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4月定例市長記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年5月13日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。

 会見日:2020年(令和2年)4月24日(金曜日)

報告事項

・新型コロナウイルス感染症拡大防止についてのこれまでの取組と現時点での受け止め方,今後の本市の主な感染症拡大防止の取組について

・新型コロナウイルス感染症緊急経済対策など支援策について

・福山夏まつり2020について

 4月定例市長記者会見資料 [PDFファイル/2.74MB]

会議録

市長

 3点,報告とご説明をさせていただきます。

 まず,新型コロナウイルス感染症拡大防止についてのこれまでの取組と,現時点での受け止め方についてご説明いたします。

 本市では,4月2日に初めての症例が確認されました。これまでに,21例の患者が発生しております。この間,検査体制を強化し,累計で703件の検査を実施しております。この間,小規模なクラスターが発生しましたが,その後幸い,急激な感染拡大にはつながっていません。

 また,感染源,あるいは感染経路が特定できない,あるいは推定しきれない患者が5例にとどまっていること,また日々50件前後のPCR検査を行っていますが,ここ4日間は,新規陽性患者は0件にとどまっていることから,これまでのところ,濃厚接触者あるいは接触者の特定と検査が優先順位をもって計画的に行われているものと考えています。

 また,外出自粛要請に伴って,駅や大型商業施設などの人出が約70%程度減少したと見られていますが,市民の皆さまのご理解とご協力も得られていると思っております。

 また,個別事例をご紹介いたしますと,「焼き肉きんぐ」という飲食店が,従業員の感染をいち早く公表していただきました。また「ダイハツディーゼル中日本(株)」をはじめ,数社も自ら社名を公表していただき,市民の不安解消にご協力いただきました。公表したことでさまざまなご苦労があると伺っていますが,こうした企業の行動は称賛されて然るべき行動であると考えています。心から感謝を申し上げますとともに,市民の皆さま方のご理解をいただきたいと思います。

 2例目の事例ですが,京都産業大学の学生さんの事例がございましたが,こちらのご家庭も学生を福山で受け入れる間,大変注意深い行動をとっていただきました。ご家庭も大変なご苦労をされたと思いますが,そうした家庭の配慮や注意が,その後の感染拡大につながらなかったと思います。あえてご紹介させていただきました。

 来週からはゴールデンウィークが始まります。ここが正念場であると考えています。先日,国の専門家会議から「人との接触を8割減らす,10のポイント」も発表されました。この時期に遠方で暮らす家族の帰省を心待ちにされている方も多いとは思いますが,どうか移動を控えていただきたい。また日々の生活においても,引き続き外出を控えていただきますようお願い申し上げます。

 また,事業者の皆さまは,できるだけテレワークや時差出勤を推進していただくなど,人と人の接触の機会を減らすための工夫をお願い申し上げます。こうした取組は,当面の感染症対策にとどまらず,今後のアフターコロナの働き方改革にもつながっていくものだと考えております。

 次に,今後の本市の主な感染症拡大防止の取組についてご説明いたします。

 まず,感染拡大防止のためのマスクの配布についてであります。これまで医療機関・高齢者施設・障がい者施設・教育機関に集中的に配ってきています。また,国から妊婦の方へ1人2枚の配布を途中まで行っていましたが,異物の混入などの心配が生じたことから,国からの配布は現在中断しており,全世帯に配られる世帯当たり2枚の布マスクは本市にはまだ届いていない,これがこれまでの状況です。

 今後の購入分55万枚,そして多くの方々からご寄附をいただいた65万枚,計120万枚のマスクが現在あります。布・不織布・手作りのものなどさまざまなタイプのマスクがあります。これを5月の中旬から,医療機関20万枚,福祉施設40万枚,市立学校に40万枚,計100万枚の配布をしていきたいと思います。こうした施設でのケアでは特に必要だということから,優先的に配布をさせていただくことをご理解いただきたいと思います。それから,妊婦さんへの配布についてはこのまま中断させるわけにはいきませんので,市が代わって,母子健康手帳を交付するときにあわせてお渡しをします。また国から世帯当たり2枚配布予定のマスクは,5月の下旬から福山では配布が予定されているということであります。

 今後の取組の2番目でありますが,医療提供体制の確保であります。区分としては,PCR検査拡充,そして病床の確保,軽症者に対する取組,発熱外来の取組,そして防護服などの確保,こういう形で今後の取組を整理いたしました。当初から現在にかけて体制が充実・強化・拡充されてきたということでありますが,今後についてご説明しますと,まず検査拡充の取組ですが,現在は検体採取と検査件数がだいたい50件くらいですが,これを100件体制にいたします。100件の検査可能な体制のために,民間検査機関の活用も考えていきます。また,市の保健所での検査も実施できるようにしたいと思います。これについては後ほど市の緊急支援策の中で改めてご説明をいたします。

 100件の検査体制ですが,すでに確保はできています。現時点では民間検査機関を活用するウエイトが半分よりも増える可能性がありますが,徐々に自前の検査能力を拡充しながら,しっかりと確保し続けていくということであります。

 病床の確保でありますが,現在35床を確保しております。これは感染症指定医療機関だけの病床数ではないのですが,さらに感染症指定医療機関における増床も念頭におきます。もちろんそれ以外の医療機関における確保も,今協議を進めています。しっかりとした院内感染防止のための対応が必要となりますので,現在準備をされているということであります。

 軽症者に対する取組はすでに報道でもありましたが,県において130室が確保されております。本市でも独自に公共施設1施設,民間1施設の受け入れ体制を視野に入れています。ただ,これは使用にふさわしいかどうかのチェックが県によってなされる必要があります。もうすでに県には申し入れていまして,できるだけ早く来て見てほしいと話を進めています。

 最近は一般の医療機関に行きづらいという声があります。発熱外来の取組についての準備をしっかり進めていくということで,発熱外来の準備体制の整理を行いました。また,あわせて院内感染を防止するためにオンライン診療の対応についても,現在医師会などと協議を進めているという状況です。

 現在,防護服などの医療機関における感染防止対策の器材は,一定程度確保できていると思っています。こうしたものは,民間の医療機関から要請があれば緊急で差し上げるということも出てくるでしょうから,引き続き十分な量を調達確保しようという取組を進めていきます。

 以上が今後取り組むべき感染症対策であります。

 最近自宅にとどまってくださいということをお願いしておりますので,特に高齢者の方々のフレイル(虚弱)が懸念されます。福山市の政策顧問で前虎の門病院長の大内先生に,家でできるフレイル予防対策をまとめてくださいとお願いをしたところ,早速6項目に分類をして送ってきていただきました。特に1番2番3番はiPS細胞研究の山中先生が提唱されている項目だそうです。1は家族の動員,2は「オーラルフレイル予防」という言葉を使っておられるようです。3は「ジョギングエチケット」と呼ばれるものだそうです。こういうものも取り入れて,作っていただいたものを,市ホームページなどで掲載をいたしまして,コロナ禍が終わり,市民がフレイル予防対策に取り組むことができるようになるまでの間のフレイル予防に活用していただきたいと思っています。分かりやすいイラストなども市ホームページにあわせて公開できるよう,大内先生からは材料をいただいております。市民の皆さま方には引き続き,命と健康を守ることを最優先にした取組をお願いしたいと思います。

 以上が1点目のご説明でございます。

 2点目でありますが,今般,本市の緊急対策の骨子を取りまとめました。今後骨子を元に,国の補正予算の成立を受けて,そうした取組も加えながら,本市の緊急対策を最終的に整理し,本市の補正予算の編成・成立に向けて取り組んでいきたいと思っています。4月30日に国の補正予算が成立すると報道で言われておりますが,それに先立って,準備をすでに一定程度整えたというご説明でございます。

 骨子の一つ目でありますが,まずは感染拡大防止を強化しないといけない,医療提供体制を確保しないといけないということで,約2億円を想定します。主な新規施策でありますが,先ほど言いました自前の検査体制,PCR検査機器を1台保健所に設置したいと考えています。能力は,1台当たり20検体2回転でき,1日当たり40検体を処理できるという能力を想定しています。

 次は外来体制の自立であります。発熱外来の導入に向けた準備を整えています。市内の状況を見ながら,医師会のご協力もいただきながら,迅速に発熱外来を設置できる体制を整理いたしました。

 また患者の移送手段の状況でありますが,保健所に移送支援のための車両を1台購入したいと思っています。より迅速にそして安全性も確保できるということであります。

 それから3密の防止であります。3密を防いでテレワークを推進するという企業が今後増えてきますので,そういう企業の取組を支援するという項目であります。それを受け入れる宿泊施設が衛生対策を強化しないといけないので,そのような宿泊施設に対する支援策です。

 また,今までは幼児健診をすこやかセンターにて集団で実施しておりました。3密を避けるため,個別の医療機関に行っていただき,診ていただくという取組を進めています。そのために必要な委託費を確保するということが必要です。

 2つ目の柱,市民への生活支援であります。約3億円です。子育て世帯などへのきめ細やかな支援を通じて,市民の不安や生活に困る方々の負担を軽減していきたいという思いであります。

 まず子育て世帯でありますが,生活に困窮しているひとり親家庭を支援したいという思いで,「(仮称)ひとり親家庭緊急応援金」を創設したいと考えています。対象人員は約5,200人です。ひとり親家庭の場合には児童扶養手当が支給されておりますが,それに加えて新たな応援金で本市独自の支援をするということであります。

 また,勉強が遅れるのではないかと心配される家庭があると思います。子どもの学びや運動支援を家庭でできるように,無料オンライン教材の紹介をしたり,運動動画を配信したりと,家庭にさまざまな教育の材料や運動の材料をお届けしたいと思います。

 次は,特に支援が必要な方々にセーフティネットをはりたい,と思っています。介護事業所が休業することによって,通所サービスが受けられず,在宅で介護を受けざるを得なくなるという高齢者の方は,環境が変化してご心配が募ると思います。そうした方々のために少しでも何かをして差しあげたいということで,介護用品券の配布をしたいと思います。対象になるのは約2,000人であります。それから,障がい者,医療的ケア児の方々も環境が変化しますとご心配が募る,そういうための応援金を創設したい。詳細については引き続き詰めますが,対象は約2,000人と考えています。また,アルバイト先が減って学生も苦労しているということであります。困窮する大学生の奨学金貸付対象人数の拡大を考えています。

 以上が,市民の皆さまへの生活支援です。

 中小事業者も大変なご苦労をされています。この経済活動を守る,そして中小事業者の事業を守る,雇用を守る支援策として約5億円を計上します。

 主な施策でありますが,休業要請に応じた事業者への協力金の支給を,県と共に実施いたします。30万,複数事業所をもっているところは50万,あるいは時間短縮のところは10万,15万。先に県から発表されたものでありますが,これは県と市町が一体となって進めるものであります。

 また新しい事業形態がどんどん増えてきています。テイクアウト・デリバリー事業に参入しようという方のために,許可取得にかかる施設整備が伴う場合には,そのコストを一部支援していきたいと考えています。

 また事業継続の支援としては,先ほどはテレワーク活動を受け入れる宿泊施設に対する衛生費の支援でしたが,これはテレワークを促進する企業に対する支援です。企業は宿泊施設に対して,日中その部屋を利用するための利用料を支払う必要がありますが,その利用料の一部を補助するものです。

 また3密を避けるために,Web採用面接に取り組む企業のために,そのWebシステムのソフト導入,そしてそのソフトを使いこなせるようにするための研修に対する支援策を講じていくということであります。

 そしてこれは規模の大きい,そしてぜひ活用していただきたい融資制度でありますが,資金繰り融資制度をすでにスタートさせています。「マル経融資 利子補給制度」というものであります。国の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」という制度は,コロナ対策としてスタートしていますが,これは日本政策金融公庫が行う融資制度です。大変申込者が殺到しておりますし,手続きにも時間がかかるということですが,それに比べると,手軽に活用していただける有義な「マル経融資」を,さらに本市が利子補給することで負担を軽減しようということであります。すでに国の措置によって0.9%の利子補給がなされ,0.31%の金利に軽減されていますが,軽減後の0.31%の金利を丸々市が利子補給をして無利子にするということであります。これは運転資金,設備資金,合計で1千万円まで借りることができますが,さらに資金が必要な企業のために,追加的に2千万円の融資枠を利用することができます。その追加分の2千万円の融資枠に対して,現状は0.5%の利子補給を1年だけしていますが,その利子補給期間を3年間に延長するというのが,市の利子補給制度の拡充であります。したがってマル経融資を使えば,3千万円までの運転設備資金の確保ができる,しかも金利が大幅に有利に軽減されているということでありますので,ぜひ多くの事業者に利用してほしいと思っています。今,商工会議所を通じて説明もしています。もちろん無担保です。国の制度,県の制度を色々と選択していただきたいと思います。

 以上が市独自の緊急支援策であります。

 あわせて国の緊急対策で挙げられている制度が,今度は本市の補正予算に加わっていくという形になっていきます。国の支援制度を本市でも実施するために,こうした制度を受け入れながら,市の負担も加わっていって,市全体の補正予算が編成されるということであります。現時点の想定でありますが,今回議会に審議をお願いすることになるであろう補正予算の規模総額は,おおむね500億円程度の規模になるのではないかと見通しています。もちろんそれに対しては,一定程度の本市の財政調整基金の取り崩しによって財源確保することも考えています。もちろん国からの臨時交付金も出てくると思います。そういう臨時交付金との兼ね合いで財政調整基金の取り崩し枠も変わってくるということになってまいります。

 そしてこの支援策が固まったら,それを円滑に,そしていち早く市民の皆さま方に届ける。これが基礎自治体の一番大きな役割です。もちろん独自の支援策を講じるということも重要なことではありますが,なによりも国の大きな制度・施策が途中で目詰まりしないということが,不安解消にとって最も重要です。もちろん市の支援策もあわせて届きます。そのためには,国の定額給付金一人当たり一律10万円の円滑な支給のために,特別申請窓口を設置しまして,手続きを迅速化いたします。今できることは,事前に準備をしておくことを担当の方で考えてくれています。そしてあわせてさまざまな相談が今後さらに増えてくることになると思います。いよいよ市の支援策や国の支援策がでてきますと,分かりやすく説明してほしいという声が出てくると思いますので,それぞれ今すでに相談窓口を設置しておりますが,加えて緊急支援策の相談に対応できる体制作りも考えていきます。

 また市内の経済界のニーズを経済部で確認をしましたら,さまざまな制度が今出てきている,そのさまざまな制度を効果的に効率的に迅速に活用するために分かりやすい説明をしてほしい,分かりやすい情報がほしいというニーズが一番強い。そうした声にしっかりと答えるために,産業支援機関など官民のネットワークを活用しながら情報提供していくと考えています。

 本市の緊急対策の骨子については以上であります。

 最後にひとつだけ,ご報告をいたします。福山夏まつり2020でありますが,新型コロナウイルス感染症の終息時期が見通せない以上は,中止はやむを得ないと考えています。福山祭委員会の書面による臨時総会を開催いたしまして,今月中には中止を正式決定していきたいと思っております。大変残念な話でありますが,何よりもコロナ対策に専念をするという思いであります。市民や関係者のご理解をお願いしたいと思います。

記者

 市独自のコロナの対策としては10億円の補正予算ということですか。

市長 

 主なものとして,2億円,5億円,3億円と挙げましたが,これも今後引き続き議論をする中で前後はいたしますが,現時点で20億円前後規模になるのではないかと想定しています。

記者

 それは先ほど3つの柱に伴っての額が,計算をすると10億円くらいに膨らむだろうということですか。

市長 

 大きな柱として例示はいたしましたが,2億円,5億円,3億円という柱ごとの枠も変動することはあり得るとお考えいただければと思います。

記者

 そうしますと,補助率や対象人数も記載されていますが,これも変わりうるということですか。

市長 

 補助率というものは変わらないと思いますが,対象人数は変わると思います。また応援金の単価は引き続き議論しておりますので,そういう変動も総額に影響してくる可能性はあると思います。

記者

 先ほどの応援金などの金額もまだ検討中ということですか。

市長 

 そうです。

記者

 財政調整基金を取り崩して,残りは臨時交付金の割合によって決めていくということですか。

市長 

 いいえ,財源の一部に財政調整基金の活用も念頭に置くということであります。財源構成で一番大きいのが財政調整基金ということではないと思います。今後の市政の運営のために必要な財源を確保しながら,コロナ対策の財源をしっかり確保する,そういう中で財政調整基金の取り崩しも念頭に置くということです。

記者

 保健所の検査体制の確保について,機器の整備の時期としてはいつ頃をお考えでしょうか。

保健所長

 まだ時期というものはご明示できませんが,早急に,準備しています。機械も整備しておりますし,人の技術も習得中でございます。

市長 

 市の補正予算が成立した後,できるだけ早くということです。

記者

 病床確保の取組の中で,感染症指定医療機関におけるさらなる増床ということは,これは福山市民病院でしょうか。

市長 

 感染症指定医療機関ということで,一つしかありません。病床数はそれだけではありません。それ以外の病院においても,ご協力いただきながら,全体として増やしていく努力をするということです。

記者

 他の医療機関の確保といいますと,これは市内ということですか。

市長 

 そうです。

記者

 発熱外来の設置準備ですが,市民の方の中で通常の風邪などの患者さんと新型コロナの患者さんが場合によっては一緒になるかもしれないという不安から,発熱外来設置の要望があるのだと思いますが,どういったスケジュールで設置をされるのでしょうか。

市長 

 まずは,市民の方,患者の方の不安の度合い,総量の見極めが必要です。そして発熱外来の設置が不可欠だと判断したときは,資器材の確保と医療人材の確保が必要になってきます。資器材の確保についてはおおむね準備は完了したということを先ほどご説明をしました。加えて,医療人材の確保については,医師会などのご協力をいただく必要がありますので,協力が得られ次第,実施はできるということになります。

記者

 先ほど3つの柱で20億円ぐらいというお答えをされたと思いますが,それより前に市長が500億円規模と言われていました。これは20億円を含んだ数字が500億円ということですか。

市長 

 もう一度説明しますと,おおむね20億円程度という規模は,本市独自の緊急対策に伴う補正額が20億円です。4月30日に国の補正予算が成立し,国の施策を本市で実施するという意味で,本市の最終的な補正予算の事業規模は国の施策が加わるため,500億円程度になってくるということです。

記者

 最初の20億円を実施するための補正予算を議会にかけないといけないと思いますが,これは5月の臨時議会にあげるのでしょうか。

市長 

 これは別々にあげるのでなく,一体として市の補正予算を編成します。つまり国の施策も取り入れた形でのものになります。いつそれをご審議いただくかということについては,議会とご相談しながらできるだけ早くということですね。

記者

 目途,目標というのはございますか。

市長 

 議会とご相談をしながら,国の補正予算が4月30日ですので,それを受けて最終調整をしないといけません。そのような事務手続きの時間もかかりますので,そういうことも踏まえながら議会とご相談をしていくということです。国の補正予算が4月30日でないと成立しないということですから,それ以降にならざるを得ないと思います。

記者

少なくとも予算の規模や時期はまだこれから詰める部分があろうかと思いますが,市独自の新規施策は,実施するということでよろしいですか。

市長 

 実施します。市の意思としては実施ですが,ただ,議会のご承認がいることですし,それが前提です。

記者

 議会のご承認が得られればここに列挙していることは実施するということですね。

市長 

そうです。

記者

 議会は11日,12日に日程が入っていたと思うのですが,11日に補正予算を提案するということでしょうか。

市長 

 そこに向けてお願いをしていくということです。

記者

 では11日に提案の方向で調整をするということでしょうか。

市長 

 はい,そういうことです。

記者

 11日に20億円だけの案を出すということですか。

市長 

 全体である500億円規模です。上程の日は議会事務局と調整することになりますが,そこに臨時議会が設定されているということであれば,一つの機会だと思います。

記者

 臨時議会の日程が11日と12日と理解しているのですが,それは臨時議会の日程が2日間以上延びそうということですか。

市長 

 審議に必要な時間をどのように確保していただくか,それは議会事務局の方で考えていただきますが,必要なプロセスをとっていただくことをお願いしながら成立をめざすということであります。

記者

 先日湯崎知事が,国からの10万円については県の独自施策で財源に当てたいという発言があり,それを翌日撤回される場面があったのですが,市長として,湯崎知事の発言とその後の対応についてどのように思われるか伺います。

市長 

 県民の命と健康を守っていかないといけないとさまざまのことをお考えいただいているのだと思います。その中で一つの選択肢として,そのようなご発言をされ,その後撤回といいますか,言葉の使い方が悪かったのだという話をされました。思いとしては,我々もさまざまな選択肢を考えながら生活と経済を守っていくという意味では,等しく我々も考えていかないといけないと思っています。

記者

 これまで福山市で発生した症例を見ますと,企業の出張であるとか,こうした動きについてどのようにお考えであるかということと,もう1点,ゴールデンウィーク中に福山に帰省されたり,あるいは旅行に行かれたり,そういったことに対しての市の対策を何かお考えになっていらっしゃるか,改めて聞かせていただけますか。

市長

 外出や旅行や出張についてもできるだけ控えていただきたい。特に大都市との行き来についてはお願いをしてきました。やはり企業活動を維持していくためにどうしても必要な出張,これについてはやむを得ないと思います。そういう場合には,そういうところから帰ったら,2週間はしっかりと健康チェックして,外出を控えてくださいとお願いをしてきました。しっかりと企業は協力をいただいていると思います。そのうえでコロナはどこから入り込んでくるか分からないという怖さを,改めて一人ひとりが自覚をして,それ以外の行動においても,注意深くあらねばならないということだろうと思います。

 ゴールデンウィークにつきまして,これはもちろん市としてはこれまでのお願いをさらに繰り返す,そして国から出た新たな10のポイントを自覚していただくということを引き続きお願いしたいと思います。こうした遠距離を伴う移動の制限については,一市町だけの取組では限界があります。県単位で,ブロック単位で,国単位で,そういう意識を共有していくということが大切です。すでに国からも,大都会の深刻な状況にある首長からもさまざまな形で注意が発せられています。そうしたことに我々もあわせて,市からの呼びかけに合わせて,そうした呼びかけをしっかりと市民が受け止めていただくということに尽きるのではないかと思います。

記者

 新型コロナウイルスで東京や札幌で生活保護の申請の数が増えているということで,本市の状況が分かれば教えていただけないでしょうか。

生活福祉課

 統計では,コロナに関しての生活保護の相談は3月10日から4月22日までで10件程度で,まだ目立った増加という状況ではありませんが,生活相談の方は増えておりまして,住居確保給付金の申請・相談が増えています。コロナに関する生活相談が3月10日から4月22日現在144件,うち住居確保給付金の相談が71件という状況になっております。住居確保給付金の家賃補助でつなげながらも,その中で生活が困る,生活費が足りないという方が,今後生活保護の方に来られると思います。

記者

 市民への生活支援のところで,「(仮称)ひとり親家庭の緊急応援金」と,障がい者,医療的ケア児への応援金の支給に関して,だいたいどのくらいの額が見込まれるか教えてください。

市長

 金額を含めた詳細については今後検討していきます。現時点では詳細の額は未定です。

記者

 福山市職員については,一律10万円はどのように受け止めるべきだと,あるいは知事が最初発言されたように寄附すべきというお考えはないのでしょうか。

市長 

 国の制度で一人一律10万円支給するということで,公務員も国民だと思います。支給にふさわしい活用をしていただければよいのではないでしょうか。

記者

 当初の知事の発言は誤った見識だったという考えはないのですか。

市長 

 さまざまな選択肢の一つということで,知事の頭の中にあったということではないでしょうか。

以上。

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