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昔の道具について 「洗濯・アイロン関係」
印刷用ページを表示する 掲載日:2010年4月10日更新
洗濯板(せんたくいた)及び洗濯盥(せんたくだらい)
洗濯板長方形の木製一枚板で、表面に刻み目がつけられています。洗濯の際、この刻み目に洗濯物をこすり付けて汚れを落としました。使用されたのは明治になってからで、表裏に違う大きさの刻み目を入れたり、刻み目を曲線にするなど、いろいろな工夫がされてきました。 洗濯盥水やお湯を入れて手足や顔を洗う器の大型のもので、最初は木製でした。昭和20年代後半には金属製が普及し、後にはプラスチック製のものも普及しました。 |
きぬた
洗濯物を洗濯した後、打ってしわを伸ばしたり艶を出すための木槌(きづち)で、元々は織り上げた木綿や麻をたたんで石の上にのせ、これで何度も叩いて生地を柔らかくしたり光沢を出すために使用されていました。弥生時代にはすでに使われていたと考えられています。 |
火のし
炭火を入れて底を熱し、その熱で布のしわを伸ばすための道具で、裁縫後の仕上げにも使用されました。その多くは真鍮製で、柄の付いた底が平らな鍋状の形をしており、熱した底を布類にあてて使用しました。 |
炭火アイロン
金属製で中に炭火を入れて底を熱し、その熱と本体の重さで布のしわをのばすためのアイロンで、側面下部に空気口、上部に煙突が付いており、炭火が消えないように空気調整する仕組みになっています。 明治になって西洋から伝わり広く普及しました。昭和30年代の電気アイロンの普及により、次第にその姿を消すこととなりました。 |
電気アイロン
熱源が炭火から電気へとかわったアイロンで、これにより大きく手間が減りました。また「炭火アイロン」や「火のし」のように、炭火がはじけて火の粉が飛び散り布を焦がすといった心配もなくなり、大変仕上がりも良くなりました。 西洋で1800年代後半に開発されたものが1914(大正3)年頃日本に輸入され、その翌年ぐらいから国産化され、昭和30年代に広く普及しました。 |
こて
火鉢や囲炉裏などに先を入れて熱し、その熱で布のしわをのばすための小型のアイロンで、裁縫の仕上げにも使用されました。大きな面積への使用には適しませんが、炭火アイロンに比べ、より細部のしわをのばすことができます。電気ごての普及で次第に姿を見ることはなくなりました。 |
電気ごて
従来の直接火の中に入れて熱するものに対し、熱源を電気にかえた小型のアイロンで、細部のしわのばしや、裁縫の仕上げに使用されました。 |