夏の所蔵品展I「かなの躍進-七人の侍」
夏の所蔵品展I 「かなの躍進-七人の侍」
概要
1948年、日展に書が第五科として創設され、かな作品に新しい風が吹き始めました。
展覧会芸術としてのかな作品を模索しはじめた書家たちは、それまでの巻子や帖といった「小字かな」から、新しい時代の会場芸術として漢字と同様に壁面に移行したいという気運が高まり、壁面芸術へと躍進する「大字かな運動」をおこしました。
この運動の中心となったのは、日展で活躍していた関西の書家、
安東聖空(あんどうせいくう)
桑田笹舟(くわたささふね)
日比野五鳳(ひびのごほう)
田中塊堂(たなかかいどう)
内田鶴雲(うちだかくうん)
谷邊橘南(たにべきつなん)
宮本竹逕(みやもとちくけい)
の七人です。彼らは、当時流行していた映画にちなんで『七人の侍』といわれ、全国で講習会を開き、新しいかな書のあり方の指導を進め、大字かな書の全国普及に努めました。
この七人のうち、桑田笹舟・谷邊橘南・宮本竹逕は福山市出身で、中でも桑田笹舟は福山市の書の発展に大きく貢献し、現在の「書のまち福山」の基礎を築きました。
本展では、かな書の可能性を広げ、「七人の侍」と呼ばれた書家たちの大字かな作品とともに、冊子や巻子の小字かな作品を展観し、現代に追求された大字・小字のふたつのかなの美しさを紹介します。
展覧会名
夏の所蔵品展I 「かなの躍進-七人の侍」
会期
開催中~2021年8月1日(日曜日)
開館時間
午前9時30分~午後5時
休館日
月曜日
会場
ふくやま書道美術館 常設展示室・展示室
観覧料
一般150円(120円)、高校生以下無料
※( )内は有料20名以上の団体料金
桑田笹舟《四季の歌》
谷邊橘南《十字星かがやく》
宮本竹逕《月影かれて》