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松本コレクション

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年10月13日更新

赤楽茶碗の画像
樂 道入 《赤楽茶碗 銘 紫翠》
如心斎箱書 樂了入極
江戸時代
高さ7.8 口径13.5 高台6.3cm 陶器

三代道入は、1599(慶長4)年、二代常慶の長男として生まれた。樂家随一の名工と称され、別名ノンコウとしても親しまれる。初代長次郎や常慶が光沢のない黒釉で装飾性を極力落としていたのに対し、道入の樂茶碗は、艶やかで光沢のある釉薬を用いた、華やかな作風を特徴とする。また、箆削りの名人という伝承があるように、その茶碗は薄造りであるという。

本作は、比較的厚手の赤楽茶碗で、口径も広く、大振りの器形がゆったりとした印象を与える作品である。

 


青井戸茶碗 銘 岩波の画像
《青井戸茶碗 銘 岩波》
小堀遠州箱書 
朝鮮王朝時代
高さ6.0 口径13.8~14.0 高台径5.4cm 陶器

高麗茶碗のうち最も数の多いのが、井戸茶碗である。そのうち、青井戸茶碗は、釉薬が青味がかっているとされるが、実際には見込みが浅く、抑揚のある轆轤目の残る朝顔形の器形の茶碗を青井戸という。

本作は、見込みが浅く開いた器形の茶碗で、片側にのみ青みがかった釉薬が掛かる。低めの高台の周辺には、カイラギと呼ばれるぶつぶつとした釉薬の縮れが見られ、見どころとなっている。

 


薩摩焼茶入 銘 残雪の作品画像
《薩摩焼茶入 銘 残雪》
啐啄斎箱書 
江戸時代
高さ10.0 口径2.8 胴径5.5cm 陶器

文禄・慶長の役に際し、九州および長州諸藩の大名は、多くの朝鮮人陶工を連れ帰り、その結果、日本各地に特色ある焼き物が産み出された。薩摩焼もそのうちの一つで、島津義弘が陶工を連れ帰り、開窯させたことに始まる。

本作は、比較的背が高い細身の茶入(肩衝)。黒褐釉が施された鉄分の多い陶土に白釉が加えられ、それらが混ざり合いながら流れ落ちることで景色が作られる。そのさまが表千家第八代啐啄斎によって「残雪」と見立てられた。

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