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所蔵品展「時を超えて-漢字の世界」を開催します

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年7月22日更新

所蔵品展 「時を超えて-漢字の世界」を開催いたします。

時を超えて-漢字の世界

概要

現存最古とされる漢字が誕生したのは約3500年前の殷時代である。殷王朝は、神意を伺って政治を行い、そのため占いによって物事を判断していた。漢字は占いの記録に用いられ、卜辞と呼ばれるその内容は、祖先の祭礼、農耕の吉凶、気候、狩猟に関するものなどであった。亀甲や獣骨に刻まれたことから甲骨文(こうこつぶん)という。人や動物の形、占いに用いた道具などから生まれた象形文字である。
周の時代、卜辞は次第に衰退し、青銅器の鋳造が盛んになった。青銅器の表面に鋳込まれた文字を金文(きんぶん)という。続いて秦時代に始皇帝が文字の統一を行い小篆(しょうてん)が生まれ、これまでの文字の書体を総称して篆書(てんしょ)という。篆書は、曲線を多用し、線の太さは均一で、主に政治的な文書に使用され、現代でも印鑑などに使われている。
篆書の形は使われるうちに速写に対応できるよう簡略化、洗練されていく。そして約2200年前の漢時代に新たな書体、隷書が誕生した。横画や斜画に波磔(はたく)と呼ばれる大きな払いを特徴とするこの書体は後漢時代に隆盛を極め、さまざまな趣の波磔を有する碑が多く残されている。現代では、商業デザインの世界でも使用され、本やお札、新聞の社名などにも用いられている。
漢時代、隷書が書体として完成する一方で、さらに簡略化された速書体として草書、行書が現れ、後には手紙などを書くための日常書体として主に用いられるようになる。また、草書や行書を芸術の域にまで高めたのが東晋の王羲之である。
そして、約1800年前頃には線の起筆、収筆などを明確にした楷書が誕生する。その後長い年月をかけて合理的な文字が模索され、唐の初めに楷書の典型が完成する。書体としての完成度が高く、これ以降新しい書体は出現していない。
この展覧会では、呉昌碩や何紹基、金農など、清代、明代の文人の作品を中心に約40点を展示し、漢字5つの書体の美を楽しめる内容とする。

1. 展覧会名

         所蔵品展  「時を超えて-漢字の世界」

2. 会 期 

         2018年7月25日(水)~9月9日(日)   
          月曜休館 

3. 開館時間   

           午前10時~午後7時

4. 会  場  

           ふくやま書道美術館 特別展示室

5. 観覧料

          一般150円(120円) 高校生以下無料

          ( )内は20名以上の団体料金

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