冬季所蔵品展 「野田弘志 細密なる挿絵原画の世界」
冬季所蔵品展 「野田弘志 細密なる挿絵原画の世界」
野田弘志《娘の和香子》1983年 朝日新聞連載小説「湿原」挿画 寄託 ※後期展示
野田弘志(1936-)は、現代日本を代表する写実画家です。戦前の韓国に生まれ、少年時代のおよそ
6年間を本籍地である福山市で過ごしています。
東京藝術大学油画科を卒業後、広告代理店のイラストレーターの仕事をするも、自ら得心のいく絵画
世界を探求すべく、画家としての道を歩み始めました。そんな野田の画業が一般に広く関心を集めるよう
になったのは、1983~85年にかけて朝日新聞に連載された小説、加賀乙彦著『湿原』の挿画を担当した
ことによります。
野田の作品は、油彩画・鉛筆画を問わず、いずれもモチーフの実在性を徹底して追求した、緊張感
ある写実表現が特長です。1995~2005年の10年間、広島市立大学芸術学部教授として後進の指導に
当たった後、現在は北海道に構えるアトリエを拠点に、写実絵画の第一人者として活躍し続けています。
本展は、当館に所蔵および寄託されている油彩画・版画、そして『湿原』はじめ小説挿画の鉛筆に
よる原画を中心として、野田弘志の濃密な作品世界を紹介するものです。
野田弘志《牡丹》1988年
野田弘志《マンゴー》1970年
野田弘志《化石のある静物》1988年
野田弘志《ガラスと骨2》1990年
野田弘志《車窓風景(雪の根室本線)》1983年 朝日新聞連載小説「湿原」挿画 寄託 ※前期展示
野田弘志《カラフトハナシノブ》1984年 朝日新聞連載小説「湿原」挿画 寄託 ※前期展示
野田弘志《路地1》1987年 文藝春秋連載小説「松風の家」挿画 寄託 ※後期展示
会 期:2015年12月9日(水曜日)から2016年4月3日(日曜日)
前期12月9日(水曜日)から1月17日(日曜日)、 後期1月20日(水曜日)から4月3日(日曜日)
休 館 日:月曜日 ただし1月11日(月曜日)、3月21日(月曜日)は開館、
12月29日(火曜日)から1月1日(金曜日)、1月12日(火曜日)、3月22日(火曜日)は休館
開館時間:午前9時30分~午後5時
会 場:ふくやま美術館 2階常設展示室(福山市西町二丁目4番3号)
観 覧 料:一般300円(240円) 高校生以下無料 ( )内は20名以上の団体料金
※次の方は無料です。(証明となるものを各受付にご提示ください。)
■社会福祉施設に入所されている方。
■福山市,府中市,神石高原町に住所を有する65歳以上の方。(運転免許証や健康手帳など,住所・年齢が確認できるものが必要)
■身体障害者手帳,療育手帳,精神障害者保健福祉手帳を持参する方及びその介護者の方。
展示内容
第1室:「野田弘志 細密なる挿絵原画の世界」 野田弘志の小説挿絵等の鉛筆画(49点)および
版画(14点)、油彩画(8点) 計71点
※鉛筆画と版画は前期・後期で展示替え
第2室~第3室:日本の美術/ヨーロッパ美術 計54点 和室:計6点
※一部は前期・後期で展示替え。刀剣展示は前期のみ
関連イベント:ギャラリートーク ※要観覧券
会期中の第3金曜日(12月18日、1月15日、2月19日、3月18日) 午後2時より
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