秋季所蔵品展「絵本と芸術家 ―清水良雄を中心として」
秋季所蔵品展「絵本と芸術家 ―清水良雄を中心として」
1.概要
こどもの頃に親しんだ絵本の挿絵は、私たちが最初に出会う美術作品のひとつかもしれません。にもかかわらず、それらはしばしば「こども向けの絵」として低く評価されがちです。
大正期に創刊された児童文学雑誌『赤い鳥』は、芸術性の高い「童話」と「童謡」を掲げ、その理念を象徴する表紙や挿絵を求めました。その表紙のほとんどを手がけたのが、大正期から昭和前期にかけて官展で高く評価された洋画家・清水良雄(1891–1953)です。清水は戦時中、戦禍を避けて広島県芦品郡戸手村(現・福山市)に疎開し、戦後も同地にとどまりました。その後、広島市で発行された児童雑誌『ぎんのすず』の表紙制作や、至誠高等女学校(現・広島県立戸手高等学校)での教育活動を通じて、地域文化の振興に尽力しました。
童画家として歴史的に高い評価を得ている清水ですが、その絵画作品の多くは焼失してしまったと考えられてきました。しかし近年、奇跡的に残っている作品がまとまって発見され、本年度ふくやま美術館に寄贈されました。この度、文展出品作を含むこれらの寄贈品を初公開します。
あわせて、日本の具象彫刻を代表する佐藤忠良(1912–2011)、柔らかな色彩で国内外に知られる脇田和(1908–2005)、戦後日本の抽象絵画を象徴する元永定正(1922–2011)らが手がけた絵本と、それぞれの造形表現を合わせて紹介します。本展では、「絵本と芸術家」の豊かな関係性を探るとともに、これらの芸術家の多様な魅力を紹介します。

秋季所蔵品展「絵本と芸術家 ―清水良雄を中心として」 [PDFファイル/819KB]
2.展覧会詳細
ア.展覧会名
秋季所蔵品展「絵本と芸術家 ―清水良雄を中心として」
イ.会期
2026年9月26日(土) ~ 12月13日(日)
月曜休館
※ただし10月12日(月・祝)、11月23日(月・祝)は開館。
10月13日(火)、11月24日(火)は休館。
ウ. 開館時間
9:30~17:00
※ただし10月10日(土)、11月21日(土)は19:00まで開館。
エ. 会場
ふくやま美術館 2階常設展示室 (広島県福山市西町二丁目4番3号)
オ. 観覧料
一般310円(250円) 高校生以下無料 ※( )内は有料20名以上の団体料金
※観覧料の減免、割引など詳しくは施設利用案内をご覧ください。
カ.展示内容
第1室、第2室 「絵本と芸術家」―――――――――――― 31点 ※+参考資料32点
第2室 「松本コレクションの洋画」――――――――3点
「日本の現代作家たち」――――――――――6点
「西洋近現代美術」――――――――――――10点
茶 室 「松本コレクションの茶道具」 ――――――4点
キ.関連イベント ※いずれも所蔵品展観覧券が必要です。
(1)学芸員によるギャラリートーク
当館学芸員が作品の見どころを解説します。
日時:10月4日(日)、11月7日(土)各日午後2時~
(2)ふくふくおはなし美術館(対話型鑑賞会)
当館学芸員が進行役となって参加者同士が作品について語り合う鑑賞会です。
日時:10月12日(月・祝)、11月21日(土) 各日午後2時~

清水良雄《春の庭》1920年

清水良雄《ボビィと卵(『赤い鳥』口絵原画、第15巻第6号)》1925年 広島市立中央図書館




