　広瀬中学校の閉校式を挙行するにあたり，御案内申しあげましたところ，御来賓の皆様をはじめ，多くの保護者の皆様にお集まりいただきました。心よりお礼申しあげます。
　広瀬中学校は１９４７年（昭和２２年）に開校いたしました。以来７４年間，歴代校長・教職員，さらには地域の皆様が心を１つにして子どもたちを見守り，広瀬中学校を育ててまいりました。
　生徒たちも四季の移ろいを，そして自然の恵みを体いっぱいに感じながら豊かな情緒を育ててきたことと思います。また，民舞「みかぐら」は広瀬中学校の特徴ある活動として長年取り組んでこられました。ソフトテニス部の活動も活発に行われてきました。文化活動やスポーツ活動の充実した日々を生徒の皆さんは送ってきたことと思います。
　本年度をもって，歴史と伝統ある広瀬中学校は幕を下ろすことになりますが，広瀬学園として新しい教育が始まります。卒業する生徒の皆さんはこの広瀬中学校で過ごした３年間を自信に大きく羽ばたいてください。在校生の皆さんは新しい広瀬学園の歴史を作りあげていってほしいと思います。
　広瀬中学校の特徴は，地域の皆様が学区内そして学区外の多くの生徒や御家庭を快く受け入れていただき，一緒になって地域・学校を創りあげるところにあると思っております。改めまして，これまでの地域の皆様方の御尽力に重ねて感謝申しあげたいと思います。併せて新しい広瀬学園につきましても，倍旧の御尽力を賜りますようお願い申しあげます。

市長あいさつ① 　市長あいさつ② 　　

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３　来賓代表あいさつ　

　広瀬中学校ＰＴＡ　会長　橘高恵　様

　まだ我が子が小さかった頃，初めて広瀬中学校に入ったとき，とても温かく愛に溢れた学校だと感動しました。先生・保護者の方々が総出で行事の売店や空き家の掃除，大会の送迎や応援まで，地域や子どもたちのために動いている姿を見て，この温かい雰囲気は歴代の保護者や先生，下級生に優しく接してくれた広瀬中学校の卒業生たちが築き上げた努力の結晶であると感じました。皆様には心から感謝申しあげます。
　自然豊かな学校で地域の方々と柏餅づくりをしたり，秋には栗拾いをしたり，厳しい寒さの中でも笑顔いっぱいに走り回って遊んでいる子どもたちの姿を見ると，私もこの中学校に通ってみたかったと思います。一人一人に声を掛けてくださり，子どもたちの気持ちに寄り添ってくださった校長先生はじめ先生方，コロナ禍で制限がある中でも子どもたちのやってみたいことを尊重し，行事を開催してくださったことに深く感謝申しあげます。
　今日まで地域の方々が広瀬の学校を存続させるために何度も話合いをしたり，通学費を補助してくださったり，多大な努力をされてきたこと，いつも子どもたちのことを見守ってくださっていることに対しては感謝してもしきれないほどです。本当にありがとうございました。
　私たち保護者も自分たちにできることは何だろうかと考え，みんなで協力して頑張ってきたことで絆が深まったように感じます。今日に至るまで様々なことがありましたが，広瀬中学校が改装され，広瀬学園校舎の建設を見ると，これから広瀬の小学生と中学生がともに学ぶ姿を見られるのがとても喜ばしく，楽しみに感じています。
　今までＰＴＡ活動に御協力くださった保護者の皆様，本当にありがとうございました。広瀬学園が開校してからも，皆様が無理なく楽しめるような保護者会をつくっていきたいと思います。
　子どもたちを笑顔で迎えられる学校にしていけるよう，地域の皆様・先生方・保護者の皆様，これからもお力添えをどうぞよろしくお願いいたします。

来賓代表あいさつ① 　来賓代表あいさつ②

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４　生徒代表の言葉　

　広瀬中学校生徒　橘高大和　さん
　
　広瀬中学校最後の卒業生として登壇できることを嬉しく思います。なぜならこの広瀬中学校で私は大切なことをたくさん学ぶことができたからです。
　今日はその中から２つのことを話そうと思います。１つ目は思いやりを持ち，学年を超えて助け合えることです。学年関係なくコミュニケーションを取り合い，つながりを大切にすることで学年内だけでなく学校内でのつながりが強くなります。学年を超えたつながりで小中合同運動文化発表会をはじめとした行事を全員が楽しく実施することができました。年齢に関係なくコミュニケーションを取ること，それは大人になっても重要なことだと思います。
　２つ目は広瀬中学校が気軽に話し合える環境であるということです。気詰まりな場所では一人一人が最善な状態で意見を出すということはなかなか難しいことだと思います。みんなが気軽に話し合える環境をつくるということは大人になっても重要なことでしょう。
　広瀬中学校は私たち生徒の思いを尊重して聞いてくれました。新しい取組をしようと提案すると，すぐ実行に向けて動き出すことができます。広瀬中学校だから「挑戦しよう」という気持ちを持つことができました。
　このように私は生涯の中で欠かせないものを広瀬中学校で得ることができました。それは今まで育ててくれた父さん母さん，学習を支えてくれた先生方や温かく見守ってくれた地域の方々が広瀬中学校，そして私たちを支えてくれたからできたことです。
　地域の方々とは，学区民運動会やロードレース大会などをはじめ，中学校と地域で一緒に行った行事が印象に残っています。私たちが安全に活動できるよう見守ってくださいました。ロードレースを頑張って走った後の大鍋を囲む会で，大鍋の温かさ以上に温かい気持ちになったのを思い出します。本当にありがとうございました。
　広瀬中学校は閉校してしまいますが，新たに広瀬学園になっても大切なことを学べる場としてこれからも輝き続けてください。

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５　校歌斉唱

校歌斉唱① 　校歌斉唱②

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６　校旗返納

校旗返納① 　校旗返納②

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７　校長あいさつ

　広瀬中学校　校長　三宅　幸二

　先ほど，広瀬中学校の重みのある校旗を返納させていただき，改めて閉校を実感しているところです。四季折々の豊かな表情を見せる自然環境に囲まれた広瀬中学校は，１９４７年（昭和２２年）４月に地域の皆様をはじめとした多くの方々の御尽力により，深安郡広瀬村立広瀬中学校として，生徒数９１名でこの地に創立されました。４年後の１９５０年（昭和２５年）には，生徒数が１６３名まで増えた時期もありましたが，２０２２年（令和４年）３５名の生徒をもって，７４年間に渡る歴史の幕を閉じることとなりました。１４３４名の卒業生がこの学び舎を巣立ち，各方面で活躍しておられます。
　広瀬中学校の歴史を顧みますと，創設時の木造校舎を取り壊し，１９８９年（平成元年）に現在の校舎が完成しました。平成に入ってからは，広島県へき地教育研究大会の対象校として研究公開をしたり，文部省へき地教育研究指定校や広島県中学校学力向上対策事業指定校，福山市特色ある学校教育推進事業指定校等を受けたりするなど，意欲的かつ継続的に教育研究を進めてきました。加えて１９９６年（平成８年）には，ソフトテニス部に所属していた生徒の意欲と指導にあたっていた先生方の熱心さがかみ合い，第２７回全国中学校ソフトテニス大会に男子団体として出場という輝かしい成績を残すこともありました。また，６年前に福山市教育委員会が「福山１００ＮＥＮ教育」を宣言されてからは，総合的な学習の時間を研究教科に据え，主体的な学び，子ども主体の学びの授業づくりを進めてきました。
　私は３年前に広瀬中学校に赴任し，「知恵をだそう」「声をだそう」「汗をだそう」を合言葉として取り組んでまいりました。幸いなことに広瀬中学校の生徒は，授業・行事や様々な活動において合言葉どおりに活動できる生徒に育ってくれました。
　そのような生徒たちの頑張りや成長を支えていただいたのが保護者や地域の皆様です。地域の皆様には，広瀬学区運動会，広瀬学区夏祭り，とんど，部活動でのゲストティーチャーなど，様々な体験をさせていただく中でたくさんのことを学ばせていただきました。この場をお借りして，地域の皆様に深く感謝申しあげます。ありがとうございました。
　生徒の皆さん，これまで広瀬中学校で学んだことをもとに，４月から開校する広瀬学園中学校あるいはそれぞれの進路先で活躍してください。
　今日まで長きに渡り，本校に御支援を賜りました卒業生・地域の皆様，本校をこれまで支えてこられた歴代校長・教職員の皆様，歴代のPTA会長・役員の皆様，すべての保護者の皆様に心より厚くお礼申しあげます。
　また，今回の閉校にあたり，閉校記念事業実行委員会の皆様には大変お世話になりました。心よりお礼申しあげます。これからも更なる皆様方のお力添えや御支援をお願い申しあげまして，これまでの感謝と広瀬中学校への惜別の言葉とさせていただきます。

校長あいさつ① 　校長あいさつ②