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2016年(平成28年)10月市長定例記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年6月6日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ、掲載しています。

 会見日:2016年(平成28年)10月19日(水曜日)

報告事項 

 ・芦田川の転落防止対策について

 ・福山駅前の再生に関する組織整備について

 ・(仮称)市長と語る座談会について

 ・ものづくり福の耳プロジェクトについて

 ・親善友好都市ハワイ州マウイ群への訪問について

 ・プロ野球セントラルリーグクライマックスシリーズのパブリックビューイングについて

会見録

報告事項

市長

 皆さま,おはようございます。9月5日の就任からあっという間の一月半が経ちました。この間,私なりにこれまで訴えてきたことの実現にむけて,取り組んでまいりました。

 私がこの間に意識をしたことは,スピード感,それから連携,そして発信力,この3つの言葉を常に心掛けて参りました。そして,これらを通じて,市民に身近な市政を実現したいと,このような思いで取り組んでまいりました。それでは,大きくは4点,そしてその他の項目も含めて5点,私の方から報告をさせていただきます。

 まず,1点目でありますが,芦田川の転落防止対策についてであります。先月の11日に水呑町の芦田川河川敷で発生しました転落死亡事故から約一月が経過をいたしました。

 事故発生直後から,早速,福山市から国土交通省福山河川国道事務所に事故の防止対策について,協議を申し入れました。そして,国土交通省の福山河川国道事務所のほか,福山市管轄の各警察署と,転落防止対策について,協議を進めて参りました。本日も,この会見の直前に,その関係者による会合が行われまして,転落防止のために今後の機会を捉えて,注意喚起を先ずはしていくと,このような結論になりまして,まず,当面の対応としては,今月の21日ですが,水吞大橋下流両岸の市が管理をする芦田川緑地4箇所の駐車場内に注意喚起の看板を設置することといたしました。

 また,23日の日曜日ですが,「環境にやさしい都市づくり」全市一斉清掃,こういう行事が予定されていますが,これに向けて,注意喚起のチラシを事前の案内の際に配るとともに,当日も会場で配布をするというふうにしたいと思っております。今後も,いろんな機会を捉えまして,関係団体と共に連携をいたしまして,市民活動の安全に対する注意喚起を行っていきたいと思っています。

 2点目でありますが,福山駅前の再生に関する組織整備について申しあげます。
私は,新たな市政運営の柱として位置付けました5つの挑戦の第一の柱として,「中心市街地の活性化と都市の魅力向上」を掲げました。

 この中でも,JRの福山駅前に賑わいと活力を再生することは,最優先に取り組むべき課題と考えています。
このため,明日10月20日付けで建設局都市部に課に相当する,「福山駅前再生推進室」を設置することとし,本日,室長を始め該当する職員の人事異動に伴う内示を行ったところであります。

 中心市街地の活性化につきましては,市街地再開発事業などハード面は都市部が,商業振興などのソフト面は経済部が所管をしておりますが,この「福山駅前再生推進室」は,これらの事業を集約し,伏見町地区及び旧キャスパを主とする三之丸町地区を軸とした福山駅前に係る施策の総合的な企画立案及びその推進を行うこととしています。

 また,企画政策部長及び経済部長を始め,担当課長,次長がそれぞれ都市部参与,福山駅前再生推進室主幹・調整員を兼ねるなど,組織横断的に推進する体制を整備したところであります。これからの少子高齢社会の地方都市のモデルとなるような,駅前の魅力づくりや,にぎわいの再生に向けて,エリアの特性に応じた都市機能のあり方,まちづくり手法の検討,地元地権者の合意形成など,行政が先頭に立って,スピード感を持って取り組んでいきたいと考えています。

 3点目でありますが,まだ色々な呼び方が今後出てくるかもわかりませんが,取り敢えずの呼び方としまして,市長と語る座談会というものを開始したいと思っています。いわゆる,車座で市民の皆さんと,ざっくばらんにお話をする会と,こういうものであります。

 先日の9月議会でも申しあげましたが,これからの市政運営に当たって,現場主義に徹し,市民の皆さんが日ごろから市政について感じていることなど,できるだけ多くの生の声を聞かせていただき,市民サービスの向上などに生かしていきたい,そして新しい福山市のまちづくりにも生かしていきたいと考えています。

 このため,私自らが地域に赴きまして,幅広い年齢層の方々に参加をいただく中で,取り敢えずは特にテーマを設けることをせずに,少人数でざっくばらんな話し合いをしてみたいと,このように思っています。市内の全域をもちろん対象としています。準備が整ったところから調整がつき次第,各地域にお邪魔をしたいと思っております。

 具体的には,第1回目は11月7日月曜日ですが,高島公民館にお邪魔をしたいと考えています。そして,第2回目は,同じ11月17日木曜日ですが,広瀬公民館です。いずれも19時30分ぐらいから地域の皆さんのお時間をいただきたいと思っています。なお,3回目以降でありますが,地域の皆さん方の日程とも調整をさせて頂きながら,順次確定をしていきたいと思っております。私の公務の都合も考慮させていただきたいとも思っています。以上が,市長と語る座談会,車座トークについてのご報告であります。

 4点目であります。企業訪問を促進,強化したいと考えております。

 中小企業の元気のために,そして,今後の新たな産業振興に繋がっていく可能性を探るために,新たに,これも担当の職員が考えてくれたネーミングですが,「ものづくり 福の耳 プロジェクト」,「福」は福山の「福」ですね,耳は事業者の声にしっかりと耳を傾けると,そういう意味でありますが,それを実施したいと思っています。これも産業政策版の「現場主義」の取組であります。

 中小企業を中心とする市内の事業者のもとへ,経済部の職員が出向きまして,現場をしっかりと見させていただく,そして,事業者の方々が抱えておられる課題,悩み,今後の事業の方向性などをしっかりと共有する,そして,市に対するご要望があれば,それもちゃんとお聞きする,いわば“企業版ご用聞き”でもあります。

 具体的には,来月11月から早速開始をいたします。この11月一月間を集中実施期間としまして,ものづくり関連事業者を中心に,100社を担当者がそれぞれ訪問をいたします。そして,この集中訪問の検証を踏まえて,年明け以降も継続的に企業訪問を続けます。企業訪問の対象の輪を広げていきます。

 そして,できるだけ早い期間に市内の全事業者のもとにお伺いをしたいと思っています。もちろん必要があれば,訪問後のフォローアップもしなければなりません。事業者の皆さん方と何でも言い合えるフランクな関係を作り上げていきたいと考えています。そして,事業者の皆さん方から頂いた声を,次なる産業政策に繋げていきたいと思っています。また,こういう取組によって,福山のものづくりの新たな魅力の発見にもつながるかもわかりません。この取組に,私も期待をしております。

 以上4点目に加えまして,この間,10月5日から,ハワイ州のマウイ郡に,親善訪問して参りました。訪問は今回で8回目になると伺っています。とても素晴らしい人間関係を築いていると,このように実感をいたしました。そして,感激もしました。「8年間の親善の積み重ねは無駄ではなかっただろうな」と,このようにも思いました。さらにマウイの方々と,経済や教育やその他,幅広い分野での交流が実現し,そして深まっていくこうした友好親善都市の関係を作っていきたいと思っています。

 それからもう一点,この12日から14日まで,市役所南側の広場で,プロ野球のクライマックスシリーズのパブリックビューイングを実施いたしました。福山出身の東京で活躍の経営者から,ぜひ,福山の活性化の為に役に立ちたいと,こういう話が直接私のところにメールで舞い込んできました。本当に,遠くで活躍する出身者の方が福山に思いを寄せて頂いているということで,これはなんとか実現をしたいと,このように思いました。

 そして,場所は市民共有の空間である市役所の南側を使っていただくと,市民の方に使っていただくと,このように考えました。いろいろ大きな音が夜間に出ますから,近隣の住民の方には,ご迷惑になったかもわかりませんが,大変,快く受け入れて,実現をすることが出来ました。これからも,市民に身近な市役所であり続けたいと思いますし,身近な行政をさらに心掛けていきたいと思っています。

 私からの説明は,以上です。続きまして,イベントの開催等につきまして,担当部署から,説明をいたします。

土木部長

 それでは,「ふくやま港まつり2016」の開催について,お知らせいたします。
今年は,帆船「海王丸」を招致して,11月5日,6日に開催する予定としております。

 セイルドリルや船内見学など,恒例の催しのほか,今年2016年は,市制施行100周年,また,福山港開港50周年という記念すべき年であり,港湾業務艇「りゅうせい」の体験乗船や,麻薬探知犬のデモンストレーション,国際コンテナターミナルの見学会など,国・県の港湾関係組織にもご協力いただき,様々な企画をご用意しております。

 このイベントの開催により,たくさんの皆さんに福山港にお越し頂き,港のスケール感や活力を実感して頂くとともに,港・海への親しみやあこがれを感じて頂くことで,港湾振興や海事産業の発展につなげていきたいと考えております。

 また,帆船海王丸や福山港に入港している巨大バルク船を海から眺めることのできる無料のミニクルーズや市民ステージ,グルメストリートなど,子どもから大人まで楽しめるイベントを満載しておりますので,皆さんお誘い合わせの上お越しいただきますようお願いを申しあげます。以上です。

企画政策部長

 それでは,備後ワイン・リキュール特区の説明会について,お知らせいたします。
ご承知の通り,本市を連携中枢都市といたします備後圏域でございますが,県境を越えた広域としては,全国で初のワイン・リキュール特区を本年3月に取得をしたところでございます。

 この特区によりまして,特に小規模事業者などが酒類製造免許を取得しやすい環境に繋がっているものと考えておりまして,今後の備後圏域における事業者の増加でありますとか,このことによる新たな特産物,あるいは地域ブランドの創出,農業の活性化などに繋がるものと期待をしております。

 この度,この「備後ワイン・リキュール特区」を活用する初めての説明会,今月の28日金曜日でございますが,神石高原町で開催をして参ります。備後圏域のワインプロジェクト,この取組の一環として行うものでございますけれども,ワインやリキュール,こういったことの製造に興味がある農家の方でございますとか,事業者等を対象として,例えば「特区制度の概要」から,「活用可能な農作物にはどんなものがあるか,そういったものをご紹介」,それから具体的に,「酒類の製造免許の取得はどのようにしたらいいのか,その手続き」等についてもご説明をさせていただく予定でございます。

 当日は広島東税務署の筆頭酒類指導官の方にもお話しをいただくなど,国とも連携する中で,参加者のニーズに沿った内容で行いたいと考えております。
今後でございますが,こういった取組を圏域内の他市町でも開催をする予定でございまして,備後圏域でワインやリキュール造りにチャレンジしていく方を更に増やし,地域経済の活性化につなげたいと考えております。以上でございます。

記者

 3つほどありまして,一つ目ですが,昨日今日と,中心市街地に関して再生推進室の発表がありましたが,この市長の強い意気込みが出ておりまして,今後,組織体制は今出たように,予算とか,地権者との意見交換とか,色々な課題が出てくると思うのですが,そういったスケジュール感をどういう風に思われているのかということを教えて頂ければと思います。

 二つ目ですけど8月から始まっている,鞆町のまちづくりに関するワークショップ,2回行われていると思いますが,市長が現地を,鞆町を訪れて,住民の方々と懇談をされることについての時期とか,もしくはタイミングについては,今はどのようにお考えになられてますでしょうか。

 三点目ですけど,これも市議会と選挙戦からずっとおっしゃられてきた「福山版のネウボラ」の件ですけど,先日,和光市の方にも職員の方が派遣されておられると思いますが,そういったところなどを踏まえ,制度の骨格について何か今考えておられていることはありますでしょうか。以上です。

市長

 ありがとうございます。まず,駅前の賑わいに向けた取組の予算化なり地権者との交渉の問題を含めた,今後のスケジュールについてのお尋ねがありました。これから国や県のこうした再開発やまちづくりに関わったことのある専門家の協力も頂きながら,そしてまた,幅広い層に,大学や金融機関そうした方々も色々な知見をお持ちだと思います。そうした方と連携をして議論を構築する中で,これからのスケジュール感が浮き出てくると思っております。

 早速明日,人事を発令しますので,動き始めてもらいたいと思っております。そして,出来ることから29年度の予算の中には盛り込んでいきたいと思っておりますが,具体的にはもう少し時間をいただきたいと思っております。これまで以上に民と官の役割分担を踏まえつつも,行政の果たすべき役割をしっかりと強力に進めていきたい。市民の皆さんにも,事業者の皆さんにも行政側のメッセージをしっかりと送ることで,動くと,動かすと,こういう流れを作っていきたいと思っています。

 それから鞆の件です。まちづくりについての取組ですね。担当者から報告を受けておりまして,先日二回目のワークショップでは,多くの皆さま方から色々な御意見をいただいたようであります。こうした取組をさらに続ける中で,まちづくりビジョンを策定すると,こういうこれまでの方針を進めていきたいと思っています。
私自身も機会を捉えて,鞆を訪れて地域の皆さんの声に耳を傾けることができればと,このように思っています。

 11月26日に予定されている3回目のワークショップですが,これは日ごろ地域の皆さんが持っておられるお考えを発表していただく「住民発表会」と言うのでしょうか,そういう性格のワークショップになると聞いています。そういう方向で調整をしていると聞いています。もし,日程が合えば,私も出席を考えてみたいと思っています。

 鞆は,歴史や伝統や文化や,そしてその景観も含めて,素晴らしいこの福山の大切な財産だと思っています。ぜひ,その地域の皆さん方の意見を集約する形でまとめられるまちづくりビジョンを,今後の鞆の新たなまちづくりの指針に繋げていけるようなそんな努力を市もしていきたい,そういう議論の中に県の役割もしっかりと果たしていただきながら,一緒になって取り組んでいきたいと思っています。

 それから三つ目の「福山版ネウボラ」であります。10月5日に,4名の職員を和光市に派遣をいたしました。そして,現場も視察をさせていただいたようであります。「和光版のネウボラ」について専門家の目でいくつかの特徴点を把握できたと聞いておりますが,これをその福山市の母子,そして子育て,その両施策の中で,特に進んでいる点や,或いは和光市に見習うべき点,そういう検証する中で,せっかく教えて頂いた和光市のモデルを少しでも進んだ形に作り上げられるように,そして,福山の地域特性に合った形で,その特色がより明確に出てくるようにしてみたいと思っています。

 何と言っても,子育て或いは出産に対する悩みを多く抱える若いお母さん方に対して,特に近年徐々に地域からのケアというものが薄くなり,また核家族化が進んでいる中で,家族からのなかなかサポートも受けにくい,そんな若いお母さん方の子育て,あるいはお父さんも含めた子育て,そういうものにしっかりとした目配りの出来るような,そんな「福山版ネウボラ」が出来ていけばいいなとこのように思っています。事業につきましても,早速29年度から出来ることを盛り込んでいきたいと思っておりますが,もう少し担当からの話を聞きながら考えていきたいと思っています。以上です。

記者

 座談会ですけれども,参加人数を人はどのようにして選ばれるのか,複数,関連でお聞きしたいのが,まず,どのような人選になるのでしょうか。

市長

 車座,座談会でありますが,出来るだけ限られた時間でやり取りをしっかりとしていきたいので,人数は少なめにしたいと思っています。10人とかせいぜい15人とか,そういう規模をイメージしています。そして,どういう方に集まっていただくかでありますけれども,これはむしろ,その行政が指定するのではなくて,地域の例えば,まちづくり推進委員会の役員の方に,例えば人選をお願いするとか,そういう形でお任せをしていきたいと思っています。

記者

 ということは,公募ではないということですか。

市長 

 公募ではありません。

記者

 あと,自治連と一緒に,地域での懇談会をやっていると思うのですが,それは全部フルオープンになっているが,今回はマスコミには冒頭のみ公開ということで,それについてはどうしてそういうことになるのかということをお聞きしたいのですが。

市長

 それはまた考えてみますが,今回実はざっくばらんなやり取りをというふうに考えています。今までやっている市政懇談会,市政報告会ですか,市政報告会については,例えば行政から説明をしていただいた後,それについて色々ご意見を伺うと,そういうやり方をしていますが,今回全くそういうことではなくて,どうぞちょっと考えを聞かせてくださいと,こういう形でやるものですから,まあ,皆さま方おられて緊張してもあれかなと実は思って,取り敢えずは冒頭だけというふうにさせて頂いていますけれども,それは考えていきたいと思います。

記者

 考えるというのは,公開をということですか。

市長

 公開をです。

記者

 聞きたかったのは,鞆のまちづくりビジョンワークショップなどはフルオープンで,市に対する批判的な意見とか,そういうのも含めて,取材が出来る形になっております。あと,知事とかがよく青空知事室とかやるのも,一般的にその選ばれた人が話すのを自由に取材が出来るので,そういうことが出来ないというのは市長が言われている,情報発信力の強化ということとは。

市長 

 出来ないとは申し上げてないですね。それは,我々の方が考え過ぎたのかもわかりません。とにもかくにも,重要なことは,ざっくばらんなやり取りが出来る環境をどう作るかであります。したがって,さっきご質問ありましたように,考えるということかということですから,それは考えてみたいと思います。まだ時間がありますからね。

記者

 確認ですが,今回の初めての開会の時までに公開するかもしれないしということですね。

市長 

 そういうことですね。元々ね,とにかく冒頭だけで公開をし,そしてしかし最後にはどういうやり取りがあったのかということは,もちろん事後に公開をするということにはしています。したがって,やり取りを全く皆さん方に,あるいはそれ以外の市民の方にもお示しをしないということでは全くないです。そこは誤解無いようにしていただきたいと思いますが,とにかく,今,もう少し公開でやってほしいという風な御意見があったことは,地域にも伝えて,どういうやり方が地域の皆さんにとって一番フランクな意見交換になるのか,それをちょっと相談させてください。

記者

 わかりました。ありがとうございます。

記者

 大きく二つお伺いしたいと思います。一つ目は,今の座談会に関連して市政全般ということですけど,何をテーマに聞いていくのか,もうちょっと目的を聞きたいのと,あと,聞いた意見をどう反映させていくのか,予算的な要望も出るでしょうし,あと場所によっては例えば学校再編とか,かなりそういったセンシティブなものも出てくると思いますが,そういった意見をどう反映させていくのかということ,それとも地域の実情を見るというのが主な目的なのか,それをもうちょっと明確に聞きたいのが一点と,あと,100人委員会も市民の声を聞くということで,年内にスタートということですが,こことの違いですよね,どういう風に考えておられるのか,まずはその大きな二つをお聞きしたいと思います。

市長 

 ありがとうございます。今回,11月から始めたいこの座談会の目的ですけども,地域に直接私が出向いて,直接意見交換をさせていただく,そうした中で,地域と行政の相互理解を深める場になればいいなというふうに実は思っていました。そういう相互理解が深まっていくことによって,市政に対する健全なご意見をより多く頂くこともできると思いますし,それは批判もそうですね,健全な批判をどんどん出していただくと,こういう繋がりにもなっていくと思いますし,これまで,ともすれば,情報発信力が不十分だったかもしれない,この行政の内容について,私たちが何をやっているのかということについての,理解を深める場にもなっていくと思います。

もちろんその場で,こうして欲しいああして欲しいと,こういうことが今,地域の課題だと,こういうことが出てくれば,それに対して早速持ち帰って,出来るだけスピード感を持って対応すると,こういう行政の対応にも繋がっていくことを期待しています。だから,2番目のご質問にもありました,100人委員会との違いですが,端的に言いますと,今回の座談会は地域と行政との相互理解を深める場です。そして,新たに今,立ち上げを検討しております100人委員会は,幅広い市民の皆さんの知恵やアイデアや思いを持ち寄っていただいて,福山の未来像を作っていこうと,未来づくりに参画してもらおうと,そういう取組というふうに整理することができるんじゃないかと思っています。

記者

 ということは,いわゆる聞きっぱなしではなくて,何らかの行政の運営なり,もしくは方針,予算なりに出来るだけ反映させていくというお考えということでよろしいですか。

市長

 何事も,聞きっぱなしにはしない,言いっぱなしもしない,これが新しい市政の一つの特徴ですね。

記者

 予算編成方針がこの前出たのでそれに関して一点伺いたいのが,健全な財政と新たな財源の確保ということで,いろんな事業の見直しをするというように明記されたと思うのですが,その中の事業の見直しの総数の20パーセント見直し,これについてはどの程度効果が出せるというようにお考えなのか,いわゆるやってみなければわからないということなのか,それとも明確にこれだけは何らかの成果を上げるとお考えなのかという点を教えて頂きたいのと,あと市債についてですけども,可能な限り抑えるということなので,明確にこれ以上は出さないぞということなのか,やりながら考えていくのかその辺を聞かせてください。

市長 

 事務事業の見直しについてなんですけれども,健全な財政を維持するという意味もあれば,行政改革ですね,行革,不要・不急の事業は切り捨てて,新しい取組を可能とするような,自由度を行政が持つと,効率的な事務運営に繋げると,こういう行革でもあります。つまり,行財政改革の一環として言っております。

 したがって,財政だけの効果でもって評価をするのも,一面の評価に過ぎないのだろうなと,こういうふうに思っています。端的に言いますと,それはどういう事業が不要なのか,そして,その事業にこれまで予算をいくら使ったのか,それを廃止することによって,ではいくらの,例えば財政面から言えば,節減効果が出てくるのか。これは,議論しないと分からないと思っています。

 それから,市債の問題ですね。私はその福山市,本当にこれまで福祉や介護や色々な面で,特徴的な取組をしてきた市政である一方,あるいは,健全な財政を維持してきた市政である一方,まちづくりという点について,駅前に象徴されるように,やり残した課題があるのではないか,あるいは,活力ある産業づくりの為の産業基盤が十分だったのかどうかという検証も必要ではないか,このように訴えてきたわけです。

 したがって,それをこれから改めて検証する中で必要だということになると,当然にして歳出増嵩原因になっていきます。一方で,これまでの健全財政を維持する中で,市債についての管理をしっかりしてきた訳ですね。長期的な償還計画も含めて管理をしてきた,そういう中に,この新しい市政が取り組もうとしている,投資事業がどのような影響を与えていくのか。しかし,一時的には市債の増嵩原因に繋がっていっても,その後,償還を含めた市債管理が,安定的に持続可能な範囲内で行っていけるということであれば,これは一時的な歳出増嵩原因も,これはしっかりと実行していかないといけないということになるのかわからないですね。だから,そういうものも含めながら,市債管理っていうのはしていきたいとこのように思っています。

記者

 ありがとうございました。

記者

 私からは二点。まず一点目,湯崎県知事とのトップ会談について,先月13日でしたか,知事とお会いして,トップ会談をやっていくということでしたけども,それから一カ月余り経過しておりますけれども,例えば,日程的なことも含めて現状どの程度煮詰まっているのか,現状を教えてください。

 もう一点が駅前再開発に関連することですけども,明日から推進室が立ち上げるということですが,推進室は基本的には伏見町・三之丸・駅の南側を対象としたものだというふうに受け止めていますが,一方で,駅の北側,福山城というのがあります。市長は議会答弁でも,福山城は福山のもう一つの顔であるという認識を表明されておりますが,例えばこの福山城,2022年の築城400年に向けて,例えば,この推進室の中でそういった福山城に関連した活性化策のようなものを打ち出す可能性というのはあるのでしょうか。そういう将来的な見通しも含めて,教えてください。

市長

 トップ会談について申し上げますと,湯崎知事にご挨拶にあがったときに,本当に良い議論が出来まして,そして,是非やろうと,こういうことで合意をさせていただきました。出来るだけ早く第一回目をというのが,知事のお考えでもあると思っています。私ももちろん早く第一回目をと,このように望んでおります。出来れば11月中でも,やってみたいなと,こういう思いで今,調整をしております。そして,出来れば福山に知事をお招きして,第一回目をさせて頂ければとこのようにも願っております。そのような形で今,県の窓口と相談をさせて頂いております。

 それから,今度立ち上がる推進室と駅北の福山城を中心とした取組との関係でありますけれども,もちろん都市の顔づくりを考えるときに,それらを一体的に考える必要があります。一方で,この駅前の賑わいの再生は急務であります。そういう意味で,推進室は当面は駅の南にフォーカスをした事業をしたい,駅前に専念をさせたいと,このように思っております。

 したがって,それ以外のもうちょっと幅広い視点からの顔づくりの議論をどうするかということについては,また別に取組を考えています。もっともっと今度は文化財行政とか,そうした部門の,そういう部署も合わせながら,あるいは,民間の人も必要になってくるかもわかりませんね。有識者も必要になってくるかもわかりません。そういう人たちを交えて,全体をまた議論をします。どういう形になるかはちょっと未定です。で,そういう全体の視点に立った議論とこの駅前に特化した賑わいの再生という推進室の事業とがうまく整合的に進むように,そのスタートする段階からそこを心がけながら,意識しながら進めていきたいと思っています。

記者

 福山城に関しては,教育委員会の方で保存活用計画の策定に着手したところでありますけれども,あれが来年度ぐらいに策定するっていうことだったと思いますが,当面,その成り行きを見守るというようなお考えでしょうか。

市長 

 その保存活用委員会の議論と並行しながら,駅北・南,一体的な議論をしていく必要があると思っています。もちろん有識者のお考えを十分尊重しながらも,同時並行的に議論していきたいと思っています。

記者

 ありがとうございます。

記者

 一点,駅前の整備について,市として具体的にどういうところをやるのか,要するに官と民とのすみ分けと言われていましたけども,これまではどちらかと言うと民がやることを後押しする形だったが,具体的に,どういうことをすることによって活性化を進めていくと,やり方というか進め方を教えてください。

市長 

 行政が主導して駅前の賑わいづくりを進めますと,こういうふうに申しあげてきましたが,民には民の役割,官には官の役割,これはあって当然だと思います。そしてその上で,例えば官は主として公共的な空間を整備するという形で関わり合いになり,民は,あるいは収益施設を担っていくと,こういう観点で議論をするということになるのではないかと思いますが,そうは言っても,駅前に都市の顔としてどのような機能が必要なのかという議論については,行政も行政なりの考え方を積極的にお示しして,議論の合意作り,合意形成を主導していきたいと思っております。これが私の申しあげる行政主導であります。

 それから,あと民の事業がよりスムーズに進んでいくか,そのために例えば財政の支援策をどこからどう持ってくるか,これも行政の役割になってくると思います。色々な知恵を絞りながら,そうした官の取組,民の取組が円滑にいくように,そしてその全体がうまく進むように主導して参りたいと,これが私の申しあげてきたことであります。

記者

 昨日,6月の集中豪雨での浸水被害に関して県の検討会の最終会合がありました。そのなかで,瀬戸川の掘削ですとか対策がいくつか示された訳ですけれども,これに対する全体的な感想と言いますか評価と言いますか,それと今後希望することについてお話しいただきたい。

建設局長

 先程の質問について,昨日の検討会最終会予定ということで,一応の方向性,終わった後の記者会見で聞かれたと思いますけれども,そういう方針という,取組の方針,ロードマップ・スケジュール,そういうもの,示されたと思います。

 やはり,私どもとしたら一日も早く瀬戸川の改修,排水機の設置をしていただきたいということであります。それまでに様々な県・市で取り組めるものは,当面の中でもすぐに取り組めるものを早くやっていきたいという思いは一致しておりますし,その具体についても地元の方々との調整もありますし,例えば直ぐ出来ること,浚せつであるとか,今度はあのなかでもありましたように,シミュレーションをしないといけないということ,県との意見もありました。シミュレーションというのは多分,私どもの考えているのは,専門家にゆだねて,水量であるとかその対策であるとかを含めて,意見を出してやっていこうということだろうと理解しています。

 そういうことを踏まえた中で,短期的に長期的にということを,あれで終わりではなくて,今後も節目節目で関係機関寄って,次なる手立ての具体を検証していこうということになっていますので,我々地元行政としたら,一時も早く抜本的対策をして欲しいというのは当然一番ですけども,なにぶん河川というのは私も質問しましたけども,非常に複雑な難しい工程を踏むということをやりましたので,そういう思いも県にも受け止めていただいておりますので,今後におきましても県等と連携して取り組んでいきたいという考えです。

記者

 市長から一言いただけますか。

市長

 昨日,議論が整理されたばかりですので,私も改めて担当部局からその評価をどのように受け止めればいいのか,よく検討してみたいと思っています。

記者

 市長が中心市街地にどのような機能が必要なのかということを今後検討していくということですけども,市として中心市街地の活性化の整備方針を作っていたと思うのですが,これはまだそこも前提にしてということになるのでしょうか。あれは生きたままで。

市長

 それは以前作った整備方針ということですか。恐らくそれは,都市再生緊急整備地域の指定を受けるにあたって,あるいは,指定の後それを踏まえて作った,そういう整備方針だと思います。大きくそれを変更するかどうか,今,具体的には考えておりませんが,どちらにしましても私がこれまで申しあげてきました,あるいは議会でも答弁してきました,私なりにどういう機能が少子高齢社会の駅前の,そしてその賑わいに繋がる機能なのか,そこら辺をちょっとダブらせながら考えていきたいと思っています。もちろん,手直しをする必要があるものが生ずれば,それは直していきたいと思っています。

 以上。