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ふぐによる食中毒に気をつけましょう!
ふぐは正しい調理を行えば安心して美味しく食べることができますが、みなさんご存知のようにふぐは猛毒を持っており、誤った調理を行ったり、有毒部位を食べたりすると、食中毒を起こし時には死に至ることもあります。ふぐに対する正しい知識を身に付け、ふぐによる食中毒を防止しましょう。
フグ毒の毒について…
●ふぐの毒はテトロドトキシンと呼ばれ、昔からふぐの肝臓(キモ)や卵巣(マコ)などに含まれていることが知られています。
その毒力は最も強力な毒物の部類に属し、青酸カリの1000倍に達するといわれており、現在においても解毒剤のない大変恐ろしい毒素です。
●テトロドトキシンは無色、無味、無臭で水に溶けず、加熱しても冷凍しても分解されない為、通常の料理(煮たり、焼いたり)ではフグ毒がなくなることはありません。
●ふぐは種類によって毒のある部分が異なり、同じ種類のフグでも毒性は個体・季節・地域によって異なります。
従って以前食べたときに大丈夫だったからといって、今回も大丈夫だという過信は禁物です。
●フグ毒の強さはMU(マウスユニット)という単位で表され、1MUとは体重20gのマウスを30分で死亡させる毒量をいいます。大人一人に対する最小致死量は10,000MUと推定されています。フグ1尾の持つ毒量は「毒力(MU/g)×臓器の全重量(g)」で求めることができます。
過去の知見によるとマフグ1尾の肝臓で32名、トラフグの卵巣で12名を死亡させるだけの毒量を有するものがあるといわれています。
ふぐによる食中毒の主な症状は…
唇・舌端のしびれ・指先のしびれ
歩行困難、激しい嘔吐、運動不能
知覚麻痺、言語障害
呼吸困難、血圧低下
全身の運動麻痺、知覚麻痺、呼吸困難、チアノーゼ、反射機能消失、意識混濁、呼吸停止
このような症状に気づいたら、すぐに医療機関で受診してください。
また、胃腸内の毒成分を一刻も早く嘔吐排泄させるなどの応急処置が必要です。
ふぐによる食中毒を予防するために…
1 素人調理をしない!
家庭でのいわゆる「素人調理」による事故が多くなっています。
釣ったふぐやもらったふぐを素人が調理することは大変危険なので、絶対にやめましょう。
2 未処理ふぐを買わない・もらわない!
福山市に登録されたふぐ処理施設でふぐ処理者(※)が処理したふぐを購入しましょう。
ふぐ処理者でない人が調理したふぐをもらわないようにしましょう。
3 未処理ふぐを売らない・あげない!
ふぐを取扱う営業者は消費者に未処理のふぐを販売することが禁じられています。
処理済みのふぐを購入するようにしましょう。
自分で釣ったふぐを安易に他人にあげないようにしましょう。
※ふぐ処理者について詳しくは福山市ふぐの処理等に関する条例ができましたをご確認ください。