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2019年度(令和元年度)管外先進地視察研修 〔神戸市〕
視察の目的
福山100NEN教育で取り組んでいる「子ども主体の学び」を推進するため,2019年(令和元年)11月6日(水)に神戸市の灘中学校・灘高等学校と神戸市立六甲山小学校を訪問しました。
灘中学校・灘高等学校では,生徒の興味・関心,自主性を大切にし,それぞれの学びに対する意欲を向上させる質の高い授業が行われています。
神戸市立六甲山小学校は,六甲山に建つ小規模特認校です。豊かな自然環境を活かした様々な体験活動や,小規模校ならではのきめ細やかな授業で,児童一人一人の学びを大切にする教育に取り組まれています。
灘中学校・灘高等学校(9時30分から11時30分まで)
まず,最初の視察地である灘中学校・灘高等学校を訪問しました。
神戸市の中心部から電車で約10分の住吉駅を降りて少し歩いた場所にあります。
到着後,灘中学校・灘高等学校の和田校長先生,大西教頭先生から,学校の状況や授業形態などについて説明を受けた後,校舎を回り,数学や国語,英語の授業の様子などを視察させていただきました。
校長室での説明の様子 | 校舎を案内していただきます。 |
学校内の各所にモニターがあり, ここで次の授業を確認できます。 |
視察の様子 |
国語の授業 |
数学の授業 |
学校図書館には,豊富な数,ジャンルの蔵書がありました。 |
赤本コーナーには東大と京大がずらり。 |
灘校の職員室は,すぐに相談・協議ができるように各学年団ごとに,区切られたスペースで作業しています。 |
講堂にもお邪魔し,その歴史に思いを馳せました。 |
灘中・高等学校では,学年ごとに教員たちの担任団をつくり,6年間持ち上がりで同じ先生方が同じ生徒を担当するシステムになっています。学年団それぞれで学びの進度が異なり,生徒が興味を持てば,上の学年で学ぶ内容でも先取りして授業を行い,まさしく「主体的・対話的で深い学び」を実現しています。
個性豊かな生徒たちが,それぞれの興味のある分野をとことん突き詰めて調べたものをまとめた論文集なども発行しており,生徒が自ら学ぶ力を大切にしていました。
中学校・高校ともに,色々な授業の様子を見せていただきました。
お忙しい中,貴重なお話を聞かせてくださった和田校長先生や大西教頭先生をはじめ,灘中学校・灘高等学校の教職員の皆様,本当にありがとうございました。
神戸市立六甲山小学校(13時30分から15時30分まで)
続いて,次の視察地である神戸市立六甲山小学校を訪問しました。
平成14年度から小規模特認校(自然環境に恵まれ,特色ある教育を推進している小規模な学校)となった神戸市立六甲山小学校は,生徒数47人,学級数5クラス(内複式学級が1クラス),特別支援学級1クラスの学校です。
さっそく校内へ | 名物火入れ式ストーブ 毎年10月の霜降(そうこう)の日に火入れを行うそうです。 |
森澤校長先生,小笠原教頭先生,そして神戸市教育委員会の皆様に迎えられて校舎内を案内していただきました。
視察の様子 | 熱心に授業を受けています。 |
PCで,それぞれが好きな科目を選んで学んでいます。 | 家庭科の授業 |
体育館にはボルダリング用の壁がありました。 頑張れ~! |
併設の六甲山幼稚園にもお邪魔しました。 収穫された柿が美味しそう! |
校内を視察した後,森澤校長先生と神戸市教育委員会の方からお話を伺いました。
標高約800mの六甲山に建ち,多くの子どもたちは,ふもとの町からケーブルカーで通学しています。自然豊かな土地を生かし,キャンプやブナの木を用いた環境学習,カヌーやスキー教室など,様々な体験活動を行っています。
一人一人の学びの状況を見ながら,児童が伸び伸びと自分らしく過ごせるよう,声をかけていました。
協議の様子 | 放課後,校庭で遊ぶ子どもたち。 元気いっぱいです。 |
この日の外気温は12℃! 神戸市の中心部より5℃低く、ひんやりします。 子どもたちや校長先生いわく,暖かい方だそう。 |
六甲山上からの景色 絶景です! |
お忙しい中ご対応いただいた,森澤校長先生をはじめとした六甲山小学校の教職員の皆様,神戸市教委の皆様,そして元気いっぱいの生き生きした姿を見せてくれた児童の皆さん,本当にありがとうございました。
今年で4年目となる「福山100NEN教育」では,一人一人の個性や考え方を大切にすることを「カラフル」という言葉に集約し,子ども主体の学びづくりに取り組んでいます。
今回の視察内容も参考にしながら,学校がそれぞれの違いを認め合い,個々の児童生徒が自分の持つ興味・関心を大切にし,自分らしく学ぶことができるよう,今後も一層取り組んでまいります。