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福山城築城400年記念事業に係る市長記者会見
記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。
会見日:2022年(令和4年)8月5日(金曜日)
福山城築城400年記念事業に係る市長記者会見
福山城築城400年記念事業に係る市長記者会見資料 [PDFファイル/3.33MB]
会議録
市長
福山城のグランドオープンを祝うセレモニーの内容について,ご報告いたします。まず,8月27日は,天守北側鉄板張り完成セレモニーを,10時から天守北側広場に特設会場を設営して開催します。水野家20代当主の水野勝之さん,阿部家17代当主の阿部正紘さん,福山城築城400年応援サポーターで落語家の春風亭昇太さん,そして,公募により選ばれた小中学生8名の計11名の方々が,北側鉄板張りを完成させます。天守北側の石垣の上に設けます特設の会場に登っていただき,最後の鉄板を張りつけます。そして,その他の参加者の皆さま方は,福山城天守の礎石が再現されたエリアと,その北側の広場から,鉄板張りセレモニーをご覧いただくことになります。
10時30分からは,天守北側鉄板張りセレモニーの関連事業に移り,記念アトラクションとしてJFEの太鼓部が火炎太鼓を披露してくれます。そして,15時頃まで福山城築城400年応援サポーターたちにトークショーを繰り広げていただいた後,「福山城幸盛ナイト」として音楽イベントを中心としたにぎわいが19時半まで続きます。「福山城幸盛ナイト」の詳細については,主催である福山城幸盛ナイト実行委員会の方から,後日報告があろうかと思います。
19時45分からは,福山城ライトアップセレモニーとして,福山駅北口スクエアを舞台に点灯式が行われます。式には,このライトアップを3年かけて担当していただきました石井幹子さんが参加され,点灯のボタンを押していただくことになっています。また,福山あるいは福山城と関連の深い刈谷市,そして岡崎市からのご来賓の皆さま方も点灯式にご参加いただきます。さらに,バットマンも参加をしてくれることになっております。点灯式が終わった後,市民の皆さま方には筋鉄御門から入場していただき,天守前広場の特別内覧会へと移っていきます。実際の完成披露は8月28日となっておりますが,特別内覧会と称して天守前広場に上っていただきます。そこでは,先着400名の方に福山城とゆかりの深い「とんど饅頭」がプレゼントされることになっています。
その後,20時半からは花火が打ち上げられます。打ち上げ場所は,事前に公開はいたしませんが,天守前広場からよく見えるような場所から花火が打ち上がることになるかと思います。そして21時には,8月27日の全ての行事を終える予定です。
続いて,いよいよ8月28日に移ります。9時から,天守前広場の特設会場で福山城博物館リニューアルオープン記念式典がスタートします。式典のオープニングアトラクションとして,喜多流大島能楽堂が新作能「福山」を披露していただく他,400年の歩みの映像紹介,鏡開きやテープカット,備州岡山城鉄砲隊による祝砲の打ち上げ,月見櫓などの施設見学が行われます。なお,さまざまテントを張ったり,機材も集まりますので,式典は招待者のみで開催いたします。式典の様子は,オンラインや式典会場近くの広場において大型モニターで中継を行う予定です。式典が終わって11時30分からは,整備を終えた本丸が,いよいよ市民の皆さま方に開放されるときを迎えます。東門と南側の筋鉄御門からそれぞれ入場していただきますが,そこでは,刈谷・岡崎武将隊が皆さまをお出迎えしてくれます。北門については,障がい者の方の専用入口にさせていただきます。「とんど饅頭」を先着400名にプレゼントするとともに,福山城に生えていた桐で作られた琴6面による演奏が行われます。
12時からは,再び備州岡山城鉄砲隊に演舞をしていただきます。13時54分からはRCC中国放送公開生放送の収録があり,タレントの田村淳さんと,広島大学名誉教授で城郭の専門家である三浦正幸さんが,お城にまつわる楽しいトークを1時間程繰り広げてくれ,そこに,わずかですが私も絡みます。15時からは,田村淳さんによるトークショーが30分程行われ,16時からは,地域の伝統芸能5団体と,よさこい演舞9団体による披露が20時近くまで繰り広げられます。20時からは再びどこかで花火が打ち上がり,21時の終了を迎えることになります。これが両日の主な流れです。
次に,リニューアルした福山城博物館の見どころを,あらためてご説明いたします。なお,天守が博物館として登録されているのは,福山城博物館を含めて全国で二つしかありません。これまでは,歴史的に価値のあるものをガラス越しに見るという構造になっておりましたが,大きくコンテンツをリニューアルいたしました。動きのあるコンテンツをふんだんに取り入れながら,福山城のことを市内外のより多くの方に,楽しく知って学んでいただき,当時に戻って体験をしていただける作りにしております。
まず,エントランスには大型モニターが設置され,徳川家康公,福山藩の開祖である水野勝成公,そして幕末の英明な藩主として名高い阿部正弘公の3人がモニターに登場しながら,皆さまをお出迎えします。地階のフロアでは,高さ2.4メートル幅11.5メートルのU字型スクリーン全体を使いながら,福山城の歴史とその特徴を映像でわかりやすく紹介します。
1階では,貴重な収蔵品を展示しており,ご鑑賞いただく空間となっております。2階は,水野勝成公と水野家を紹介するフロアで,水野勝成公が鬼日向から名君へと変身していく人生が映像で紹介されます。併せて,馬の模型に乗って乗馬を体感しながら,戦国武将の気持ちを子どもも体験できる「一番槍レース」を楽しんでいただけます。また,水野勝成公には36メートル先の小さな的を火縄銃で射抜いたという逸話が残っておりますが,それと同じ火縄銃体験をレーザー方式でやっていただける楽しいコーナーもあります。的を射抜くことができた方には,自分の弾が当たった個所がはっきり分かる的の拡大写真とともに,記念撮影をしていただける特典もついています。さらに,水野勝成公が使用していたと言われる槍を実際に持って,その重さを体験していただくコーナーも用意されています。
3階は,阿部正弘公と阿部家のコーナーで,開国に導いた名宰相である阿部正弘公を生い立ちから紹介する映像が,皆さま方をお待ちしております。当時の世界情勢,国内情勢,そして阿部正弘公と関わりをもった当時の日本の指導者たち,そうした人物が登場しながら当時を思い浮かべていただけるようなコーナーになっています。2階を体験中心の「動」の空間とすれば,3階は「静」というイメージの空間になるのではないかと思います。4階では,高さ3.5メートル幅14.5メートルの三面スクリーンを活用しまして,二本の映像を繰り返し上映いたします。水野勝成公のまちづくりがどう展開され,今の福山市の基礎ができ上がったかということを紹介するものと,福山と関わり合いのある過去の人物を紹介するもので,それぞれ5分にまとめたものを繰り返し上映します。当面,映像はこの2本だけですが,今後3本目以降の映像制作も考えていきます。
最上階は「天空の間」と称して,今回の築城400年記念事業にご寄附をいただきました多くの方々の名前を彫り込んだ芳名板を設置いたします。この芳名板設置に間に合わなかった寄附者の方々については,後日,2枚目の芳名板を制作し追加で設置します。また,福山ゆかりの先人についても,選定委員会で現在議論をしていただいておりますが,併せて紹介パネルを設置する予定です。また,部屋を出てすぐのところには,福山市の名誉市民のパネルを設置することも考えております。
この福山城博物館には,新たに思いやりエレベーターが設置をされており,お体の不自由な方や妊婦の方に優先的に使っていただくということを考えておりますので,市民の皆さま方にはご理解の程をお願いいたします。
次に,8月28日の入館方法についてご説明します。当日は混乱を避けるために,完全予約制といたします。予約は,本日8月5日から8月27日まで受け付けており,福山城博物館ホームページの予約専用サイトを通じて行っていただきます。入館の時間帯は13時から16時までの間,7回に分けられており,それぞれの時間帯で50人ずつ入館いただけます。よって,当日は約350人の方々に中を観覧していただけるようになります。
そして,福山城築城400年を祝して,六つの文化施設につきまして,8月28日から8月31日までの間,入館料,観覧料を無料といたします。市民に限らず,どなたでも無料で入館をしていただけます。
関連いたしまして,8月21日の9時から「福山の「街」Clean up大作戦 in 福山城」というイベントを開催します。これは,みんながきれいに気持ちよく築城400年を迎えるため,ウォーカブルエリア内を一斉清掃するものです。参加をされる方は,中央公園に集合していただき,街をきれいにしながら,ゴールである福山城の天守北側広場をめざしていただきます。清掃に必要な火ばさみ,ごみ袋は事務局からお渡しいたします。参加にあたって事前の申し込みなどは必要ありませんので,ぜひご自由にご参加いただきたいと思います。
記者
このイベントの意義や市長の意気込みなどをお聞かせください。
市長
私たちは,福山城や本市のまちの発展を,築城400年という期にあらためて学ぶことで,市民の誇りにつなげていこうという思いで,これまで事業に取り組んできました。8月27日と28日は,そうした思いを確認する日にしていきたいと思っています。
記者
対外的には観光資源としての意味もあると思いますが,その辺りのお考えはいかがでしょうか。
市長
今回,福山城において,外から観光客を呼び込むために何かをするという思いはありません。私たちがもっている歴史的な資源を大切にすることに大きな意味があると考えています。そうすることによって,その資源は価値を増すことになると思いますし,そのような価値を増した資源が,観光客を含めた市外の多くの方々を引きつけることに繋がっていくのであれば,それはとてもありがたいことです。多くの方々がこの築城400年の動きに関心をもたれていると思いますので,福山に訪れていただいた皆さま方を,思いやりとおもてなしの心をもって,お迎えしたいと考えています。
記者
8月28日の入館にあたっては予約制を取られ,入館人数を制限されるということですが,あらためてその目的を教えてください。また,このことが周知されなければ,予約制ということを知らずに来られる方も出てきて混乱が起きる気がしますが,その辺りをどのようにお考えでしょうか。併せて,8月29日以降の入館方法についても教えてください。
市長
完全予約制とさせていただくことについては,申し訳ないと思っています。ただ,どれだけの方が来られるかという予想がつきません。また,思いやりエレベーターを設置しましたので,その分館内のスペースが少し圧迫されざるを得ないという状況もありました。そこで,しっかり入館人数を管理しながら,まずはスタートしていきたいと考えました。また,ホームページの予約専用サイトしか予約方法がないことについては,特にご高齢の方に,ご不便をお掛けすることになるかも分かりません。重ねてお詫びを申し上げたいと思いますが,こういう方々につきましては,8月29日以降に,テントなどが撤去された本来の天守前広場の姿をご覧いただく中で,ゆっくりと観覧をいただけるように,いろいろと配慮していきたいと思います。従って,予約制であることについては周知をしっかりと行うとともに,8月29日以降の入館のあり方についても,ご高齢の方などへの配慮をしっかりと行っていきたいと思います。
記者
8月29日以降についても予約制にされるのでしょうか。
市長
しばらくは予約制を続けますが,同時に当日枠も設けながら,いろいろなケースに対応していきたいと思います。また,入館状況が落ち着いてきましたら,予約制を無くすことも念頭に置きながら考えていきます。
記者
新型コロナウイルスの感染者数がかなり増えていますが,8月28日に入館者数の制限される理由としては,感染防止対策もあるのでしょうか。
市長
申し上げませんでしたが,当然それは前提です。館内のスペースを鑑みる中で,館内に何人ぐらい滞留していることが適切なのかといったことを考えながら,30分ごとの入館人数を50人とすることを設定いたしました。
記者
観覧時間が30分ずつと考えたら良いのでしょうか。
市長
いえ,全館を見ていただく所要時間は1時間ぐらいと想定しています。従って,館内にいる入場者は約100人になると考えています。最初に50人が入り,そして50人がまだ中にいる時に次の50人が入って,さらに次の50人が入るときには,最初の50人はそろそろ退館されるだろうというイメージをもっております。
記者
13時から16時までの入館時間は,すべて30分刻みなのでしょうか。
市長
そうなります。
記者
入館の予約についてお尋ねします。予約サイトを見ますと,50日先まで予約ができて,10人の当日枠があるという説明書きがありますので,その辺りの詳しい内容を教えてください。また,私たち報道機関が博物館内を取材できる時期は,いつ頃になるのでしょうか。
市長
報道機関の方を対象とした内覧会は,8月18日に行います。なお,8月20日と21日には,応募制になりますが,市民の皆さま方にも内覧をしていただきたいと思っています。
文化観光振興部長
まず,予約の考え方ですが,今回展示内容が大きく変わっておりまして,映像や体験コンテンツなどを十分に楽しんでいただくためには,やはり混雑していては,なかなか難しいということがあります。加えて,感染防止の側面もありますので,当面の間は予約制とさせていただき,状況をみながら運用方法を検討していきたいと思っております。その上で,8月29日以降の予約方法つきまして,ご説明いたします。まず,30分当たりの入館者数を50人とすることに変更はございません。開館時間は9時から17時までですので,最終入館時間を16時として,30分単位で入館していただきます。50人の内訳については,各時間帯とも事前予約枠が40人で,残りの10人は当日入場枠としております。当日会場にお越しいただいた方で,空いていれば入館していただけます。まずはこのような方法で運用をしてまいります。
市長
予約サイトにおいて,少し混乱を招くような記載になっているのかも知れません。8月28日と29日以降の入館についてはっきりと分かるように,大至急確認,整理をするようにいたします。
記者
新型コロナウイルス感染防止対策についてお尋ねします。館内での対策についてはお話しいただきましたが,今回は屋外でのイベントが多いかと思いますので,屋外における感染対策についても教えてください。
市長
屋内外問わず,感染対策にしっかりと留意しながら2日間を終えたいと思っております。具体的には担当から説明いたします。
文化観光振興部長
感染対策としまして,まず,出演者やスタッフなどの関係者の方には,体温計測や抗原検査を当日朝やっていただくことを考えています。また,当日入場していただく方につきましては,しっかり消毒をしていただくことや,「広島コロナお知らせQR」といった感染に関わる通知アプリなどの利用呼びかけ,そして,密を避けるような呼び掛けのプラカードなどで,感染防止等の周知を会場内でも徹底してまいります。
以上。