーには、しっかりと意識をしながら考えていってほしいと思っています。

 

記者

世界バラ会議関係に戻って申し訳ありません。市民の方やボランティアの方をたたえられた記念品などのホール展示を考えられていると言われていますが、どんなものを、いつごろからお考えでしょうか。

 

市長

資料にあります銀メダルをいただきました。それから、賞状をいただいています。そして、日本ばら会からはメダルをいただいております。そうしたものが中心となります。それ以外には、さらにもう展示をしておりますが、この世界バラ会議に向けたばらのまちづくりを、国土交通大臣から緑の都市賞として、表彰を受けてもいます。そうした、これまでいただいた世界バラ会議関連の表彰されたものについても併せて、展示してみたいなと思っています。

それから、大会記念ばらも花そのものを展示するわけにいきませんが、こういうものが福山に新しく加わるという意味でもご披露したいと思っています。

 

以上。

 

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