特別展『栗原コレクション 福山市名誉市民推戴記念 中国明・清の書』
栗原コレクション 福山市名誉市民推戴記念 中国明・清の書
概要
書道史の上で中国明時代中期は、宋の書法を通して王羲之や顔真卿の書法への復活が行われた時期にあたります。当時、中国最大の商都として繁栄した蘇州に住み、一大芸術集団として文化を牽引したのが、近世文人画の始祖に位置付けられる沈周を指導者とする呉派グループで、軽快で明るい筆致の書を残しました。やがてその書風は文徴明、祝允明、唐寅、陳淳らに受け継がれ、華亭の董其昌が完成させた明るく知的な書風は一世を風靡しました。
そして明代末期の激動の中、張瑞図、黄道周、倪元璐、王鐸、傅山、許友ら「ロマン派」と呼ばれる人達が、自己の興趣の赴くままに奔放で個性豊かな書を残しました。
明王朝滅亡後は、清王朝に出仕を拒んで僧籍に入った朱耷(八大山人)や石濤らの文人をはじめ、揚州を中心に活躍した李鱓、金農、鄭燮、高鳳翰たち、いわゆる「揚州八怪」など、独創的な世界を構築した芸術家たちの活躍が知られています。
本展では、福山市名誉市民に推戴された書家・栗原蘆水(1931-2010)が長年にわたって収集し、当館に寄贈した明・清時代の書画コレクションの中から名品ばかり70点余りを厳選し、明・清の書の世界をご紹介いたします。
会期
2016年4月30日(土曜日)- 6月5日(日曜日)
開館時間
午前10時~後午7時
※初日はオープニングの為11時から開館します。
休館日
月曜日
※ただし5月2日(月曜日)は開館
観覧料
一般500円(400円)高校生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
主催
(公財)ふくやま芸術文化振興財団 ふくやま書道美術館
福山市、中国新聞備後本社
後援
広島県書美術振興会、福山文化連盟
関連行事
ギャラリートーク
● 日 時 4月30日(土曜日)午前11時00分~
講 師 角井 博(当館館長)
会 場 ふくやま書道美術館 ※当日の展覧会観覧券が必要です。
● 日 時 5月21日(土曜日)午前14時00分~
講 師 福光幽石さん(奈良教育大学教授・日展会員)
会 場 ふくやま書道美術館 ※当日の展覧会観覧券が必要です。
● 日 時 5月29日(日曜日)午前14時00分~
講 師 当館職員
会 場 ふくやま書道美術館 ※当日の展覧会観覧券が必要です。
展示作品(一部)
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1陳献章(明時代)五絶草書幅
2祝世祿(明時代)七絶草書幅
3董其昌 (明時代)七言二句草書幅
4王鐸 (明~清時代) 自詠詩五首草書巻