
特別展「近代美人画 百花繚乱 -松園、清方、深水、夢二- 培広庵コレクションを中心に」
1.特別展「近代美人画 百花繚乱 -松園、清方、深水、夢二- 培広庵コレクションを中心に」
「美人画」は近代日本画において主要なジャンルの一つです。その前身となる江戸時代の浮世絵では、「役者絵」や「風景画」とともに「美人画」が爆発的な人気を誇りました。花魁や芸妓等のブロマイド的な用途となった浮世絵美人画は、近代へと時代が移行するに従って廃れていき、絵葉書や写真が入れ替わってその役割を果たしました。一方明治期以降、欧米化が進む近代日本画壇においても、人物は重要なモチーフであり、中でも女性美という万人の感じる美しさを表現した「美人画」は、大正期から昭和初期に最も輝きを放ちました。
培広庵コレクションはまさにこの黄金期の優品を集めたもので、「美人画」といえばまず名前のあがる上村松園、鏑木清方、伊東深水、竹久夢二をはじめ、先駆的な役割を果たした渡辺省亭や幸野楳嶺、特異な画風の島成園や北野恒冨、岡本神草など、まさに百花繚乱とうたわれるべき魅力に満ちています。
また特別出品として、近隣の美術館収蔵品からも数点加え、これまでの培広庵コレクション展とは少し違ったニュアンスを加味し、「美人画」の魅力を堪能できる内容としています。当館では1995年に開催した福冨太郎コレクションによる「明治・大正・昭和 近代美人画名作展」からおよそ28年ぶりの「美人画」展となります。選りすぐりの約90点により、華麗で優美な世界をお楽しみいただきます。
「近代美人画 百花繚乱 -松園、清方、深水、夢二- 培広庵コレクションを中心に」チラシ表 [PDFファイル/707KB]
「近代美人画 百花繚乱 -松園、清方、深水、夢二- 培広庵コレクションを中心に」チラシ裏 [PDFファイル/1.26MB]
2.展覧会詳細
ア.展覧会名
特別展「近代美人画 百花繚乱 -松園、清方、深水、夢二- 培広庵コレクションを中心に」
イ.会期
2023年4月8日(土)~6月4日(日)
月曜休館 ※5月1日(月)は臨時開館
ウ.開館時間
9:30~17:00
※5月26日(金)、27日(土)、6月2日(金)、3日(土)は19:00まで開館
エ.観覧料
一般1,000円(800円) 高校生以下無料
*( )内は前売りまたは有料20名以上の団体料金
※観覧料の減免、割引など詳しくは施設利用案内をご覧ください。
※前売り券は2023年4月7日(金)まで販売。
前売券販売所一覧
オ.主催・制作協力
主 催:(公財)ふくやま芸術文化財団 ふくやま美術館、福山市、中国新聞備後本社
カ. 関連イベント
※新型コロナウイルス感染拡大等により変更があった場合は、ホームページや美術館公式Twitterでお知らせします。
1)記念講演会「美人画と近代の乙女」
講 師:梶岡 秀一 氏(京都国立近代美術館 主任研究員)
日 程:4月23日(日)14:00~
会 場:ふくやま美術館1階 ホール
定 員:100名(聴講無料、先着順、事前応募不要)
2)コレクターによるギャラリー・トーク
講 師:培広庵 氏
日 程:4月8日(土)14:00~
場 所:ふくやま美術館1階 企画展示室
定 員:40名(特別展観覧券が必要、先着順、事前応募不要)
3)ワークショップ(ファミリー・アート教室)
「家族でつまみ細工体験!和のブローチをつくりましょう」
つまみ細工とは七五三や成人式など、晴れの日を彩る装飾品として人気のある伝統工芸です。本展で紹介する「美人画」のなかの女性たちも、つまみ細工による髪飾を身につけた姿で多く描かれています。皆さんも家族でつまみ細工を体験し、日本ならではの「和」の文化に触れてみませんか?
講 師:安谷 由紀 氏(つまみ細工 ゆきいちご主宰)
日 程:4月15日(土)13:30~16:00
会 場:ふくやま美術館2階 工芸版画室
対 象:小学生~高校生とその保護者
定 員:15組 *応募多数の場合は抽選
参加費:1人2,000円
応募方法:往復ハガキまたは市HP電子申請システム(3月1日(水)応募開始)に「郵便番号」「住所」「電話番号」「参加される方の名前(保護者・子ども)」「子どものみ年齢・学年」を記入し、「ファミリー・アート教室」まで。
応募先:〒720-0067 福山市西町二丁目4番3号 ふくやま美術館 「ファミリー・アート教室」係
募集締切:3月30日(木)必着
電子申請システムQRコード
4)担当学芸員によるギャラリートーク
日 程:4月29日(土・祝)、5月14日(日)14:00~15:00
会 場:ふくやま美術館1階 企画展示室
※特別展観覧券が必要、事前応募不要
上村松園《桜可里能図》1935年頃
竹久夢二《投扇興》1917年頃
島成園《化粧》1915年頃
吉川観方《加茂川舞妓夕涼図》1914年頃
伊藤小坡《宴の暇》1934年
山川秀峰《紅衣》1924年頃