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2016年(平成28年)12月定例市議会市長記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年6月6日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ、掲載しています。

 会見日:2016年(平成28年)11月24日(曜日)

報告事項 

 ・福山駅前の再生に関する取組について

 ・戦略的な情報発信の在り方について

 ・総合防災訓練について

 ・空き家対策にかかる不動産団体との協定調印式について

 ・福山市立大学とハワイ大学マウイ校との交流協定の締結について

 ・「別所砂留を守る会」の「土木の日シンポジウム 市民普請大賞2016グランプリ」受賞について

会見録

報告事項

市長

 皆さん,おはようございます。お忙しいなかお集まりいただきありがとうございます。先程入ってきましたニュースを加えて,私の方から,まず6点,ご報告をさせて頂きたいと思います。

 まず,1点目でありますが,福山駅前の再生に関する取組について申しあげます。福山駅前の魅力づくりや賑わいの再生を,行政が先頭に立って取り組んでいくため,10月20日に「福山駅前再生推進室」を設置したことはすでにご報告を申しあげたところであります。この取組を,実効ある形で進めていくためには,まず,行政や市民,関係地権者や事業者などが,備後都市圏の玄関口に必要な都市機能について共有することが,まず重要と考えております。

 このため,仮称ではありますが,駅前再生ビジョンを策定いたします。行政内部に経済・観光・福祉など関係部局で構成する「福山駅前再生プロジェクト」を立ち上げ,県などと連携し,第一ステップとしてビジョンのたたき台を今年度中に作成するよう指示したところであります。

 また,今年度中には,産・官・金・学・民で構成する協議会を立ち上げます。そして,先程申しあげました,たたき台をもとに,幅広い意見を伺うこととします。そのような中で,次のステップとして,来年度中には,駅前再生ビジョンの策定,たたき台が取れるということでありますが,駅前再生ビジョンの策定に繋げていきたいと,このように考えております。

 次に伏見町地区の勉強会の開催について申しあげます。地元地権者のまちづくりに向けた機運の醸成を図ることを目的に,今月28日の月曜日に同地区の地元地権者を対象としたまちづくり勉強会を開催することといたします。この勉強会は,来年度にかけて,継続していくことになります。

 また,三之丸町の旧キャスパについてでありますが,10月の駅前再生推進室の発足以降も,旧キャスパとの協議を引き続き行って参りました。旧キャスパにおかれましては,来年度末までに,基本構想,あるいは基本計画の案を取りまとめると,このようにも伺っております。引き続き,旧キャスパと連携を密にしながら,駅前再生に取り組んでいきたいと思っております。このような中で,行政の思いと地権者の皆さんの思いとが,共有できるように引き続き努めていきたいと思っております。以上が1点目であります。

 2点目は,戦略的な情報発信の在り方についてであります。本市には,「鞆の浦」や「明王院」,「廉塾」や「菅茶山関係資料」,「福山城」など,全国に誇る歴史や文化資源があります。また,「備後表」,「福山琴」などの伝統産業からデニムや作業服といった繊維産業,あるいは,鉄鋼,紳士服,造船などのオンリーワン,ナンバーワン企業が集積する,ものづくりのまちでもあります。さらに,福山市都市ブランド戦略に基づく創造性あふれる産品・サービスや素材・技術・活動,そういった取組が行われております。そうした,全国に誇れる多くの資源がありながら,「その魅力が充分に全国に届いていない」,あるいは,「そうした地域資源が福山にあるということを理解してもらえない」「オンリーワン,ナンバーワンだと気付いていない」そういった,福山のことを多くの人が知らないのだと,まだまだ知られていないと,こういう課題を抱えています。

 また,私たちの日々の暮らしに目を移しますと,市政に関する情報について,広報紙やホームページなどでお伝えをしてきてはおりますが,もっともっと市民の皆さんに十分浸透するような工夫も必要かも分かりません。どんなに魅力ある情報でも多くの人に届かなければ,その効果も一部に留まってしまう,そのような課題から,本市の魅力発信の在り方を抜本的に考え直していきたいと思っております。来年早々にも,外部の有識者や専門家から成る,仮称でありますが,情報発信戦略会議を立ち上げたいと考えています。そして,約1年かけまして,戦略的な情報発信の仕組みを作り上げていきたいと,このように思っています。あわせて,情報発信に対する職員の意識改革にも繋げていければと,このように思っています。

 それまでに行政として出来ること,これについては,進めて参ります。例えば,他の自治体のケース,有効な情報発信戦略をとっている他の自治体のケースの研究や,市民の意見も取り入れながら,本市における課題の整理にまずは取り組んでいく必要があると考えております。また,情報発信という観点から,海外に向けた情報発信にも取り組みたいと思っています。そして,その延長線上には,有効なインバウンド対策に繋げていきたいと,こういう思いでもあります。市内の公共機関等で活躍をしてくれている,そうした外国人の方々に,それぞれのやり方で,母国に対して福山の魅力を発信していただくということも,一つの大きな情報発信のやり方ではないかとこのようにこれまで思って参りました。ぜひ,そうした取組も,情報発信戦略会議の中で議論していただきながら,取り入れていければと思っております。斬新で戦略的,そして,市民の皆さんがワクワクするような情報発信の在り方,こうしたものに取り組んでいきたいと思っています。

 3点目であります。総合防災訓練についてご報告いたします。東日本大震災以降も,広島市における土砂災害,本年の熊本地震や鳥取県中部地震など,大規模な災害が日本各地で多発しています。先日22日には,福島県沖で,マグニチュード7.4の地震が発生し,津波が沿岸に押し寄せました。自然災害から市民の生命・身体を守るためには,自助,共助,公助の役割分担と連携が何よりも重要と考えています。

 このため,地震・津波から自分を守る自助,そして自主防災組織・自治会・消防団などを中心とした共助,関係機関が連携した公助,それぞれの初動対応と,それらの連携について確認することを主な目的として,今度の日曜日27日に本市では初めてとなる南海トラフ地震を想定した総合防災訓練を実施いたします。

 訓練の主な内容ですが,全市民を対象とした地震発生時に生命・身体を守る行動への参加,これが一つであります。これは,本市では初めての取り組みということになります。加えて,46学区,約1万人以上が参加をいただく一斉避難訓練,そして災害対策本部と現場との連携や関係機関との連携の確認,こうした大きな3つを訓練の内容,柱に据えています。また,国土交通省,自衛隊,広島県,広島県警,赤十字などの関係機関,さらには,交通機関・電気・ガス・通信などのライフライン事業者,各種応援協定を締結している事業者など,多数の参加をいただくことになっております。私も,災害対策本部の本部長として,関係機関のリエゾン(情報連絡員)と言われる方から意見を聞き,ホットラインによって応援要請を行うなど,訓練に参加をいたします。

 また,今回は関係機関の格別のご協力を頂いて,単独市町の訓練としては異例となります,ヘリコプター3機が参加をいただく予定になっております。ヘリコプターは,救難活動のほか,広範囲の状況を迅速に確認するなど,災害時に大きな役割を果たすことは言うまでもありません。今回の訓練では,広島県の防災ヘリ,県警ヘリ,そして自衛隊ヘリの3機の応援を頂きますが,所属の異なるヘリコプターが,避難誘導や避難状況の確認,被害状況の確認など役割を分担する中で,連携して上空からの偵察を実施いただく計画としています。私自身は,自衛隊ヘリに搭乗し,上空から市内全域の状況を把握したいと考えています。

 今回の訓練によって,市民の防災意識の醸成が図られるとともに,関係機関との連携強化,本市職員の資質向上を図りたいと考えています。訓練終了後は,その結果を検証し,課題を把握し,その解消に取り組むなど,防災体制の強化に努めて参ります。

 次,4点目でありますが,空き家対策にかかる不動産団体との協定調印式についてご報告をいたします。人口減少・少子高齢社会の進行により,全国的に適切な管理が行われていない空き家が増加しており,本市においても,昨年12月22日に「福山市空家等対策条例」を制定するなど,空き家対策に全庁を挙げて取り組んでいるところであります。

 本年度,空き家の所有者等を対象としたアンケート調査では,「空き家の売却や活用等の相談先が分からない」等の回答が多く寄せられました。この課題解決のために,本市では,来週の金曜日,12月2日に公益社団法人広島県宅地建物取引業協会と協定調印を結び,「空き家の不動産取引の促進事業」,「相談事業」,そして「周知啓発事業」を3本柱として,連携・協力をすることといたします。

 とりわけ,一つ目の柱の「空き家の不動産取引の促進事業」につきましては,空き家の所有者の同意を得た上で,空き家の市場流通に関する必要な情報を宅建協会に提供することにより,「売りたい・貸したい側」と「買いたい・借りたい側」のニーズを民間市場でマッチングすることが出来ると考えております。これは県内初の取組となります。専門的なノウハウとネットワークを最大限に駆使していただくことで,更なる空き家の流通促進に繋がるものと期待をしております。空き家の問題は,所有者の問題だけではなく,防災,衛生,景観など生活環境に深刻な影響を及ぼす地域課題であります。今後も,所有者・地域・事業者・行政が相互に連携を図り,空き家の発生を予防,抑制するとともに,空き家を地域資源として有効活用し,適正な管理が行われるよう取り組みたいと考えています。

 次,5点でありますが,福山市立大学とハワイ大学マウイ校との交流協定の締結についてご説明いたします。福山市立大学では,このたび,海外の教育・研究機関との人材交流や研究交流をより一層促進するため,ハワイ大学マウイ校と交流協定を締結することとなりました。

 締結の相手先であるハワイ大学マウイ校は,本市の親善友好都市であります,ハワイ州マウイ郡にある技術工学や経営・情報などの学部を有する州立大学であります。今年9月にハワイ大学マウイ校の留学生コーディネーターを務めていますステファニー・オオヒガシさん,それから,副総長のナカマさんが市立大学を訪問され,交流締結についての申し出がありました。私も,ステファニーさんから直接の要請も受けておりました。今回の交流締結に伴い,今後両大学の間で,語学研修を含む海外短期研修を希望する学生相互の受け入れが活発になるものと考えています。更に,交流を重ねる中で,学生のみでなく,今後は,教員などの人材交流・研究交流にも発展させていきたいと考えています。そうして,福山市立大学が国際社会で活躍できる人材の育成や国際化時代に相応しい地域社会の実現に貢献する大学となるように期待したいと思います。

 それから,冒頭に追加と申し上げましたが,今,お手元に1枚紙のコピーが配られていると思いますが,昨日東京で開催されました,土木の日シンポジウムにおいて,本市から参加された別所砂留を守る会が市民普請大賞2016のグランプリに選ばれたということであります。この大会は,公益社団法人土木学会が主催したもので,全国から16団体の応募があり,見事グランプリを獲得したということであります。その理由でありますが,別所砂留の規模,それから歴史を含めまして,国内有数の土木遺産であること,地域の大人も子供も皆が一緒になって主体的にその保存,整備に活動しているということ,地域で獲れたお米を別所砂留米としてブランド化を進めている,そうしたユニークな活動が認められたということであります。この地域の方々の主体的な活動が評価されたことを,とても嬉しく,誇らしく感じております。この別所砂留を守る会の日ごろの取組については,福山市にあります財団法人義倉という団体がこれまでも継続的に地域の立場に立って支援を続けてこられているということも耳にしております。こうした地域の多くの取組がもっともっと全国に認められればいいなと,そして,そうなるように行政としても努めて参りたいと思っています。以上が,まず私の方からの報告をしたい諸点であります。

 引き続き,12月の議会の案件につきまして,ご説明をさせて頂きたいと思います。
12月議会につきましては,本日,招集告示を行い,12月1日から開会することといたしました。第1次分として提出いたします内容について,ご説明をいたします。

 まず,報告案件であります。報告案件が1件です。「損害賠償の額を定めること及び和解の専決処分の報告について」報告案件1件。

 次に,予算案件でありますが,これも1件。「平成28年度福山市一般会計補正予算」これが予算案件であります。

 次に,条例案件として7件ございますが,「福山市職員退職手当支給条例の一部改正について」等,提出する予定としております。

 そして,単行議決案件といたしましては,「(仮称)福山市立大学附属こども園新築工事請負契約締結について」を始め5件を提出予定としております。

 それでは,お手元の補正予算議案説明資料に基づいて,補正の概要についてご説明をいたします

 4ページを開き願いたいと思います。今回補正をする会計は,一般会計であります。補正予算額は51億4,761万5千円の追加となっております。また,一般会計で7件の繰越明許費を計上いたしております。

 以下,内訳についてご説明をいたします。今回の補正は,国の2次補正予算分として,一億総活躍社会の実現に向けた「未来への投資を実現する経済対策」に対応する臨時福祉給付金,それから保育所や認定こども園の施設整備の助成などの子育て支援等のほかに,6月の大雨災害を受けた瀬戸川の治水対策などが,主な内容となっております。
改めて,少し具体的に,項目に沿ってご説明をいたします。

 まず国の2次補正予算分であります。21億8,421万9千円を計上いたしております。臨時福祉給付金は消費の底上げを図るための簡素な給付措置として市民税非課税者を対象に一人当たり15,000円の給付を行うものとして,私立保育所施設整備事業費補助は2ヶ所の私立保育所に対して定員の増加などに対応する増改築費用の一部を助成するものとして,認定こども園施設整備事業費補助は認定こども園へ移行する予定の幼稚園1ヶ所に対して施設整備費用の一部を助成するものとして,放課後児童クラブ整備費は児童数の増が見込まれる状況などを踏まえ小学校2ヶ所にプレハブ教室を整備するものとして,そして,燃油補給施設改築費補助は内海町の田島漁協に対して老朽化した漁船などの給油施設の改築費を助成するものとして計上をしております。

 次,5ページをお願いします。通常分の主な内容であります。まず,「安心・安全の実現」といたしまして,6月の大雨災害を受け,急傾斜地崩壊対策事業や老朽ため池の改修事業を加速化させるほか,国県等と連携して瀬戸川流域の浸水対策としての流域の浸水状況の調査や,土地改良区施設維持管理費補助として,第一佐波排水機場のポンプ設備の更新を実施いたします。

 次に「女性の就労支援」といたしまして,地方創生推進交付金を活用し,転出超過が著しい若年女性層をターゲットとして就業意識の醸成や,地元企業の魅力などを発信する拠点施設を整備するものであります。

 次に3番目,「教育環境の充実」でありますが,福山競馬の収益を拠出しておりました県の市町振興基金から,この度,新たな市町の振興策の財源として交付される「未来の地域づくり応援交付金」を今後の教育環境の整備・充実に向けて教育環境整備基金へ積み立てるものであります。

 次,公共事業等の追加に伴うものでありますが,土木施設や農林水産施設の維持改修を計上いたしております。
また,コミュニティーの活性化としては,地域集会所の建設費補助等を計上いたしております。

 次,6ページをお願いいたします。今後の財政運営の財源確保のため,平成27年度の実質収支の2分の1相当額を財政調整基金へ積み立てるほか,増加する障害福祉サービス事業費への対応などを計上いたしております。
このほか,繰越明許費として,臨時福祉給付金交付事業など一般会計で7件を計上してまいります。以上が,今回予定をしております平成28年第6回定例市議会に提出する補正予算の概要であります。

 以上,補正予算1件を含め12月議会へ1次分として14件を提出いたしております。よろしくお願いをいたします。私からの説明は以上であります。

記者

 よろしくお願いします。2つありまして,一つ目が,先日2回行われました「車座トーク」の件ですけど,できるだけ早期に各地区を回りたいという意向を市長,示されておられますけど,1期4年ありまして,車座を各地,繰り返し回るような形で考えておられるのか,それとも,ある程度一定回られた後に何か別の方法で市民の声を聞くようなやり方を考えられるのか,そういった見通しについてはどのようにお考えでしょうか。あと,2点目ですが,冒頭おっしゃられた駅前の件で,たたき台で来年度はそのビジョンをということをおっしゃっていましたが,今考えておられるたたき台というのはどういうイメージを考えられているのでしょうか。この地区はこういうゾーンの配置とか,それとももうちょっと具体的な何か案みたいなものまで仕上げてたたき台にするのか,というところがもし分かればと思います。そのたたき台っていうのが,たたき台の段階は市役所内部で検討されるというやり方でやられるのでしょうか。あと,ビジョンについては,今おっしゃった各会議の協議会,その場でビジョンを作っていくという,そういうやり方でお考えでしょうか,その辺りをお願いします。

市長

 まず,「車座トーク」でありますが,身近な市政を実現したいと,あるいは,職員と一緒になって現場主義を徹底したいと,こういう思いで始めました。ざっくばらんに市民の方々,地域の方々と意見交換をしながら,地域の皆さんの思いをしっかりと受け止めて,市政に反映したいと,このように思っております。出来るだけ早い時期に多くの地域を訪問したいというのが基本であります。出来れば4年かけたくないですね。そのような思いです。そして,一定程度,地域との膝詰めの車座トークが出来た後どうするかについては,これはまたその時にそれまでの意見交換の雰囲気や状況や成果や,そういうものを踏まえながら考えてみたいなと思っています。もちろん,一巡する前に,こういうやり方に変えてみたいなということがあれば,それは変えることも考えたいと思いますし,その地域地域でやり方が変わると,それは地域のそういう希望があれば,今回2か所でやっていますが,その2ヶ所のやり方に固執するつもりもありません。いろいろ頭柔らかく,やり方も考えていきたいと思っています。

 それから,福山駅前の再生についての取組であります。先程も申しあげましたが,ビジョンのたたき台の段階は,市として行政内部あるいは国や県の知見ももらいながら骨格を作っていくと,これが中心になるとは思います。ただ,この間であっても地権者の皆さん方や事業者の皆さん方との話し合いは進んでいく訳ですね。先程も申しあげましたように,伏見町地区で言えば,勉強会が今月末からスタートします。そういうなかで,地元の皆さんの意見が何らかの形で反映をする,あるいは,たたき台を作成していく過程において,そうした行政の思いを地元の皆さんに伝えていく,そういうやり取りは出てくるだろうと思っています。で,たたき台が出来て,来年度,今度はたたき台を取る作業ですね,そうした段階には,今度はもっと正式な形と言い方がいいのかどうかよくわかりませんが,もっと組織的な形という意味かも分かりませんが,地権者や事業者の皆さん方の意見が反映するような,やり取りがもっと出来るようなそういうやり方に繋げていきたいなと,このように思っています。

記者

 1点だけ。そのたたき台の,今の市長のイメージ,どれぐらいのものを,制度というか細かさというか,おおざっぱというか,どれぐらいのものを考えておられますか。

市長

 これは推進室に任せています。ただ,どうしても踏まえないといけないことは,福山市の玄関口にふさわしい都市機能とは何だろうかということ,そして,そういう機能を十分発揮するための施設はどういうものが望まれるのだろうかとか,あるいはどういう空間が必要だろうかとか,あるいはどういう事業者が必要だろうかとか,そうしたイメージについては,たたき台の中に盛り込みたいなと思っています。福山市だけの駅前機能に留まらず,広島県の東部の玄関口として,どういう機能が必要なのか,つまり,県と広島の機能との機能分担ということもあるかも分かりませんね,そういう思いや,あるいは備後圏域の中心に位置する福山としての都市機能,こういうのもあるかも分かりませんね。そういうことを担当の方には意識をしながらたたき台作りをしていただきたいとこのように思っています。

記者

 ありがとうございます。

記者

 先程の関連で,市長は,産・学・官などで構成する協議会を立ち上げるというのをおっしゃいましたけど,これはたたき台が出来た後に立ち上げてということなのでしょうか。

市長

 私の理解は,たたき台から,そのビジョンの策定に向けて,つまり協議会を立ち上げたとき,協議会で議論をする内容は,たたき台がそのひとつであるということですね。たたき台を作って,それを協議会でいろいろな,さらに幅広い意見をもらいながら,議論を深めていく,広げていく,そしてビジョンに繋げていく,そういうことですね。

記者

 ということは,本年度中にたたき台を作って,そののちに協議会を立ち上げて,そこで更に深めていくということで。

市長

 協議会を立ち上げるのは来年度以降なのか,あるいは今年度中に立ち上げるのか,そこはいろいろあると思います。まずはたたき台を,行政を中心に作る,それをその後出来るであろう協議会の場で議論しながら,ビジョン策定に繋げていくということです。

記者

 そのあと,来年度中にビジョン策定に繋げるとおっしゃっていましたが,来年度中にビジョンを作るということですね

市長

 そうです。

記者

 あともう一点,旧キャスパとの協議のことに関してですが,旧キャスパという言い方を市長されていましたけど,具体的には,地権者とかいっぱいいると思んですけども,どこにあたるのかなというのをちょっと知りたい。

市長

 どこにあたる?あたるというのは?

記者 

 つまりは,例えば鞆鉄グループなのか,イズミなのかとか。そういうのを。

市長

 キャスパの地権者ということですね。だから,旧キャスパの地権者の方とは,あるいはその代表の方とは,これまで意見交換をしてきたという風に聞いています。

記者

 ありがとうございます。

記者

 二番目に報告のあった,戦略的な情報発信についての質問です。市長就任されて80日ぐらいで,情報発信に力を入れてこられたということですが,ご自身とすれば,何に重点を置いた情報発信をされていたのかという振り返りと,さらにこの先,先ほど言った,戦略的な会議でも話し合われるのかと思うのですけども,例えば単なる施策の紹介だけではなくて,施策の中身だとか,結果だとかプロセスとか,もうちょっと踏み込んだ市民への公開といったような情報発信を考えられているのかという,今後のどういうことを目指されるのかというのが一点と,もう一点,市長ご自身の姿は見えるにしても,これは市役所全体として,中身を含めた施策の情報発信をどう広げていくか,その辺の課題を現状認識と含めてお答えいただけますでしょうか。

市長

 ありがとうございます。情報発信するときには,私も専門家ではないので,正しい認識かどうかよく分かりませんけれども,その発信の内容,コンテンツが戦略的・効果的かどうかということが一点と,発信先のターゲットが明確に設定されているかどうかということと,そうしたことを踏まえて,その発信のツールが適切かどうかということと,そういう風に例えば分けられることが出来るのではないかと思っています。それらがそれぞれ曖昧なままにひょっとしたらこれまで来ているのかなという感じもいたします。そしてその辺りを統一的にそういう情報発信でいいのかということを統一的にチェックするような機能というか組織というか,そういうものも庁内にはなかったのかも分かりません。それぞれの部署がそれぞれ磨けば光る原石のような良い取組をしていたけども,それぞれがそれぞれのやり方で情報発信してきた結果,どうもメッセージ性が弱くなってしまっていたのかも分からないなという風な感じがいたします。

 私は何を心掛けてきたかということでありますが,この事業の魅力は,あるいはこの資源の魅力はどこにあるだろうかというようなことを端的に単純化して,それをとにかく何度も何度も言うということを意識してきたつもりでありますし,そのターゲット層に応じてメッセージの送り方を意識して変えてきた,そんな思いもいたします。したがってそういう風な,あるいは,私たちは気付かないお宝を,よその人はしっかりと見てくれているということを例えば私が色々やり取りの中で感じたとする,そうするとそれをその新しい今までは無かった魅力として取り上げる,ということも意識してきたつもりです。で,そういうことを,ぜひ外部から成るその情報発信の有識者の人の意見を聞きながら棚卸をしてみたいという思いが,情報発信戦略会議であります。じゃあその市役所全体にその思いを果たして共有できるのかと,どうやったらそういう思いを共有できるのかということであります。私は,その情報発信戦略会議の結論がどういうことになるのかそれを見極めながら,その組織機構が要ると思います。全庁的に情報発信の在り方を指導する,チェックする,あるいは企画するそういうものが出来上がっていくんじゃないかなと期待をしています。そして,その人は外部の人かも分かりませんね。まだよく分かりません。そういうよそ者の目を借りて,最初は,私たち,私も含めて私たちの意識をシェイクしてくれる,揺り動かしてくれるという,今までのやり方をガサガサっと突き崩してもらうと,こういうことも期待をしたいと思っています。

記者

 ありがとうございました。

記者

 明日,知事との間で初めてのトップ会談が開かれます。具体的なやり取りは,まだ現段階ではなかなかすぐには具体的にはというのは難しいというのもあるかとは思いますが,とりあえず,県との今後の関係構築につきまして,市長の方で思いがございましたらお話を聞かせて頂きたい。

市長

 ありがとうございます。9月に知事を訪問したときに,これからは二人でざっくばらんに話し合う機会を持ちましょうと,出来れば年3回とかそんなに持てればいいねと,お互い場所を行き来しながらやりましょうねと,こういう合意をいたしました。とっても,知事の思いが伝わってくる良いやり取りでした。そして,今回初めての会談を,私たちの福山でやろうと,こういう風に合意できたのも知事の配慮を感じる点だと,私は受け止めています。ことさら,関係修復の為にこういうやり取りをすると,そんな肩の凝るような関係ではないので,ざっくばらんに福山の素晴らしい駅前の文化ゾーンの中に,忙しい知事ですけれども少しの時間滞在してもらって,今後に繋がる議論が出来ればいいなと思っています。

記者

 駅前に関して追加で一点お願いしたいのですが,市長就任されてから約3ヵ月間経ちました。今日の発表で仕組みづくりというのはかなり進んで行くのかなという印象を受けております。その中で,今まで市長の評価として,これまでのスピード感というのをご自身でどう評価されているのかということが一点と,あと,組織として進めてこられている部分あると思いますが,市長さんが市のトップとしてこれまでされてきたことについて自己評価をお願いしたいのですが。よろしくお願いいたします。

市長

 まず,新しい組織がどのようなスピード感を持って動いてくれたか,それについての評価でした。とても高く評価をしています。私の思う以上のスピード感かも分かりませんね。そして,形だけじゃなくて,内容についてもよく整理をしてくれているなと,専門家として,本当にいろいろな論点があると思いますが,よくやってくださっているなという感じは,正直思いました。

 それで,次にそれじゃあ組織は良いと,市長はこの問題について自分自身をどう評価しているかということであります。私も,私の役割に応じて出来ることをやってきたつもりであります。いろいろな場で,「駅前を変えたいです」というメッセージを送って参りました。そしてそれに対して,市民の方から,数多くやろうと,やってくれと,こういう声も頂きました。市民の中にもそうした意識について共有が出来ているのではないかとこういうふうに思います。また,先日ありました,経済行政懇談会でも,経済界と行政との役割分担についての確認も少し出来た,そういう意味で,新しい組織がこれから動いていく為の大きな方向性について私なりに整理をしてきたというのが私自身に対する評価ということになるかも分かりません。まだまだ不十分だとは思いますが,引き続いて努めていきたいと思います。 

記者

 公共交通機関,特にバスの路線の縮小が相次いでいるというか多くなってきていると思いますけども,それに対しての市長の考え方と対応,何かアイデアとか,ありましたらお聞きしたいのですが,よろしくお願いします。

市長

 ありがとうございます。地域生活にとって公共交通機関の確保というのは,便の確保というのは大きな課題であります。ただ,一方で,人口減少という問題,あるいは生活のスタイルの変化というのでしょうか,そういうものも受け止めていかないといけないということだと思っています。改めて,公共交通ネットワーク網の在り方と,事業者との関係については,勉強していきたいと思っております。現時点で,何か具体的に私の考えを申しあげるという段階にはまだありません。

記者

 分かりました。ありがとうございます。

記者

 まず情報発信の関係ですが,戦略会議には,いつまでにどのようなメンバーで組織されるのかというところの確認と,情報発信に関しては,すでに,ふくやま魅力発信課が既に庁内にあったり,福山のブランド化についてはブランド戦略推進協議会という外部組織が既にあると思いますが,そことの関係性,例えば,ブランド戦略会議はブランド化だけれども,この情報発信戦略会議は情報発信の戦略に特化した組織になるとか,そういう振り分けですね。

 あともう一点,さっき言った市長が,ワクワクするような情報発信と言われましたが,ワクワクというのがどういう感じなのかなというところ,お願いします。

市長

 ありがとうございます。その戦略会議につきましては,これから先進的な取組をしている行政についての情報収集をお願いしておりますので,そういうものや,「庁内にこういう課題があったな」というふうな気付きを,我々が得た後,出来るだけ早い段階でその会議を立ち上げたいとこういう思いです。それが年内になるのか,年明けになるのか,まだ,はっきりとは決めておりませんが,出来るだけ早くそういう準備作業をしていただきながら,その会議の設立に向けて進んでいきたいと思っています。

 それから,魅力発信課であり,ブランド戦略推進課であり,あるいは他にもあるかも分かりません,まあ言わば,そういう課が二つもあるということ自体が,ひょっとしたら課ではなくてグループ,そういう組織が,いくつか並立しているということ自体,それを本当に束ねて何か大きな情報発信戦略の形に繋げていっているのかという問題意識ですね,私の問題意識は。だからその,そうしたことを議論した結果,最終的にどのような別の機構になるのか,そこはまだ,未定であります。ただ,やっぱり大きな情報発信の司令塔があってもいいのではないかという思いは強く持っています。

 それから,ワクワク感,ワクワクするような情報発信ですが,それはその本当に強いメッセージ力が福山市の情報発信の中に感じられるかどうかということだと思いますね。言葉を磨くということなのか,あるいは素材そのものの扱いにそれがあるのか,そこは良く検証してみないと分からないと思いますね。それはワクワクするような情報発信をしないと,みんな目を向けてくれませんからね。

記者

 確認ですが,会議の設置自体は出来るだけ早い時期にということで,例えば今年度内とか,来年度内とかいう時期には今のところはないということで。

市長 

 今のところそういう整理はありませんが,何か情報発信戦略というものを私たちが作るためには,来年中には作りたいと思いますね。だから,そこからどのくらい遡って会議を立ち上げる必要があるかと,こういうことになっていくと思いますし,一方で準備作業として,その情報収集を我々なりに先ずはしてみたいという思いと,そういうなかで,設置のタイミングが決まってくるような気がしております。

記者

 ありがとうございます。

記者

 空き家対策ですけど,市長が県内初の取組ということで,特定空家になる恐れがある空き家の不動産取引の事業を始めるというようなことをおっしゃられていたと思うのですが,特定空家など,やっぱり権利とかまた複雑なものがあって,だからそういう特定空家になってしまっているという状況があると思いますが,こういう不動産取引を促進できるという公算があってこのような事業を一緒に連携してされるのか,それとも,とりあえずどういう状況,結果になるか分からないけれども,とりあえず始めてみようというようなことでされるのか,それについて教えて頂きたい。

市長

 ありがとうございます。先ずは,所有者を特定できる,そういう空き家,あるいは比較的容易に所有者を特定できる空き家も含むのかも分かりませんが,そういうものを中心に売り方と貸し方と,買い方,借り方をマッチングするという取組ですね。で,こういう取組がその成果を上げてくれば,今度は,そういうやり方があるならば,じゃあ,そうした事業にそういうスキームにじゃあ自分の空き家も載せていこうというふうな,これまではなかなかトレースできなかったそういう空き家所有者にとってのメッセージにもなると思うのです。そんなに簡単なことではないと思いますが,そういう広がりも期待できる取組ですね。

 で,ちょっと付け加えますと,今回何が県内初なのかと言うとなんですがね,実は県内の市町にもこうしたマッチングの取組をしているところはあります。これまでの事例は,広島の宅建業協会の本部がマッチングの橋渡しをしてくれる仕組みでした。だから,例えば福山の所有者は広島まで行っていろいろ議論をしないといけないということだった。ところが,今回の取組は,一支部である福山にそうした取組拠点が出来たという意味では,とてもそのマッチングの為の利便性が,取組の利便性が高まってきていると,情報もすぐにこうやり取りを出来るそういう環境が出来たという意味では,今までとは違った成果を期待したいと,私は思っています。

 以上。